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メインボードテスト Procomp製BS61B

 このメインボードの特長を一言でいうなら,ATフォームファクターであることです.そのため,旧タイプマシンの筐体を変更せずにアップグレードすることができます.使用されているチップセットはSiS620で,P6ベースで高性能マシンを実現できます.また,SiS620の特徴としてシステムメモリとシステムバスクロックの同期/非同期選択することができ,PC100メモリを持っていない場合には,システムバスを100MHzにしながら,メモリアクセスを66MHzで動作させることができます.

製品仕様
チップセット SiS620
CPU:スロット1・ソケット370CPU
2次キャッシュ:CPUに依存
拡張バス:PCIx2 ISAx1 PCI/ISAx1
Support Intel Celeron processor 500 MHz
システムバス 66, 75, 100 MHz
システムメモリ:DIMMスロットx2 最大256MB
BIOS Award
グラフィックス チップセット内に搭載 VRAMはメインメモリと共有
オンボードサウンド:ESS Solo1

 

テスト環境
 CPU Celeron 400MHz 
 システムバス66MHz
 メモリ 64MB PC100仕様
 ハードディスク クアンタム FBCR4.3 ATA66


HDBENCH   13135
Fogcity2 Direct3D Normal Detail 7.18
OPENGL サポート外のためか,ベンチマーク起動せず

HDBENCH(2.61)

ALL 浮動小数点 整数演算 矩形 テキスト スクロール Direct
Draw
Read Write Memory
13135 32444 25738 17703 2972 9621 102 15 11022 5484 19740

結果
 この結果は,SiS純正の最新ドライバを使用しています.それでも,ハードディスクの書き込みはIntel810系,VIA系のチップセットほど向上していません.実際には,読み込みさえ速ければ,全体の処理速度も向上したように感じるので,問題は少ないです.また,SiS620のドライバについてはコラムでも紹介したように,ATA33でも十分な威力なので,むしろアップグレード用に最適といえるかもしれません.グラフィックスTrio64V+と比べても8倍以上のグラフィクス性能ですし,3Dにも対応しています.

組立感想 Procomp製BS61B
 USBを利用するには別途オプションのコネクタが必要です.シリアル,パラレル,VGAなど金具付きのフラットケーブルを使用するので,筐体内がケーブルで混雑しないように注意が必要です.ドライバディスクは,自動実行されるようになっているので,使いやすいです.
 なお,ATX電源を使用する際には,BIOS設定で電源をATXに指定しておきます.そうすると,Windows98終了時に自動的に電源を切ることができます.なお,日本では筐体は電源付きで販売されていることが多いのですが,台湾やアメリカでは電源と筐体は別の場合も多く,AT筐体にATX電源を取り付けて使っている人もいます.

コラム●SiSのIDEドライバ
 Leadtek社,Procomp社など複数のSiS620メインボードをテストした結果として,ハードディスクのアクセスが特に書き込みがほかのATA33対応チップセットに比べて遅い,という結果になりました.そこで,いろいろとドライバを変えてやってみました.しかも,ハードディスクを交換したところATA66対応の高速なディスクでも結果は大きく向上しません.およそ,10%のアップです.
 そこで,現時点では,
  「SiS620(おそらく530も)メインボードには,あえてATA66ドライブを取り付ける必要はない」
という結論を出しました.
 ATA66ハードディスクも安くはなってきているので,もちろん使用することにためらいはないのですが,ATA66ケーブルが別途必要だということを考えて,コストを考慮してください.

 

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