Logbook of The World TQSL の使い方

  1. ダウンロードとインストール
  2. コールサイン証明書の要求から読み込み
  3. QSOログをアップロード
  4. DXCCアワードの申請
  5. コールサイン証明書の更新と変更
  6. コールサイン証明書の確認
  7. 2局目のコールサイン証明書登録
  8. 証明書バックアップファイルの保存と読み込み
  9. 複数のPCを使う際のポイント
  10. バックアップファイル tqslconfig.tbk について

はじめに

☆ Logbook of the Worldとは

 Logbook of the World(LoTW・世界のログブック)は,ARRL(American Radio Relay League・米国アマチュア無線連盟)が世界中のアマチュア局を対象に運営しているQSOログのデータ・バンクです.LoTWが運用を始めた2003年から今年は13年目になり,2016年11月現在,登録利用者数は9万局を超えました.HB9BZAのホームページに掲載されている,彼が集計した資料によると,現存する全エンティティ(339)の利用があり,利用しているJA局は約3,480局,米国に次いで世界で2番目になっています.
 LoTWはあらかじめ登録・認証を受けると世界中のアマチュア局が無料で利用できます.このLoTWサーバーに登録されたQSOデータでQSOが確認できれば,QSLカードを受け取らなくてもDXCCアワードなどをLoTWで申請(有料)できます.これでQSLカードを提出するペーパー申請より短時間でクレジットされます.また,申請料もペーパー申請より低く設定されています.
 LoTWに使うプログラム(TQSL)はARRLのホームページ(LoTWのページ)から無料でダウンロードできます.

(お知らせ) 2017年1月16日から,ログをアップロードできるのは,バージョン2.0 およびこれより新しいバージョンのTQSLからに限られます.最新バージョンにアップグレードされることをお勧めします.2016.9.19 ARRL発表.

☆ 最新バージョン2.3は日本語表示になりました

 TQSLの新しいバージョン2.3(以下v.2.3と記載)が2016年10月にリリースされました.この新しいバージョンは 図1,図2のように日本語表示になり,わかりやすく使いやすくなりました.

図1 最初に開く画面


図2 新しいコールサイン証明書をリクエストする画面


 v.2.3 の基本的な使い方は,一部の変更以外はこれまでのv.2.2.2とほとんど同じです.
 主な変更は,新しいコールサイン証明書をリクエストするときの「Sign Request」画面がなくなり,またQSO開始年月日を要求者が入力するようになりました.さらに,2局目でのリクエストの場合は,Sign画面の代わりに,具体的な画面になりわかりやすくなりました.なお,前回のバージョン2.2.2の技術的な欠陥への対策なども行ったそうです
 詳細は,v.2.3のRelease Notesに記載されています.

 v.2.3の「ファイル→言語」画面から日本語のほかに6カ国語を選択することができます.また「ヘルプ→詳細」画面に日本語のJL3OXR さんほか翻訳者の方のコールが掲載されています.これら7カ国語のバージョンができたことで,世界的にLoTWを利用する局が増えるのではと期待されます.この膨大なページを翻訳された JL3OXRさんを始め,翻訳者の皆さんに感謝したいと思います.
 なお,これまでのTQSL v2.1から日本語の表示も選べるようになっていますが,機械翻訳のような単語や未翻訳の項目があり使いにくいでしょう.

 今使っているTQSLから v.2.3にアップグレードするには,今のTQSLはそのままに,v.2.3をダウンロードして上書きインストールすると,コールサイン証明書などはそのまま引き継がれます.なお,コールサイン証明書が引き継がれなかった場合には,バックアップファイル (tbkファイル・(10)参照)で復元できます.(手順は(10)バックアップファイルをご覧下さい)
 v.2.3 は次のアドレスの画面からダウンロードできます。
http://www.arrl.org/tqsl-download

☆ LoTW TQSLの使い方概要

 今回のバージョンアップでTQSLが日本語表示になり,使い方が分かりやすくなりましたが,初めてTQSLを使われる方は,あらかじめLoTWとTQSLの全体像を理解しておかれることをお勧めします.
なお,v.2.2.2 (英文) 使い方の説明はそのまま残してあります.

(1)ダウンロードとインストール
ARRLホームページからTQSL をダウンロードしインストールします.

(2)コールサイン証明書の要求から読み込み
ARRL の LoTWへ登録・認証を受けるため,「TQSL」からLoTWにコールサイン証明書要求 (tq5ファイル)を送り,自局のライセンスと公的証明書のコピーをLoTWに郵送する.
証明書要求が受け付けられるとLoTWからコールサイン証明書(tq6ファイル),パスワードが送られてくる.これをTQSLに読み込むとLoTWが使えるようになります.

(3)QSOログをアップロード
ADIFファイルに変換したQSOログにディジタルサインを付けてLoTWにアップロードする.アップロードした自局のQSOログと相手局のQSOログが一致するとQSLとなりアワードに使えるようになります.

(4)DXCCアワードの申請
LoTWユーザーアカウントホームページで,これまでのDXCC結果とLoTWの結果をリンク(合併),DXCCのニューエンティティをDXCCに申請できます.

(5)コールサイン証明書の更新と変更
コールサイン証明書は3年ごとに更新することになっています.

(6)コールサイン証明書の確認
コールサイン証明書が有効かどうか,LoTW側コールサイン証明書と自局TQSLプログラムのコールサイン証明書を確認します.

(7)2局目のコールサイン証明書登録
1局目の認証を受けていれば,ポータブル局や外国免許の局など,2局目以降も登録できます.

(8)証明書バックアップファイルの保存と読み込み
コールサイン証明書ファイルをバックアップするためにp12ファイルを保存しましょう.このファイルは,証明書ファイルが壊れたときや2台目PCでLoTWを使う時などに使える便利で大事なファイルです.

(9)複数のPCを使う際のポイント
2台以上のPCでLoTWを使う場合の説明です.

(10)バックアップファイル tqslconfig.tbk について
Callsign Certificate, Station locationなどをまとめてバックアップするtqslconfig.tbkファイルについての説明です.

参考資料
ARRL Web Pages
ARRL LoTW WebPages http://www.arrl.org/logbook-of-the-world
ARRL LoTW TQSL v2.0 Instruction Step1~Step4
ARRL LoTW FAQ https://lotw.arrl.org/lotw-help/frequently-asked-questions/
ADIFフォーマット及び解説 http://adif.org/
CQ ham radio JA1DM 海老沢 政良
LoTWの使い方・2013年4月号別冊付録 p14~
LoTW新バージョンTQSL 1.14.1発表・2013年8月号p104~
LoTW用プログラム TQSL バージョン2.0リリース・2014年2月号p101~

以上

 

▲ページ上部に戻る

Total Access :

Copyright © 2015 CQ Publishing CO.,Ltd. All Rights Reserved.