● まとめ  

 今回のレポートは,今後のレポートのいわば前奏曲ともいうべきものです.今後,引き続き,いろいろな情報を皆さんにお届けすることができれば本当にうれしいです.台湾で毎月12日ほど暮らすようになって,自分が一番変わったことは,日本人の特殊さに気づいたことです.

 なんでも日本が一番だ,日本人は心の底で考えているのではないでしょうか.たとえば,Celeron人気は日本だけのようで,台湾ではK6系のほうが性能が良いのにどうして?,といった声も聞かれます.また,日本のショップでスタッフが「Celeronオーバークロック用のメインボードがなぜないんだろう?」などというと,筆者は「10K注文するなら,メーカーにODMしてもらいますが?」と尋ね返します.とにかく,台湾では数の概念が異なるのだ,ということを理解しておく必要があります.ある意味では,それほど数を売らないとやっていけないわけです.

 また,JET WAYやPROCOMPなど日本ではマイナーでも世界的に有名なメーカーも多くあります.要するにマーケティングの問題なのです.今回の取材の中では,LeadtekやCARRY,PROCOMPなどの今後に注目したいと思っています.ただ,残念なのは,みなさんが台湾に行っても購入できるパーツは少ない,ということです.筆者は,記者として,取材という形でアクセスするのですが,台湾市場に向けてマーケティングしていないメーカーの製品は台湾でも入手困難です.

 しかし,TCAの資料ではメインボードメーカーだけで102社あります.大企業もあれば小さな企業もあります.そのすべてが,BXやApollo,Aladdin,SISなどのチップセットを使ったメインボードをリリースしています.大企業だからBXメインボードを作ることができる,というわけではないのです.だだ,メインボードメーカーの一番の悩みは他社との差別化なのです.チップセット,CPU,BIOSを自社で製造していないのですから,メーカーによりパフォーマンスの差などほとんどないともいえます.その中で,生き残りをかけて戦っている,といってもよいでしょう.  最初に書きましたが,今回紹介した企業の中のひとつが倒産したという噂を耳にしました.本当に競争が激しいのだと,と感じました.筆者の取材はまだまだ始まったばかりです.

 その中で出会ったのがTotem Technologyのメインボードです.できれば多くの人に使って欲しいという配慮から,販売予約を手配しました.通常販売ではなく,読者だけの特別輸入販売です.まず,アルカディア・インクリメント(有),(TEL)0720-30-2673,(FAX)0720-30-2674に問い合わせてください.読者からの注文が一定数に達した場合に輸入するという特別方式です.サポートなどいろいろと取り決めなくなてはなりませんが,何とか販売に至れば良いと考えています


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