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ハードディスクのローレベルフォーマット
Soltek製SL-67EB+のBIOS設定メニューに,ハードディスクのローレベルフォーマットする項目があるので試してみました.ハードディスクのローレベルフォーマットは,物理フォーマットとも言います.ユーザーが物理フォーマットしなければならない必要は,通常ありません.また,ショップで販売されているのは,物理フォーマットがすでに終わったドライブです.従って,ユーザーはfdiskとformatコマンドを実行すればすぐに使えるわけです.
ローレベルフォーマットでは,すべての領域を強制的に0にしてしまうと同時に,不良セクターなどがあれば,代替処理もするのが普通です.では,どのようなときにローレベルフォーマットが必要なのでしょうか.
Windows上で不良セクターが出てスキャンディスクで修復することが多いドライブを交換した,そのドライブを別のマシンで使おうと思ったが,Windowsがインストールできなかった,というような経験はないでしょうか.
・スキャンディスクを頻繁にかけなくてはならない
・なぜか不良で使えなくなった
・ジャンクとして買った
・以前どのようなマシンで使用されていたかわからない
というようなハードディスクがこのローレベルフォーマットで復活する可能性があるのです.運良くジュリアスのようにBIOS設定にローレベルフォーマットがある場合にはぜひ試してみたいですし,また,ジャンクで買ってきたドライブをクリーンにして使えるようにするためにもローレベルフォーマットは便利です.BIOSにローレベルフォーマット項目が無くても,ハードディスクメーカーによってはWebからローレベルフォーマットユーティリティがダウンロードできるので,それを利用することもできます.もちろん,ローレベルフォーマットをするとハードディスク内のデーターはすべて無くなるので注意してください.
さて,今回4つのドライブでローレベルフォーマットを実行しましたが,2個はそもそもローレベルフォーマットユーティリティがドライブを認識できず,これは完全にだめでした.しかし,もう一つのドライブは,Windowsで頻繁に不良セクターが出たので,ローレベルフォーマットに期待したのですが,見事成功しました.ただ,実行には数時間必要なので,夜にでも行ったほうがよいかもしれません.また,以前NTとWindows95で使っていたのか,fdiskで見ても領域が変になってしまい,fdisk
/MBRでもやろうかと思っていたドライブも復活しました.
なお,このユーティリティはIDE系ドライブのみです.SCSIについては,SCSIユーティリティを普通はシステム起動時に表示して実行します.このユーティリティで行うローレベルフォーマットは,以前に旧タイプNECマシンで使用していたSCSIドライブをPC/ATで使用したい場合に使って成功しました.
いずれにせよ,裏技といってよい処理なので,成功したらラッキーとう感じで行ってください.どうせ使えないドライブが復活するかもしれない,ということなのです.
Copyright 1999 岩村益典