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ここでは,よく寄せられるCqREEK/PPC403に関する質問についてお答えします.
Q1.
商品構成や開発環境は,どのような感じになるでしょうか?A1.
CqREEK/SH-1またはV821とは若干(かなり?)異なったスタイルとなりました.CqREEK/PPC403の開発環境のページを参照してください.
Q2.
CPUには403GAが搭載されていますが,これはMMUがないCPUですよね?A2.
はい.403GAにはMMUは内蔵されておりません.403GCおよびGCXはMMUを内蔵しており,403GAとピンコンパチブルとなっています.基本的にはCPUを載せ変えても動作しますが,実際にはMMU関連のレジスタを初期化するプログラムをブートプログラムに埋め込む必要があるので,ROM内プログラムも変更しなければなりません.
Q3.
このキット付属のコンパイラやデバッガ制限は何でしょうか?A3.
基本的に,付属のデバッガはデバッグできるプログラムのコード・サイズが制限されています.またコンパイラについても,リンクできるライブラリ・ファイルの数が二つまでという制限と,デバッガ同様にコード・サイズにも上限があるようです.
“ようです”と書いたのは,実はこれらの制限は具体的には公表されていません.実際に使ってみても,具体的に“上限○○バイト”というハッキリした線が引かれているわけではないようなので(かなり大きなサイズでも動くプログラムや,小さくてもすぐに制限オーバのメッセージが出てしまう場合もある),内部的にはほかの制限要因があるものと思われます.
Q4.
以前のInterfaceには,RS-232-Cだけでもとりあえず使えると書いてあったと思うのですが,最新情報を見るとEthernetが必須となっています.RS-232-Cだけでは使えないのでしょうか?A4.
たいへん申し訳ございません.当初はRS-232-Cだけでも動作するようにする予定でしたが,この場合プロトコルにSLIPを使用する必要があります.しかしWindows95ではSLIPのドライバが標準で用意されておらず,ダウンロード用の標準インターフェースとして採用することができせんでした.
これについては,Windows95/NT4.0上で動作するフリーのSLIPドライバなどが入手できしだい,準備したいと考えています.
Q5.
今回のキットは実機デバッガがついておらず,ソフトウェア・シミュレーション・デバッガしか付属していないようですが,これで本当に組み込み用のソフトウェアをデバッグできるのでしょうか?A5.
まず,CPUボードに搭載されたSuperI/OやRTC(リアルタイム・クロック)などを直接操作するルーチンを組み込まずに,デバッガ用にプログラムをコンパイルし,基本的なプログラムの流れをデバッグします.
プログラムの流れに問題ない場合は,次にハードウェアを操作するルーチンを組み込み,実機用にコンパイルします.これを実機にダウンロードして実行させます.いきなりすべてのプログラムをコンパイルして実行させるより,かなり効率は良いと思われます.
また,ソフトウェア・シミュレーション・デバッガといえど,デバッガのcommandウィンドウに対してprintfやscanfといったコンソール入出力関数がそのまま使えます.よって,要所要所に printf関数 で実機の状態を表示させるルーチンを埋め込むのも,実機動作デバッグの手がかりになるでしょう.
また,CQ RISC 評価キットPowerPC403専用JTAGポート対応PPC403実機デバッガを用意しましたので,こちらをご購入いただければ実機デバッグが可能となります.
Q6.
このCPUボードに対応した安価な実機デバッガを発売する予定はないのでしょうか?A6.
このキットの中に,コンパイラ&デバッガでご協力をいただいたエーアイコーポレーションから,JTAG版デバッガの1ヶ月間評価用貸し出しと,特別割引購入の申込書が入っています.実機デバッガを使ってみたいという場合は,まずこれをご利用になられるのが良いかと思われます.
また,CQ RISC 評価キットPowerPC403専用JTAGポート対応PPC403実機デバッガを用意しましたので,こちらをご購入いただければ実機デバッグが可能となります.
Q7.
せっかく強力なCPUを搭載しHDDにも対応しているのですから,組み込みと言わず,フリーのUNIX系OSなどを移植する計画はないのでしょうか?A7.
まだ具体的に公開できませんが,様々な企画の中には,フリーのUNIX系OSを移植するという話しも挙がっています.ただQ2のように,本CPUボード搭載のCPUにはMMUがないので,高機能なOSを搭載させるのは難しいのではないかとも言われています.
