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ここでは,よく寄せられるCQ RISC評価キット/PowerPC403専用実機デバッガに関する質問についてお答えします.
Q1.
“CQ RISC評価キット/PowerPC403専用”とありますが,他のPowerPC403を搭載したCPUボードでは使用できないのですか?A1. Up!
このキット専用に用意されたものなので,このキット以外のCPUボードでは使用できません.当然ながらPPC403GA以外のCPUにも対応していません.
他のPowerPC搭載CPUボードでJTAGデバッガをお使いになりたい場合は,本JTAGデバッガ開発元であるコンピューテックスにお問い合わせください.
(株)コンピューテックス
TEL 075-551-0528
FAX 075-551-2585
Q2.
商品構成を教えてください.A2.
CPUボードのJTAG端子をプリンタインターフェースに変換するJTAGプローブ基板と,Windows版デバッガ,Cコンパイラ(gcc および DIAB D-CC/D-C++評価版)がセットになっています.詳細はこちらをご覧ください.
Q3.
CQ RISC評価キット/PowerPC403にはMetaWare High-Cの試用版が付属していましたが,このコンパイラは使えないのですか?A3.
CQ RISC評価キット/PowerPC403 CPUボード搭載のBIOSメニューが直接ダウンロードする IMG 形式のファイルは,JTAGポート対応PPC403実機デバッガ付属のデバッガ CSIDE95/CQ版では扱えません.ただしファイル変換をすることでダウンロードが可能になります.そのための変換ツールなどを用意しています.
ただし,CPUボード搭載のBIOSの初期化ルーチンを実行せずに,CPUリセット解除状態から直接ダウンロードおよび実行ができるので,Ethernetなどを使うプログラムをファイル変換して CSIDE95/CQ版でダウンロードしても,Ethernetコントローラなどに対する初期化がBIOSにより行われていないため,正常に実行されません.
またCSIDE95はMetaWare High-CよりもDIAB D-CC/D-C++と相性がよいので,こちらのコンパイラを使うことをおすすめします.
Q4. New!
コンパイラ DIAB DATA D-CC/D-C++の国内代理店が変わったと聞いたのですが…A4.
こちらを参照してください.
Q5. New!
CQ RISC評価キット/PPC403では,シリアルとEthernet両方を接続する必要がありましたが,このJTAGデバッガではパラレルポートを接続するだけでダウンロードやデバッグが可能なのでしょうか?A5.
そうです.JTAGデバッガはパラレルポートだけでデバッグが可能です.よってシリアル通信やEthernetを使用しないプログラムをJTAGデバッガで開発する場合は,パラレルポートだけを接続すれば十分です.
Q6. New!
JTAGデバッガでは gcc と DIAB D-CC/D-C++の2種類のコンパイラが添付されているようですが,なぜ2種類あるのでしょうか? それぞれに何か制限はあるのでしょうか?A6.
デバッガであるCSIDE95はもともとDIAB D-CC/D-C++用に対応していました.そこでDIABコンパイラの評価版を添付しました.しかしDIABコンパイラは評価版であり,期限が切れると使用できなくなります.そこで制限のないコンパイラとしてgccも用意したというわけです.
DIAB D-CC/D-C++評価版は使用期限が決められています.またインストールするのに評価用のライセンスキーが必要です(キットにライセンスキー申請書が添付されていますが,Q4の理由により現在使用できません)
gccはコードサイズ,または使用期限などの制限はありません.ただしgccはフリーのコンパイラなのでサポートはありません.gccで技術的なサポートを必要とされる場合は,日本シグナスソリューションズにお問い合わせください.
Q7. New!
JTAGデバッガを接続するにはプリンタ端子が36ピンのパソコンでないと接続できないのですか? 私の使っているPC/AT互換機はD-Sub25ピンのプリンタ端子になっています.A7.
36ピンのプリンタ端子が必要なのは,PC-9801/9821シリーズで使用する場合のみです.PC/AT互換機ではD-Sub25ピンのプリンタ端子に接続します.
なおプリンタケーブルは付属されていないので,お使いのパソコンのプリンタ端子の形状と,プリンタ側がセントロニクスフルピッチ36ピンのプリンタケーブルをご用意ください.
Q8. New!
CQ RISC評価キットのCPUボードにはすべて回路図が添付されているそうですが,JTAGデバッガには回路図はついているのでしょうか? また写真を見るとアルテラのデバイスが搭載されているようですが,このデバイスの設計データやソースリストは公開されているのでしょうか?A8.
本JTAGデバッガはCQ RISC評価キット/PowerPC403のデバッグための開発セットです.JTAG端子を使ったデバッガの仕組みを学習するものではありません.よって回路図はもちろん,搭載CPLDの設計データなどは公開しておりません.
Q9. New!
このJTAGデバッガにはリアルタイムトレース機能はありますか?A9.
残念ながら,安価な価格を実現するために,リアルタイムトレース用の大容量バッファメモリなどを搭載していません.よってリアルタイムトレースには対応していません.要所要所にブレークポイントを設定して,そこを通過するかどうか,またはステップ実行を続けて,プログラム全体の流れを確認するしかありません.
