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メインボードテスト
Aopen社 810メインボード MX3WとECS製P6ZXT-Me


Aopen社 810メインボード

 MX3Wはすでに製品版ですから,テスト結果に期待がもてますが,インテル社は再びドライバを更新するようなので,いずれ新しいドライバが入手できたら再度テストしてみたいです.
 フォームファクタはMicroATXで,PCI3本.PC99仕様のカラーコネクタが搭載されています.オンボードサウンドチップはなく810内蔵のサウンドを使用することになっています.このサウンドは,ジャンパーで切ることができます.

0614g019.jpg (36249 バイト)


 FDDコネクタがAMRのそばにあるところが,レイアウト上の特徴です.この点でAMRスロットにカードを取り付けると組み立てが少し大変かもしれません.ノートンアンチウイルスのAopen版でウイルス除去もできるものなどのおまけも付いています.
 810メインボードになってから感じるのですが,多くのメーカーがCD-ROMドライブとサウンドケーブル接続するコネクタに単なる4ピン端子を使っているので,探すのが難しいです.
 810メインボードの場合には,WindowsのINFファイルを最初に書き換えてからドライバをインストールする必要があります.そして,サウンド,グラフィックスのドライバをインストールするのです.その関係からでしょうが,マニュアルにも各フォルダのSetupを個別に実行するように指定しています.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB(PC100仕様)
 CPU ソケット370Celeron 366MHz
Fogcity2 Direct3D 20.94
OPENGL ベンチマークが実行できず
HDBENCH 12599

    
● 感想
 さすが製品版だけあって,落ち着いています.2Dスクロールも410と良い結果ですし,サウンドもクリアです.ただし,ゲイン(増幅率)が少ないので,アンプ付きのスピーカが必須です.
 このメインボードは,ASUSTeK社のMEWがATXであるのと異なりMicroATXなので,本当の意味で,小型でコンパクト十分な性能のシステムを作ることができます.無理に,100MHzで動作させなくても十分に安心して使える1枚です.
 DFI社のスロット1 810メインボードでは,インテル社のデモボードである関係上,これが810だといったことを前面に出していく必要があり,今後もこのDFI社のメインボードを使って810ハードウェアテスト・ドライバテストを続けていきたいですが,このボードを見て,やはり,ソケット370MicroATXがかわいくて,これが810本来の姿かな,と感じました.
 
ECS製P6ZXT-Me

● 外観
 いわゆるジェミニタイプ,すなわちスロットとソケット370を同居させているメインボードが増えてきています.今年末にはソケット370Pentium3がでるかもしれない,という噂もあり,その需要が増えてくるのかもしれません.
 P6ZXT-Meの特徴は,チップセットがZXであることもさることながら,MicroATXフォームファクタであることです.写真を見ていただければわかるように,よくこれだけのスペースに,スロット1とソケット370を詰め込んだな,と感心してしまいます.


 CPU関連の設定はBIOSで行うようになっています.ソケット370Celeronのおかげで,自動検出が一般的になり,初心者でも安心でき,システムベンダーにとっては,手間をかけずにマシンを組み立てることができるようになりました.また,付属のユーティリティを使用することで,オンボードサウンドは4スピーカに対応します.このときマイクロフォン端子かライン入力端子がサブスピーカー端子となります.
● テスト
 さて,テストに移ります.最初にソケット370 Celeron 366MHzでやってみました.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB(PC100仕様)
 CPU ソケット370Celeron 366MHz

 グラフィックス ASUS AGP-V3400TNT
Fogcity2 Direct3D 26.06
OPENGL 30.05
HDBENCH 20578

 次にスロット1 Pentium2で実験です.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB(PC100仕様)
 CPU Pentium2 400MHz

 グラフィックス ASUS AGP-V3400TNT
Fogcity2 Direct3D 29.59
OPENGL 33.79
HDBENCH 21705

● 組み立て・テスト感想
 先にATXタイプ製品の組み立て感想のところで,電源コネクタのすぐそばに電解コンデンサがあって,電源コネクタをつけるとその電解コンデンサにあたる,という点を指摘しました.この点について,ECSは改善するとの回答でしたが,今回は完全に改善されていました.なお,ECSの厚意により,今回は貸出用製品ではなく,完全な新品商品を提供していただきました.そのため,わかったのですが,ECSの場合はほとんど,メインボードの入っている帯電防止袋にマニュアルとドライバCD-ROMが入っています.購入したみなさん,見失わないように.
 また,新品なのでDIMMスロットが少しきついので,組み立て時には,筐体のメインボード取り付け板,もしくは筐体にスペーサを使ってメインボードを取り付ける前にDIMMを取り付けておくか,各DIMMソケットに一度DIMMモジュールを取り付けて,取り付けやすくしてから,組み立てるとよいでしょう.
 また,ドライバディスクがECS製品共通版なので,ドライバが付属ソフトウェアのインストールに多少とまどいます.これは,マニュアルを読まずに設定してしまおうというジュリアスの手抜きが原因です.マニュアルを読めばインストールする方法が記載されています.
 テスト結果では,クロックが上がればその分ベンチマークの結果が上がるのは良いとして,同じメインボードでCPUクロックを変更しているのでTNTの性質を確認することになりました.つまり,Fogcity2の結果を見ればわかるようにクロックアップしたその分とは言いませんが,ある程度グラフィックスの性能も向上しています.同じメインボードでのテストですから,この結果はかなり信用できます.

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Copyright 1999 岩村 益典