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最新メインボード紹介:

AOpen製AX6BC ProII Black Limited

 AOpen製AX6BC ProII Black Limitedのパッケージには「世界初のコレクターズアイテムメインボード」と記されたステッカーが貼られています。この製品はTypeR Vspec2のブラックバージョンです。CPU V-Core電圧無段階調整機能が新しく搭載されました。

 日本電源販売3,000枚のみ、Black Limitedと書かれたプラチナコーティングプレートと設計者のサインが記されています。参考価格は1万8000円です。



820の話題

 インテル社がチップセット820自体に変更を加えず、RIMM2本タイプとDIMM2本タイプという仕様変更により、バグフィックスを行うということになったことは、みなさんご存じかと思います。このことが、台湾メインボードメーカーに与えたインパクトはかなり大きいものがあります。

 RIMMに取り付けるRDRAMが高価なのは、需給と供給の関係からのみではありません。ジュリアスは台湾のRIMMモジュール工場を訪問しましたが、チップのピン間の距離が非常に短く、1mmにも満たない場合があります。そのようなチップを取り付けるPCBの製造コストは,通常のDIMMモジュール数倍になります。PCBに穴を開けるドリルの刃も使い回しができません。実際に販売されているRIMMモジュールにはカバーが取り付けられているので、ユーザーにはこのような状態が見えないのです。
 RDRAMが売れるようになってもDIMMモジュールの1.5倍までくらいしか値段の低下はないだろう、というのが台湾メーカーの見方です。DIMMの1.5倍までに下がるには、かなり多くの量を売る必要があります。いつになるやら想像すらできない状態です。

 しかし、820は元来RDRAM用に設計されたチップセットなので、SDRAMを使用するには、橋渡しをする機構が必要となります。そのため、SDRAMを使用した場合のアクセス速度は30%落ちる、と言われています。それなら、ApolloPro133Aの方がいいじゃないか、ということになります。
 Julius Iwamura Hardware Pageのテストでも、ApolloPro133A+SDRAM PC133と820+RDRAMの速度が大きく異なることはないのです。メモリの価格は5倍以上異なるにも関わらず。
 そんなある日、インテルがRAMBUSを断念するのではないか、というかなり信憑性のある噂が台湾で広まりました。820はRDRAMをサポートするとして、その後のチップセットはPC133系かDDRサポートになる可能性がある、というのです。そうすると、RDRAMの価格低下も期待できません。
 しかも、すでにSolano2の仕様が決定などということになると、820はどうなるのでしょうか?。それに、ComdexFallではVIA社が2000年末にはPC266対応を発表しました。

インテル関連:新チップセットSolano2・Coppermine・CPUなど

Coppermine
 1999年12月はじめ、全Coppermine出荷分の1%か2%に、システム起動に失敗する場合がある、という不具合が発見されていました。インテルによると、この問題は近く解決されるそうです。

Solano
 Solanoは正式にIntel815という名称になりました。以前は810eが815という名称で開発されていたのですが、機能的に810系列ということで810eとなったのです。Solanoは内部組み込みAGP2xグラフィックスを搭載し、外部にAGP4xスロットを搭載できるところが、多くのユーザーに受け入れられるものと思います。

Solano2
 Solanoのリリースに少し遅れるだけになる可能性が高いのが,Solano2です。ICH2の修正が行われ,ATA100、USB4ポートサポート、LAN組み込みとなる予定です。

ソケット423
 新しいソケット423対応CPUであるコードネームWillametteが来年末にリリース。おそらく、チップセットはTehamaという名称になりそう。

ソケット370S
 このソケット370Sは、現在のソケット370と互換性はありません。SDRAMをサポートする仕様です。Timna600MHzが2000年9月の予定です。

ソケット370
 FC-PGAソケット370 Coppermineは,従来のソケット370との完全互換ではありません。アダプタ発売の噂もあります。さらにはインテルから古いソケット370搭載メインボード用の新タイプオーバードライブプロセッサをリリースするなどという噂も出てきています。

440BX
 台湾での噂では、インテル社はチップセット440BXを来年半ばまで生産することに決めたようです。そうすると、サウスブリッジをATA66対応にした440BX+がリリースされる可能性が少しは出てきました。


VIAのCPU

 VIAの新CPUのラインは次の2つです

Joshua・・・サイリックスMllベースのソケット370CPU、FSB100/133、L2キャッシュ256KB、433から566MHz(ジュリアスの予想では、従来のソケット370CPUとの互換性はありそう).

Samuel・・・IDT WinChip4 / CentaurC5のコアを採用したソケット370 CPUです。500MHzからリリースされる予定です。ただし、こちらはCPU内にS3のグラフィックスが内蔵されるため、従来のソケット370CPUとの互換性は無いでしょう。

 1999年はMVP4やProMediaなどノースブリッジにグラフィクスを内蔵させてきましたが,VIAの2000年チップセット・CPUの構成は、まさに、「チップセットとCPUの統合」だと思います。
 
 ノースブリッジ+CPU+3Dグラフィックス
 サウスブリッジ+Audio+SuperI/O+ハードウェアモニター+(NIC+COM(LAN))
 
 以上のような構成になるのですね。MVP4のグラフィックス能力が今ひとつだったので、ProMediaを採用してメインボードを作っているメーカーが少ないこと、TridentがVIAを訴えたことの影響などで、2000年のVIA戦略がどうなるか興味があります。
 チップセットもCPUも作ることのできるメーカーとなったVIAですから、ある意味で何でもできるわけです。

 

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Copyright 1999 岩村益典