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TNT2カード補足・・・ASUSTeK製AGP V3800テスト
5月中旬に各社出そろう予定のTNT2ですが,5/1日からLeadtek社のもの(おそらくWinFast
3D S320II)がリリースされました.各社TNT2のテストは,ジュリアスが台湾から帰国する5/15日以降になります.
ASUSTeK製TNT2カードAGP V3800を評価用サンプルと入手したので,テストしました.
TNT2
なお,ASUSTeK社では,TRY!PC夏号でも書きましたが,アップグレードキットという,3D化ソフトウェアとめがねのセットもリリースし,これにより,ゲームや映画などを立体的に楽しむことができます.
このアップグレードキットは,3D対応の動画でなくても立体的に表示できるようになっているのが特徴です.写真は,台湾ASUSTeK本社R&D室でジュリアスが実際にこの3Dキットを使っているものです.確かに,迫力あるゲームを楽しむことができました.ただ,ジュリアスはめがねをかけているので,3Dグラスと両方では少し重い感じです.
なお,このソフトウェアはV3800用ですが,順次ほかのASUSグラフィクスカードでもリリースしていく予定だそうです.次はアクションムービーを見てみたいですね.
テスト条件 メインボード J.BOND製PCI600 メモリ 64MB(PC100仕様) ハードディスク クアンタム製FB-ST3.2GB CPU Pentium2 400MHz 使用ベンチマークツール Hdbench Fogcity2 グラフィックスカード TNT ASUSTeK製AGP-V3400 (VRAM16MB) TNT2 ASUSTeK製AGP-V3800 (VRAM32MB) |
一般のベンチマークはHDBENCHで調べ,Direct3D・OpenGLについてはFogcity2で調べました.Fogcityを使ったのは,Direct3D・OpenGLを別々に調べることができるからです.テストの目的は,TNTとTNT2の違いを調べるためです.特にTNT2はAGPx4をサポートしているので結果が楽しみです.
TNT
HDBENCH | |
TNT 20889 TNT2 26844 |
図 図 |
明らかにTNT2が優れています.どこに違いがあるのかは,図を見ればおわかりの通り,スクロールなどの2D性能です.実際,こんなに速いとスピード違反だ,というくらいです.
Fogcity2 | Direct3D | OPENGL | |
TNT | 35.33 | 33.84 | 図 |
TNT2 | 35.15 | 37.10 | 図 |
設定
テストは,Fogcity2の設定はデフォルトの状態で変更せず,Normalテストを実行したものです.その他は,設定画面の図を参照してください.なお,Fogcity2はwww.viswiz.gmd.de/%7Emic/fogc.htmlから入手することができます.
結果は,このようになりましたが,注意すべき点を指摘しておきます.まず,PCI600メインボードはBXを搭載しているので,AGPx4をまだサポートしていません.インテル製のチップセットでAGPx4サポートを期待できるのでは,810e・820からです.810も原則的にx4サポートをしていません.したがって,この数値はTNT2の性能を完全に反映しているわけではないということです.
また,今回ASUSTeK社から入手したものはあくまでもサンプルで,ドライバ類が完成していません.ドライバもあくまでもサンプルドライバで,このドライバがどこまで,TNT2の性能を引き出したかは,不明であるということです.
最後に,TNT2については3月はじめに,ジュリアスは台湾でサンプルが動作しているのを見ていますが,その期間でもチップ供給元のnVidia社自体も数回リビジョンアップしているので,実際に市場に出る製品がジュリアスのテストしたのと同一リビジョンチップかどうか不明です.
● 結論
いずれにせよ,AGPx4の効果を完全に堪能するには至りませんでしたが,ミレニアム2を凌駕する2D性能は凄いです.せっかく購入するなら,TNT2最大サポートメモリVRAM32MBバージョンで,TV端子付き,アップグレードキットも購入し,で通常の動画やゲームも立体感いっぱいで楽しみたいものです.
ASUSTeK社の製品の場合には,この3Dグラスが他社との差別化になるでしょう.なお,製品構成などは,変更される恐れがあるので,今週か来週ASUSTeK本社で確認することにします.
また,今月中旬には他社のTNT2カードやその他Voodoo3なども同じくテストしていく予定です.そして,一番の楽しみは,MVP4や810のグラフィックス性能です.とにかく,メインボードよりグラフィックスカードの方が価格が高い時代なのですから,統合型チップセットで,何とかなるならそれが一番コストパフォーマンスがよいのです.
TRY!PC夏号でLeadtek製WinFast 5300というSiS530メインボードをテストしましたが,なかなかの2D/3D性能でした.今度テストするときは,SiS620メインボードのグラフィックス性能もテストしてみましょう.
Copyright 1999 岩村 益典