MSI (MICRO-STAR INTERNATIONAL)www.msi.com.tw
No. 69, Li-De Street
Jung He City, Taipei Hsien, Taiwan, R.O.C.

 簡単に言うとマイクロスターです.漢字では「微星」と書きます.台北縣中和市にあります.近くには,CHAINTECH,Leadtek,EPoX,JETWAYなどがあります.工場兼の建物でビルに大きく「微星」と書かれているのが遠くから見ることができます.この建物に移ったのは1997年の夏ということで,近代的な建物です.ASUSTeKの場合には,「華碩電脳」と書いてあるので,コンピュータメーカーだとわかるのですが,「微星」と書いてあるとかなり奇妙です.
 製品もメインボードを中心として,ベアボーンなどもリリースしています.このベアボーンは,性能,価格とも非常にリーズナブルで,我が国のオフィスで活躍しています.さすがに,取材時には上場も決まり,かなり活気づいているだけあり,いくつもある応接室は常に満室という状態でした.
 日本担当のトッドさんは,ASUSTeKの日本担当アンドリューさん,Leadtekの日本担当マイケルさんの同じ学校の1年先輩に当たります.その学校というのは,中華民国対外貿易発展協会人材育成中心(中心=センター)で略してITIといいます.ここでは,日本語組,英語組などに分かれて,ビジネスと語学の教育を受ける中華民国政府の機関です.大学を卒業し,一度社会で働いたことのある人が学生に多いそうです.
 さて,トッドさんの話では,MSIの設立は1986年,1999年には4,800,000pcsのメインボードを生産することを目標にしているそうです.最新の技術を使ったメインボードをリリースしています.また,製品の特徴として,次のような機能などをアピールしています.なお,この機能の後には「II」とついているように,第二世代にバージョンアップしているとのことです.

TOP Tech II…Thermal Overheat Protection  Technologyのことで,システムや部品の温度を検出して,オーバーヒートからシステム
を守る機能
CPU Plug and Play II…CPUを自動検出する機能です.実は最新の製品は,CPU関連の設定をBIOSで行うようになっています.このCPU Plug and Play IIで自動設定してもよいし,オーバークロック設定もできるようになっています.
SoftCooler II…システムの過熱を防ぐために,ソフトウェア的にクロックを落とす機能
PC Alert II…システムハードウェアモニタ用ソフトウェアのことで,ネットワークに対応しリモートでシステムを制御できます.
3D! Turbo II…デスクトップ設定を管理するツールで,とても使いやすくなっています.また,主要なグラフィックスチップに対応して,ソフトウェア的にオーバークロックさせることもできるようです.


 実際には,昨年,工場見学を予約していたのですが,ちょうどその時,台風がきて筆者は部屋の中にこもっていました.3月の訪問時には,トッドさんは日本にいるとのことで,筆者の個人的な友人でマーケティング担当のシンフォーベン・リンさんから,話を伺いました.

 今回,最新のBXチップセットATXメインボードMS-6163を紹介していただきましたが,先に触れた諸機能を搭載し,特に日本での販売を意識してか,パッケージの変更や日本語情報の充実,オーバークロックへの対応など,非常にマニア心をくすぐる内容です.
 まず,金具付きの温度センサは,チップセットでもグラフィックスチップでも好きなところに簡単に取りつけることができるようになっています.CPU用にはボード上にフレキシブル温度センサが搭載されているので,もう一つは,どこに付けてもよいのです.
 さらに,BIOSによる設定が強化され,CPU関連の設定はBIOSで行います.クロックだけではなく電圧のマニュアル設定もできます.クロック数は, 66/68/75/83/100/103/112/117(2)/124/129/133/138/143/148/153MHzを選択できるので,いろいろと設定して遊ぶことができます.また,CMOSのクリアについてもジャンパを使わずに,キーボードから行うことができるようになっています.このあたりはWebで見ると非常にあっさりしているのですが,実物を手にとって見ると,早く帰国してテストしてみたくなります.


 また,最近は,ソケット370セレロン用スロット1変換アダプタなども好調です.セレロンをデュアルで動作させることができるように改造できる,ということで人気を博しています.

 


戻る 取材執筆  1999 3/3