リアルタイムトレースが必要な場合は,本JTAGデバッガ開発元であるコンピューテックスにお問い合わせください(Q1をご覧ください).
Q10. New!
JTAGデバッガというからには,ROM領域をステップ実行したり,CPUが暴走状態になってもブレークをかけられると思いますが…可能ですか?A10.
ROM領域のステップ実行やCPUの暴走状態からのブレークも可能です.
Q11. New!
CSIDE95/CQ版にどのような機能があるか知りたいのですが…A11.
Interface付属CD-ROM InterGigaのNo.10以降に,JTAGデバッガCSIDE95/CQ版を使ったデバッグのようすをスクリーンカムで録画したデータが収録されています.CD-ROMのメニューから“InterGigaオリジナル記事”を選択し,CQ RISC評価キットシリーズの紹介記事を選択してください.CSIDE95/CQ版の機能紹介が収録されています.
Q12. New!
JTAGデバッガ付属の電源ケーブルには両方にコネクタが付いていますが,茶色いコネクタをJTAGプローブ基板に接続するとして,白い色のコネクタはどこに接続するのでしょうか? PPC403のCPUボードのどこかのコネクタに差し込むのでしょうか?A12.
JTAGプローブ基板の電源は,電源電圧 DC +5Vの電源装置に接続してください.白いコネクタ部分を切って,先バラのより線状態にして使用するなど,その電源装置の電源端子の形状に合わせて任意にお使いください.
Q13. New!
JTAGデバッガCSIDE95/CQ版が起動しません.どこに原因があるでしょうか?A13.
取扱説明書p.13のように,PPC403 CPUボードとJTAGプローブ基板,そしてパソコンを正しく接続していますか? またCPUボードとJTAGプローブ基板に正しく電源を供給していますか? JTAGプローブ基板にある赤と緑のLEDが両方点灯していますか?
また,そのパソコンでプリンタ端子は正常に使えますか? デバイスマネージャを開いて,LPTポートが使用できる状態になっているか確認します.またそのプリンタ端子に実際にプリンタをつないで正常にプリントアウトできるでしょうか? プリンタ端子が使える状態になっているかは,パソコンの設定にもよります.確認してください.
プリンタ端子も正常に使え,電源供給も接続も問題がないのに,CSIDE95/CQ版が正常に起動しない場合は,CSIDE95/CQ版がLPTポートを正しく認識していない可能性が考えられます.CSIDE95を起動するとまず初めに“バージョン情報”というタイトルバーのついたダイアログが開きます.この中にプローブ通信クロックや使用するLPTポートを選択する項目があるので,通信クロックを遅くしたり,LPTポートの設定を変更してテストしてみてください.
もう一つ,電源についても注意が必要です.JTAGプローブ基板は電源の変動に多少敏感なようです.CPUボードとJTAGプローブ基板とで別々の電源装置を使っている場合は,電源を交換してみたり,別の電源装置を使ってみてください.また十分な出力のある電源装置であるなら一つの電源装置から両方に電源を供給してみるなど,電源の供給方法を変えてテストしてみてください.
以上のチェックポイントを確認しても動かない場合は,弊社サポート係までご連絡ください.
Q14. New!
CSIDE95/CQ版が対応しているオブジェクトコード形式は何でしょうか?A14.
本キット付属のデバッガは本キット付属のコンパイラおよびCQ RISC評価キット/PowerPC403付属のコンパイラでコンパイルしたプログラムのみダウンロードおよびデバッグが可能です.それ以外のコードを保証していないので,デバッガとして対応しているコード形式を明記していません.
ちなみに,本キット付属のコンパイラ DIAB D-CC/D-C++は,COFF形式とされています.またCQ RISC評価キット/PowerPC403付属のコンパイラ MetaWare High-C についてはこちらをご参照ください.
Q15. New!
本キットの対応環境に,PC-9801/9821シリーズが含まれているようですが,付属コンパイラはgccもDIAB D-CC/C++も使えないとあります.また本キットの前提となるCQ RISC評価キット/PowerPC403も,動作環境はPC/AT互換機となっています.ということはPC9821/9801シリーズでは事実上使用不能ということではないですか?A15.
実質的にはそういうことになるかもしれませんが,すでに別の環境でコンパイルしたオブジェクトコードを,プログラムをコンパイルせずにダウンロードやデバッグをするだけであれば,PC-9801/9821シリーズでも使える,という使用用途を考慮したためです.
もちろんその場合も,PC-9801/9821シリーズ用のIODEMONなどを用意していないので,CQ RISC評価キット/PowerPC403添付のサンプルプログラムでEthernetを使用するようなプログラムを本デバッガでデバッグするとはできません.つまりデバッグできるのはPowerPC403 CPUボード単体で動作可能なプログラム,もしくはごく一般的なターミナルを使用するシリアル入出力通信プログラムなどとなります.