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810DC100:A3バージョンメインボード:DFI製PW65-D

 待ちに待った810DC100:A3バージョンのテストです.ドライバも1週間前にできあがったばかりの新鮮さです.これで,名実ともにPentium3完全対応です.A3バージョンというのは,GMCH(以前にはノースブリッジと称していたもの)がA3バージョンという意味で,ICH(以前にはサウスブリッジと称していたもの)はB1バージョンとなります.現在市場に流通しているのはA2バージョン(A2B0)です.
 

0728-0297.jpg (44803 バイト)


 ところで,A2バージョンのバグといわれるものは次のとおりです.
 

  ◆Pentium3について一部の命令に対応していない
 ◆RTC(リアルタイムクロック)の不良
 ◆複数のDIMMを取り付けたとき,DIMMによっては動作が不良になる
 ◆HUBのパフォーマンスが上がらない

 
 この中で,BIOSやドライバをフィックスしてもどうしようもないのは,Pentium3に対応していないことだけです.A2バージョンであってもBIOSを最新のものにすれば,A2バージョンをソケット370で使用する場合に問題はないのです.今回はA3バージョンとグラフィックス以外の新ドライバを入手したので,テスト結果にかなり期待がもてます.もちろんPentium3でテストしましょう.

テスト環境
 メモリ PC100 64MB
 ハードディスク FBST3.2 ATA33
 CPU Pentium3 500MHz
 システムバス 100MHz
HDBENCH 16271
Fogcity2 Direct3D 22.72
OPENGL 対応していないためテスト不可

感想

 ドライバが変わったこともあり,結果上昇がみられます.ちなみに前回のA2バージョンとHDBENCHでの結果を比較してみましょう.
 

  ALL Text Scroll DD Read Write Memory
今回        
16271          
40648 32250 22716 2581 11281 440 29 10158 10097 25767
前回:A2バージョン 15335           40647 32248 23451 2569 11726 302 29 5880 5861 25929


 CPUは同じPentium3 500MHzですが,ハードディスクのアクセス性能がかなり向上しています.ジュリアスは結果にとらわれるのがいやなので,ベンチマーク中,ずっと画面を眺めているのですが,2D性能についてもTNT2 Ultraにかなわないまでも実用度十分です.Pentium3をかなり活用しているといえる性能です.3D3性能が22.72と以前の25.55より落ちていますが,これがメインボードの違いなのかどうかもう少しテストしてみる必要があります.テスト前のレンダリング数値が少なくなっているので,もう少しテストしてみる必要がありそうです.
 全体の動作は,安定性のある本格的メインボードです.なお,スロット1タイプのホイットニメインボードは現在でも市場では少なく,インテル社のリファレンスボードを作っているDFI社だけのことがあるでしょう.なお,CPUについては,コストとのバランスを考えると,最近安くなってきた,Pentium2の400MHzあたりが最適かと思います.

PW65-D組立感想

 ATXで余裕のある作りになっていて,拡張性も高く,2D性能は十分です.3Dを強化したい場合には,最近売れ残りが安くなってきているVoodoo2を取り付けるとよいのではと思います.また,バックパネル用の端子がPCBと平行になっているので,配線もしやすいです.また,YAMAHAサウンドユーティリティも付属しているので,サウンドについても高品質で,通常使用した状態では,サウンドを使用したためにCPUの負担が増えてパフォーマンスが悪くなった,という感じもありません.
 次回に予定しているモデムライザーカードのテスト結果が楽しみです.モデムライザーカードは,通常のカードモデムの半額という価格で56Kを実現できます.そうすると,メインボードよりも高価なグラフィックスカードを使用することなく,リーズナブルな価格でシステムを実現できる810は,個人的には確実安全なDIYとしても推奨できるものです.

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Copyright 1999 岩村益典