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ホイットニ スロット1メインボード MSI製MS6182 V.0A

 さて,Computex Taipeiから持ち帰った新しい810メインボードMSI製MS6182 V.0Aを紹介・テストしたいと思います.とはいえ,V.0Aとあるように,このメインボードは完全にサンプルで,動作するかどうかわかりません.マイクロスター社のスタッフは,一応動くといっていましたが,PCBの裏を見ると,まだリード線が付いている状態です.
 PCIが6本,ISAなし,カラーコネクタと,PC99仕様を満たす構成です.サウンドについては,別途クリエイティブ製ES1373サウンドチップを搭載しています.この理由を尋ねたところ,810内のコーデックの問題で,現状ではサウンドを使用するとパフォーマンスが落ちる可能性がある.それなら,安心できるまでは,サウンドチップを積んだ方が良いだろう,という回答でした.

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 なお,PC99仕様については,別途表を参照してください.PCBを見て特徴的なのは,PCIの3本目あたりからは,PCB上に配線がほとんど見られないことです.この設計が810の仕様によるのか,このような仕様にしておくと,後でMicroATXに作り替えるのも簡単でしょう.
 また,MSI製MS6182の特徴として,AMRスロットが2つ並んでいることがあります.PCBの中央よりの方は,マイクロスター社独自のものですから,サイズ的にも通常のAMRカードを取り付けることはできません.マイクロスター製のものをとりつけることになります.

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 実際の取り付けについては,写真を見ていただければわかるでしょう.モデムカード,TV出力カード,デジタルディスプレイカードを入手しました.しかし,肝心のドライバが無いため動作テストをすることができません.
 また,写真を見ればわかると思いますが,カードは未完成で,実際には,カッターでPCBを切断しなくてはなりません.しかし,AMRがどのようなものであるかは,わかります.

 また,新しいマイクロスター製メインボードの特徴である,システム状態を示すD-LEDが搭載されています.このD-LEDは,メモリの検出やUSBの状態などをに問題があればそれを表示するものです.今回は,電源を入れると,すべてが白に点灯しました.しかし,この表示の意味を書いた表がまだないので不明です.

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 さて,ベンチマークを取るために,実際に動作させてみました.動作しましたが,シェアドメモリーが1MBしか認識しません.しかし,テスト結果は上々で,HDBENCHの総合が15326,2Dスクロール302がとなっています.DirectDRAWが29となりました.確かに,TNT2Ultraをテストした後では,見劣りするのは仕方ありませんが,2Dスクロールもなかなかです.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB(PC100仕様)
 CPU Pentium3 500MHz
Fogcity2 Direct3D 25.13
OPENGL ベンチマークが起動せず
HDBENCH 13526

 とにかく,TNT2Ultraよりも安いメインボードで,この性能なのですから,驚きです.しかし,Pentium3の500MHzなのですから,このくらいは当然なのかもしれません.結果的には,やはりDFI社のスロット1ホイットニメインボードとほぼ同じ性能です.グラフィックス表現・色合いは,ほかのホイットニメインボードより優れているように感じます(個人差がありますが).また,ベンチマーク結果よりも,速度的に速いように感じます.こうなると,製品化が待ちどおしくなってきます.

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Copyright 1999 岩村 益典