いづれにせよ,どなたか「俺がやる!」という方がいらっしゃいましたら,ぜひともInterface編集部までお声をおかけください.可能な限りのお手伝いをさせていただき,是非とも実現させたいと思っています.
Q8.
このキットに付属のプログラム言語もC言語のようですが…….Java言語はもともと組み込みを狙って開発されたと聞きますが,いざ自分でやろうとすると,PCやWS上で動作する開発環境はあっても,組み込みを狙った環境が見つかりません(どこかにあります?).ぜひこのキットのプログラム言語として,Java言語を採用してもらえませんか!!A8.
CQ RISC評価キットシリーズは,ハイパワーRISC CPUを開発環境も含んだ形で安価に提供することで,RISC CPU導入の敷居を低くし,より高機能な組み込み機器を誰もが開発できるようになって欲しい,との狙いで企画されています.新しいCPUを体験するわけですから,せめてプログラム言語は使い慣れた言語を使うべきとの判断から,C言語を採用しています.もちろん,C言語以外の言語を採用しないわけではありませんが,現状ではそれが最良と考えております.
さて,これもQ7同様,いろいろ話は挙がっていますので,実現する可能性は少なくないでしょう.
Q9.
CPUボード搭載のフラッシュROMにOPENBIOSが搭載されているようですが,SuperI/OやEthernetなどの周辺機能は,必ずこのBIOS経由で使用することが推奨されているのでしょうか?直接I/Oアドレスを操作するプログラムは御法度ですか?A9.
基本的にはどのような使い方も可能です.SuperI/OやEthernetコントローラは,PC/ATでもごく一般的に使われているLSIで特殊でもなんでもありませんので,ユーザの責任において自由に使っていただいてかまいません.
ただし,その場合はOPENBIOSの管理外になるので,場合によってはOPENBIOSのすべての機能を無効にして,逆に使用するすべての処理をユーザがプログラムしなければならない場合が出てくるかもしれません.
Q10.
OPENBIOSはかなり高機能だと聞きましたが,BIOSコールの方法やBIOS機能の一覧,場合によってはBIOSのソース・コードの公開もあるのでしょうか?A10.
OPENBIOSのソース・コードは基本的には公開できません.本キットには,いわゆるバイナリライセンスしかないと考えてください.ソース情報を必要とされる場合は,別途IBMとの契約が必要になります.
またBIOS機能の一覧ですが,これも現在のところ一覧表のような形での公開はできません.その替わり,Interface誌上において,定期的にOPENBIOSの機能を使ったサンプル・プログラムを掲載し,このCqREEKのページやInterface付属CD-ROM InterGiga などにも収録していきます.これらの情報をこまめに集めていただようお願いいたします.
Q11.
Interface誌に掲載されたCPUボードのメモリマップを見ると,PowerPCの割り込みベクタ領域はROM領域になっているようですが…… ユーザ・プログラムで割り込みを使うことは可能ですか?A11.
基本的には割り込みベクタがBIOS ROM内にあります.よってユーザーが直接割り込み処理プログラムを書くことはできませんが,割り込みベクタテーブルを移動することで,割り込みを使ったプログラムを直接書くことができます.
詳細については,Interface 1997年12月号掲載の“Cコンパイラ用ライブラリファイルの解説&ユーザー独自割り込み処理の記述方法”を参照ください.
Q12.
開発環境の説明を見てびっくりしました.Ethernet必須はよいとして,なぜ同時にRS-232-Cも必要なんですか? たぶんIPアドレスの設定などに使用するのだと思いますが,だったら一度設定すればRS-232-Cは不要だと思うのですが……A12.
開発環境の説明のとおり,通常使用時もEthernetとRS-232-Cの二つのインターフェースをホスト・パソコンと接続する必要があります.メニューによる設定をRS-232-Cにより行い,実際のユーザ・プログラムのダウンロードをEthernetで行います.
これについては,Q4のように,SLIPのドライバを用意できしだいRS-232-Cのみを使用した環境と,最初にIPアドレスなどを設定した後はEthernetのみを使用した環境とを用意していこうと考えております.
Q13.
