第1章 新世代バス規格とIEEE1394(5)

IEEE1394の特徴(2)


IEEE1394の特徴(2)

バスアーキテクチャ

 IEEE1394はバスです.I/Oではありません.各装置にデータを送る場合,(ネットワークのように)I/Oでデータを送るのではなく,IEEE1212という規格でマッピングされた空間を読み書きするアーキテクチャです.

 つまり,上位のレイヤから見るとIEEE1394もPCIバスなどと同じようなバスとなります.IEEE1394はケーブルによる接続が強調されていますが,バックプレーンバスとしての側面ももっています.

(イラスト4)

バスアーキテクチャ

(約23Kバイト)

 

Hot Plug In

 IEEE1394は,電源を入れたまま抜き差しできるバスです.新しい装置の追加や,取り外すような場合,電源をオフにする必要がありません.操作が非常に簡略化されます.

Plug & Play

 新しく装置を追加したり取り外ししたりしてもそのたびにIDなどの設定をする必要がなく,自動的にIDが割り当てられます.SCSIなどでは,利用者がSCSIアドレスを設定しなければなりませんでしたが,IEEE1394では利用者はいっさい関知する必要がありません.つまり,操作が非常に簡単です.接続するだけですぐに使い始めることができます.

家庭内機器のディジタル接続を包含した国際標準

 IEEE1394は,家庭内機器のディジタル接続を包含した唯一の国際標準です.現時点では他に選択肢はありません.市販製品としてIEEE1394インターフェースを採用する場合は,アップルのほか数社にライセンス料を払う必要はありますが,もっとも有力な規格なのです.


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