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Soltek製SL-67G64,SL-65H64のテスト

Soltek製SL-67G64

 ホイットニメインボードなので,設定はジャンパーとBIOSで行います.というよりは,Celeronメインボードの多くはCPUを自動認識するしかないですし,ホイットニの場合には,BIOS ROM もチップセットの一部になっているので,基本的にBIOSでCPU設定をすることになるということです.
 インテル製の多くのCPUがソケット370に戻るようなので,このようなスロット1ホイットニメインボードはかなり貴重になってきました.今回は,過去のテストとあわせるため,ATA33での実験しましたが,なかなか,感じのいいメインボードです.PCI 5本とホイットニの仕様にきわめて忠実な作りです.

チップセット810DC100
PCIx5
サウンド・グラフィックスオンボード:ディスプレイキャッシュ4MB

0807-334.jpg (32235 バイト)

テスト環境
ハードディスク:クアンタム FBST3.2 ATA33
CPU:Pentium2 400MHz 100x4で使用.
メモリ:64MB PC100仕様
HDBENCH 14361
Fogcity2 Direct3D 24.06
OPENGL 対応していないためテスト不可

HDBENCH

  ALL Text Scroll DD Read Write Memory
         
14361          
32506 25787 22669 1956 11261 237 29 10239 10239 20708

 スクロールが少し遅いことをのぞけば,Pentium2の性能が良く出ています.Fogcity2の24.06は高速です.つまり,非常にバランスのとれた作りといえます.しかし,現状ではソケット370Celeronのほうがコストパフォーマンスはよいようです.スロット1CPUを持っている人は,SL-67G64とは別に紹介するSoltek製ドーターカードを使うことでソケット370も使用することができます.ジェミニタイプ(両方を搭載)もよいですが,Pentium2の400MHzが安くなってきていることから,ドーターカード構成もよいと思います.
 そんなことを考えていると,ショップの店長をしている友人から電話です.そろそろスロット1CPUがなくなるぞ,とのことです.これからは,ソケット370の時代になるようです.

組立感想Soltek SL-67G64
 本格的なマニュアルは付属CD-ROMの中に収録されているようで,印刷された簡易マニュアルが付属しています.マニュアルが少し見にくいですが,順序よく見ていくと,簡単にわかります.特に,810の場合にはINFファイルがWindows 98内に存在しないため,INFファイルのアップデートから始める必要があります.
 なお,810メインボードの初期タイプでは,チップセットの関係で,セットアップ時にWindowsに正しい情報を送ることができないため,付属CD-ROMを使い,INFファイルから設定変更します.このとき,過去の環境と競合することがあるので,ハードディスクはフォーマットしたものを利用したほうがよいようです.
 付属CD-ROMに自動インストール機能がないので,マニュアルに従い,順序よくインストールします.Soltekの簡易マニュアルには,パッチファイル(修正ファイル)の実行についても記述されていますが,これとINFアップデートの実行とは同じ結果のようでどちらか一方を行えばよいようです.
 また,CPU支持具が少し堅いので,CPUを取り付ける際には注意が必要です.このようなときは,ぐらぐらと動かすよりも,一度取り外し,もう一度取り付け,最後にぐっと押したほうがうまくいくようです.その他はメインボード上のスペースもあるので,組み立てやすいです.日本では,ソケット370タイプが多くで回っているので,それもテストした後報告したいと思っています.

Soltek製SL-65H64のテスト

 次は,MicroATXのホイットニメインボードSL-65H64のテストです.こちらが多く日本に入ってきているタイプで,知っている方も多いと思います.今回は810DC100搭載タイプとしましたが,無印810のタイプもあるようです.PCIが3本あるMicroATXですが,ほとんどフレックスATXといってもよいサイズです.

チップセット810DC100
PCIx3
サウンド・グラフィックスオンボード:ディスプレイキャッシュ4MB

0807-335.jpg (41515 バイト)

テスト環境
ハードディスク:クアンタム FBST3.2 ATA33
CPU:Celeron 366MHz 
メモリ:64MB PC100仕様
HDBENCH 13831
Fogcity2 Direct3D 22.53
OPENGL サポート外に付き測定不能

HDBENCH

  ALL Text Scroll DD Read Write Memory
         
13831          
29787 23635 22734 1878 11253 309 29 10588 10469 19088

 

結果
 ドライバを新しいものに変えたので,ハードディスク関連性能はかなり向上しています.これなら,実際の仕様に全く問題ありません.次回はATA66を取り付けてテストしたいですが,今までの結果と比較できるようにするため,ATA33にしています.スクロールなどは,どちらかといえば中位ですが,D3Dは良い成績です.簡単なベンチですが,これでも個性が出てくるのですね.

組立感想:Soltek SL-65H64
 MicroATXなので,筐体も小さいため,試行錯誤しながら進んでいきます.ドライブには先にケーブルを取り付けておいたほうがよいようです.ドライバのインストールについては,SL-67G64と同じく,マニュアル記載の順番で行ってください.自動インストールできないのは,初心者には少し厳しいかもしれません.
 これは,すべてのラインナップをひとつのCD-ROMでサポートしようというところから生じているのでしょうが,あえて言えば,ここが解決されるとベターという状態なのですから,1999年8月に台湾Soltek本社に戻ったときに提案したいと思います.

コラム:Soltekとマニュアル 
 Soltek社は,メインボードメーカーとして昨年くらいから日本で紹介されてきたメーカーです.これは,歴史が数年であるため知られていなかったのですが,製品の質はかなり良く,また,基本に忠実なようです.ただ大メーカーとまではいかないので,付属CD-ROMの構成などに少し不満が残ります.英語の理解できない人には少し厳しい作りです.
 BIOS設定などに付いても,ある程度の知識は必要です.これは,ジュリアスの察するところ,エンジニアがマニュアルを作っているのではないでしょうか,理系の人がマニュアルを書くとこうなる,という感じです.基本に忠実なメーカーとして評価されます.

 

Soltek製のスロット1用ソケット370ドーターカード

 Soltekのスロット1に取り付けるソケット370ドーターカードSL-02Aは,ドーターカードの第2世代です.デュアルCPUジャンパーや電圧調整ジャンパーを搭載しているのみならず,フレームが付いているので,ユニバーサルタイプのCPU支持具に対しても確実に取り付けることができます.
 従来は,ドーターカード自体は単なる1枚の板で,CPU支持具に取り付けた後,キャップで固定したりするものが多かったのですが,このSL-02Aなら安心です.また,ステッカーに設定が明記されています.Soltek社の友人に尋ねると,独立製品として開発した,と言うだけの作りです.

0807-336.jpg (18708 バイト) 0807-337.jpg (17372 バイト)

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Copyright 1999 岩村益典