以前のトラ技か何かの広告でこのキットの動作環境として,OSがWinodws95/NT4.0で,パソコンがPC/AT互換機およびPC-9801シリーズ対応とあったと記憶しているのですが,ここを見るといつの間にか“PC/AT互換機+Windows95”となっています.WindowsNT4.0やPC-9801シリーズ対応はどうなったのでしょうか?A13.
申し訳ございません.いろいろ細部を動作確認したところ,WindowsNT4.0とPC98シリーズでは若干の問題が発生したため,現状ではPC/AT互換機+Windows95を動作環境とさせていただいております.
本キットの開発環境は大きく分けて,コンパイラ&デバッガと,実機ダウンローダとにわけられます.問題はこれら二つのソフトウェア群が,それぞれNT4.0とPC-9801シリーズにおいて若干の問題をはらんでいるためです.
デバッガであるSingleStepは,PC-9801シリーズでの動作を保証していません.実機ダウンローダはPC98シリーズでも動作するようです.逆にNT4.0上では,SingleStepは動作するようですが,実機ダウンローダが動作しないという問題が発生しております.
なお,NECもPC98シリーズからPC98-NXというPC/AT互換機に路線変更しているため,PC-9801シリーズへの対応の予定はありません.
Q14.
高機能なのはよいのですが,同キットシリーズのSH-1やV821のような,CPUとメモリしかないこれ以上ないほどシンプルなボードのほうが応用が効くように思います.SuperI/Oのパラレルとはプリンタ用ですよね.あとHDDも使わない……使わない機能がたくさん搭載されたCPUボードを買うのがなんとなくくやしい……A14.
CPUとメモリだけが搭載されたシンプルがCPUボードをお探しであれば,弊社以外のメーカから,PowerPC403GC搭載のCPUボードが発売されています.詳細は各メーカにお問い合わせください.たとえば以下のメーカがあります.(有)ビーリバーエレクトロニクス TEL 0429-85-6982
Q15.
Ethernetが付いていますが,MACアドレスは大丈夫ですか? インターネットに直接つないでも大丈夫ですか?A15.
MACアドレスはきちんと割り振っています.ワールドワイドなネットワークに接続しても大丈夫です.ただし開発途中は,閉じたネットワークで十分動作をチェックして問題がないことが確認されてから接続するようにしてください.
Q16. Up!
取扱説明書のp59の“J7 PPC403GAローカルバス・コネクタ(3)”の39番ピンはA4となっていますが,これは正しいですか?A16.
申し訳ありません.取扱説明書のミスです.こちらを参照してください.
Q17.
PowerPC403についてのデータブックはPDF形式でCD-ROMに入っていますが,SuperI/OやEthernetコントローラなど他のデバイスのデータシートはついていません.これが欲しい場合はどうすればよいでしょうか?A17.
こちらのダウンロードコーナを参照してください.
Q18.
CPUボード搭載の D3,D4,D5,D6,D7のLEDはどういう時に点灯するのでしょうか?A18.
D3はEthernetデータ送信時,D4はEthernetデータ受信時,D5はEthernetコリジョン(データ衝突)検出時,D6は電源ON確認,D7はIDE HDDアクセス用となっています.添付の回路図を参照してください.
Q19.
取扱説明書のようにセットアップしたのですが,電源を入れてもハイパーターミナルの画面にBIOSのメニューが出てきません.A19.
まず確認するのは,PPC403 CPUボードとパソコンのCOMポートを接続しているRS-232-Cケーブルです.クロスケーブルを使っていますか? またその配線は取扱説明書p.28にある結線と同じですか?
次に確認するのは,パソコン側のCOMポートが正しく使用できる状態になっているかどうかです.Windows95/98であればデバイスマネージャを開いて,COM1またはCOM2が正しく動作しているか調べます.たとえばノートパソコンではCOMポートが赤外線通信(IrDA)機能のために使えない設定になっている場合もあります.またさまざまな拡張ボードを実装しているためにIRQが足りない,もしくはぶつかっていて,COMポートが使用できない場合もあります.
本CPUボード以外にCOMポートを使用する周辺機器,たとえばモデムなどを接続してパソコン通信ができるかどうかなどをテストしてみてください.それも正常に動作しないとなれば,そのパソコンのCOMポートの設定に問題があります.パソコンの取扱説明書などを見て,COMポートが正しく使える状態に設定し直してください.
