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ホイットニメインボードの
セットアップの流れ,選択の基準活用例,注意点


ホイットニメインボードセットアップの流れ

 ホイットニメインボードをセットアップするには,次のような手順になります.この方法ですべてのホイットニメインボードをセットアップすることができます.

・Windows98をインストールする
・Intel Chipset INF Driverをインストールする
・VGAドライバをインストールする
・AC97 Audio Driverをインストールする


(Soltek社の場合WinP2X4.exeを実行するように書かれていますが,Intel Chipset INF Driverをインストールすれば,WinP2X4.exeの実行は不要です.その場合には,マニュアルの順序ではなく,上記の順序に従って作業してください)

 以上のようになりますが,ここで注意しておきたいことは,IDEのドライバがインストールされないとCD-ROMを認識しないので,スキップしながらインストールを進めていくことになります.CD-ROMを認識しないためにインストールできない機器はスキップして進み,IDEのドライバをインストールするまで画面の指示に従って再起動を繰り返します.グラフィックスについては,最初は標準のPCIグラフィックスがインストールされるので,このインストール段階では,IDEのドライバがインストールされているはずです.そこで,この段階でのグラフィックス関連のドライバのインストールは,ドライバのセットアッププログラムの実行のみでOKです.
 なお,スキップしながらインストールした場合に問題が発生するのは,サウンドだけです.通常はサウンドのドライバのセットアップを実行すればよいのですが,まれにそれではインストールできない場合があります.

ホイットニメインボード選択の基準

 ホイットニは統合化チップセットですから,小型のメインボードを作ることができます.そこで,ソケット370を搭載したMicroATXが合理的です.ただし,過去の資産として,スロット1CPUを持っている場合には,スロット1タイプということになります.現在のCPUの価格から考慮してもPentium3の500MHzを使うなら,グラフィックスにも凝りたいところです.なお,各社からスロット1とソケット370を両方搭載したジェミニタイプがリリースされていますが,スロット1CPUがないなら,ソケット370さえ搭載していればよいでしょう.
 しかし,サウンド・グラフィックス・AMRを搭載しているボードに,拡張バスが必要とは思えない,というのが正直なところです.拡張スロットがたくさんあってもIRQなどリソースには限りがあります.要するに,ネットワークとSCSIくらいしか取り付けるカードが思いつかないのでMicroATXで十分な気もします.
 しかし,ISAはホイットニでは標準サポートではないため,またPC99ではISAは使用しないことになっているため,ジュリアスの大好きなPCカードアダプタが取り付けられないのが残念です.もし,ISAカードを使うPCカードアダプタを取り付けることができれば,SCSIでもネットワークでも簡単にはいることができます.また,最近普及し始めたUSBを活用すると,USBネットワークアダプタやUSB MOやZIPを使用することで,SCSIを使うこともCD-Rのみという状態になってきています.
 こう考えると,オーバークロックのみを目的とするのではないのなら,拡張スロットがなくても,かなり合理的なシステム構成が可能です.
 

ホイットニメインボード活用例

 ホイットニには,AGPスロットが搭載されていません.そこで,グラフィックスを強化するには,PCIに取り付けるタイプのグラフィックスカードになります.ホイットニはTNT2 Ultraほどの性能は出ませんが(価格的にも当然ですね),かなりのグラフィックス性能を持つのでTNTの80%くらいの能力は確実に出ていますし,2Dに関して不満はありません.もし,ホイットニのグラフィックスを強化するなら,PCI取り付けのグラフィックスカードのみとなります.
 そこで,PCIグラフィックスカードとして,推奨されるのはVoodoo系のグラフィックスカードです.Voodoo系のカードは,たとえAGPスロットに取り付けても,仕様はAGPではなく,メインメモリにテクスチャーを置きません.AGPでもPCIでも基本的に同じ性能です.もし,どこかでVoodoo3が安く売っていたら,それを取り付けることで3D性能も向上します.ゲームをしたい人は試してみてください.
 

ホイットニなど統合化チップセットメインボードを使用する際の注意

 意外と多くあるトラブルなのですが,ホイットニやSiS530,SiS620などグラフィックスメモリにメインメモリを使用するタイプのチップセットを使用しているメインボードは,メモリを選びます.
 システムは起動するが,画面表示がおかしくなってしまうなどのトラブルや最悪の場合システムさえ起動しなくなります.DOSレベルではOKだけれどWindowsはだめといったトラブルの多くもメモリのタイミングが問題です.
 また,プロコンプ社のピーター氏の話では,ホイットニ系のメインボードには通常2つのDIMMソケットが付いていますが,2枚のDIMMを取り付けると動作が不安定になるDIMMがあると言います.ソケットが多いと過去に買った32MBのDIMMなども使えて便利なのですが,1024KBも共有メモリとして使用するホイットニの場合などでは,メモリが厳しくなるのですね.
 このトラブルは,一応DOSレベルでは起動するので,なかなか発見されないため注意してください.

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