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インテルCPUロードマップに見る:
スロット1・ソケット370どっちを買えばいいの?
インテル社は,スロットではスロット2のみ残し,ソケットに戻っていく予定である,ということをここ数か月間,お話しし続けてきました.しかし,今後リリース予定の新CPUではソケット370になるという噂で,それならソケット370が主流になるのだから,ソケット370メインボードを買えばいい,という意見もかなり説得力があります.
しかし,新CPUがソケット370タイプだといっても,今のCeleronピン互換であるかどうか不明なため,新ソケット370CPUを利用するには,アダプタが必要だという噂もあります.
そこで,最新のインテルCPUのロードマップを参考にして,今後どのようなメインボードを購入していけばよいのかを考えてみましょう.
この図で斜めに切ったところの上の方がスロット,下の方がソケット系になります.2001年には603ピンソケットやPGA423というのが登場することになっています.もちろん,数か月もすると予定が変わるのがこの種のロードマップの常なのですが,PC/ATを語るときに必要なことは,今必要なら今購入するしかない,という原則です.日々発展し続けているのですから,その日で判断するしかないのです.
さて,肝心の新CPU Coppermineの256KタイプにはにはSECC2つまりスロット1用とPGA370つまりソケット370用がリリースされるのです.また,Coppermineの128Kタイプはソケット370のみです.
このことから,ジュリアスとしては,2000年終わりまではスロット1が良いのではないかと考えています.それは,ドーターカードを使うことで,スロット1CPUもソケット370CPUを使うことができるからです.単なるドーターカードならメリットも少ないのですが,ドーターカードはソケットより面積があるので,たとえば新CPUが電流を多く必要になったとき,電源を搭載したドーターカードなどが登場することになるでしょう.そうすれば,より長くメインボードを使うことができるはずなのです.
AopenのTypeR Vスペック2もPentium650MHz以降に対応させるために電源を強化しています.電圧と倍数が実現できれば新CPUを使えるとユーザーは考えがちですが,十分な電流を確保できないと,CPUが動作しないだけではなく,保護回路が働いて,メインボードが動作しなかったり,部品が焼き切れたりするわけです.その意味で,ドーターカードをうまく使用することで,この問題が解決できるなら,というのがスロット1メインボードにしようという理由です.
いわゆるジェミニタイプでソケット370とスロット1の両方が搭載されているメインボードもありますが,取り付けることができるから使用できると考えず,CPUのサポートについてはメーカーに確認してからにすべきでしょう.それに,その次のTimnaにはソケット370Sと書かれています.この「S」が気になります.ソケット370取り付けることができるのでしょうか?.
また,2001年以降のFosterやWillametteでは,ソケット370ではないので互換性に問題が生じます.アダプタとして機能するスロット1用のドーターカードがリリースされる可能性は,サイズの小さなソケット370よりも大きいので,スロット1でいこうかな,というのが個人的意見です.
Copyright 1999 岩村益典