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400MHzでソケット370・スロット1実験:810に最適なCPUは何か:
BIOSTAR製M6TWGを使って

チップセット810DC100
 スロット1・ソケット370同居ジェミニタイプ
 PCIx3
 AMRx1
 サウンド・グラフィックスは810内蔵
 MicroATX

 最近増えてきたスロット1ソケット370同居タイプです.スロット1とソケット370はジャンパーで切り替えるようになっています.ECSではジャンパーでの切り替えは不要になっています.どちらの仕様が良いというわけではなく,どちらの方が安定動作に役立つか,という問題として理解すべきでしょう.この点について現時点では何とも判断できません.

0725-0255.jpg (41493 バイト)

 DIMMスロットの位置については,810の特徴,つまりAGPスロットがないことを考慮すると合理的です.810-DC100モデルは4MBのオンボードグラフィックスキャッシュを使用しますが,3Dには,メインメモリも使用する.810や810Lモデルでは,2Dでもメインメモリを使用し,810-DC100,810,810Lすべて同じPCBが使えるのです.
 そこで,グラフィックスにAGPスロットを使わないなら,ノースブリッジ−メインメモリ−(オンボードディスプレイキャッシュ)−VGAコネクタをできるだけ直線的に配した方が良いという感じがします.PCBの作りも丁寧できちんと裁断されています.
 

注意:今回はソケット370とスロット1でのテストを行うため,あえて400MHzでのテストを行いました.366MHzでのテストは,近く行います.ご注意ください.
テスト環境
メインボード BIOSTAR M6TWG
グラフィックス ASUS AGP-V3400TNT16MB
ハードディスク クアンタム FBST3.2GB ATA33
メモリ PC100 64MB
CPU Pentium2 400MHz 
システムバス 100MHz
HDBENCH 13313
Fogcity2 Direct3D 22.71
OPENGL ベンチマーク動作せず

次にソケット370Celeronでテストします.

テスト環境
メインボード BIOSTAR M6TWG
ハードディスク クアンタム FBST3.2GB ATA33
メモリ PC100 64MB
CPU ソケット370Celeron 400MHz 
システムバス 66MHz
HDBENCH 13250
Fogcity2 Direct3D 21.31
OPENGL ベンチマーク動作せず

結果
 先にTNT2Ultraをテストしたばかりですから,Pentium2 400MHzでもこの程度かな,と思ってしまうのが人情というものですが,実用上十分な性能です.とくに,スクロール395程度が痛いと言えばいたいです.ちなみに,Trio64Vで70くらいです.D3D性能はこんな感じです.やはり,TNTの80%弱の性能ですね.
 なお,ドライバはDC100用,つまりボード上の4MBキャッシュを使用するものを使用しています.しかし,システムバス66MHzでもスクロールは380で96%ですから4%しか落ちていません.3Dでは94%で6%のダウンです.

810に最適CPU・メインボードはなにか

BIOSTAR810同居タイプメインボードでテストした結果から,全体成績で比べてみると次のようになります.

  スロット1・・・13313
  ソケット370・・・13250

 ソケット370はスロット1の99.5%です.0.5%しか低下していません.3D性能では,Fogcity2の結果が,22.71と21.31ですから6%のダウンです.このことと,CPUの価格,400MHzPentium2とCeleronの価格差を考えると,ここは,安いCeleronがお買得といえます.また,Pentium2を買う価格で,Celeronなら400MHzを超えるものが購入できるので,なおいっそう得であるといえます.

 しかし,現在スロット1タイプのCeleronやPentiumを持っている人もいるでしょうから,スロット1・ソケット370同居タイプがベストチョイスとなりそうです.なお,サウンドチップを別途搭載していることと,パフォーマンスの関係については,現時点では数値で判断できませんが,テストをいっぱいやった感想では,ほとんど差はないようです.ここは安いものが良いという感じです.

 ところで,この810チップセットについては,RTCに問題の発生したものがあり,インテル社では修正版を出したそうです.したがって,810メインボードについて,なにを買えばよいのかかなり悩むところです.また,BIOSTARなどの各社もBIOSのアップデートを行っています.これだけ,製品の移り変わりが速いと,少なくともBIOSのアップデートを避けて通ることができないようです.

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Copyright 1999 岩村益典