ちなみに,CPUボードの電源投入で表示されるBIOSのメニューは,Ethernet通信ができない状態でも表示されます.この段階ではEthernetを使用しないからです.つまりBIOSのメニューが表示されない問題は,Ethernetの設定とは関係ありません.問題を切り分けて対処してください.
以上のチェックポイントを確認してもBIOSのメニューが出ない場合は,弊社サポート係までご連絡ください.
Q20.
BIOSのメニューが表示され,操作もできるのですが,いざサンプルプログラムをダウンロードしようとしてもできません.Ethernetの通信でエラーが起きているようなメッセージが表示さます.A20.
Ethernetを使用するのはユーザープログラムのダウンロード時です.Ethernetの通信設定が正しくないと,ダウンロードがうまくいかないためサンプルプログラムも実行できません.
まずケーブルを確認します.ホストパソコンとCPUボードをダイレクトに接続している場合.このときの接続に使う10Base-Tケーブルは“クロスケーブル”というものを使います.HUB経由で接続している場合.このときの接続に使う10Base-Tケーブルは“ストレートケーブル”というものを使います.
ケーブルに問題がない場合は,ホストパソコンとCPUボードのIPアドレスの設定に間違いがないか確認してください.またPINGテストでお互いが相手と通信できるかをテストします.CPUボードからホストパソコンの存在を確認するには,取扱説明書 p.33 にあるようにPINGテストを行います.またホストパソコンからCPUボードの存在を確認するには,DOS窓を開いて,次のようなコマンドを実行します.
>PING nn.nn.nn.nn[リターン]
(nn.nn.nn.nnはCPUボードのIPアドレス)
この結果,
reply from nn.nn.nn.nn: bytes=xx time=?ms TTL=??
といったような表示が出れば,通信はできています.
また,本キット付属CD-ROMには,Ethernetの通信でエラーのメッセージ状況と対処方法を説明したテキストファイルを収録しています. \PPC403\LIBFILE\ERROR.TXT を参照してください.
見落としがちなのが,ホストパソコン側のTCP/IPやEthernet関連の設定です.LANカードは実装したものの,TCP/IPドライバを入れていなかったり,ホストパソコンに組み込んだLANカードが正しく使えない状態だったりすることがあります.デバイスマネージャを開いて,LANカードが正しく動作している状態かどうか確認します.またネットワークの設定でLANカードのドライバやTCP/IPドライバがインストールされているかどうかを確認します.
TCP/IPドライバの設定そのものに関しては,たとえばインターネットに通信できるかどうかで正常かどうかがテストできます.
また社内LANの設定で,IPアドレスをDHCPといった自動割り当てプロトコルを使っている場合もあります.本キットではこれらには対応していないので,必ず固有のIPアドレスを割り当ててください.なお,IPアドレスは可能な限り,取扱説明書にある 192.168.1.n の値を使うようにしてください.社内LANなどすでにLAN環境がある場合は,社内LANとは切り離した独立したLANを構築(HUB1台にパソコンとCPUボードをつなぐだけで可)して,上記IPアドレスを割り当てたほうが安全です.
どうしても社内LANに接続する場合は,クラスCのIPアドレスを割り当ててください.たとえば,ホストパソコンのIPアドレスが 133.45.67.89 の場合は,CPUボードのIPアドレスは 133.45.67.89以外(当然他のLAN機器ともぶつからないアドレス) にします.クラスCとは上三つが同じ数字のIPアドレスです.クラスAやBのアドレスは異なるネットワークであると認識するので通信できません.
以上のチェックポイントを確認してもプログラムがダウンロードできない場合は,弊社サポート係までご連絡ください.
Q21.
コンパイラ MetaWare High C/C++の製品を購入したいと思いますが,国内代理店が変わったと聞いたのですが…A21.
こちらを参照してください.
Q22.
CPUボード搭載のフラッシュROMにプログラムをROM化して格納することは可能でしょうか?A22.
ここでいわれているROM化とは,プログラムそのものをROM空間上で実行させるROM化だと思いますが,本キットでは基本的にこのようなROM化はサポートしていません.
本CPUボード搭載のフラッシュROMは,ユーザープログラムを格納させて電源ONでそれを起動させることが可能です.なお,そのためにはBIOSのバージョンアップが必要です(バージョンアップに関してはダウンロードコーナを参照).
BIOSのバージョンアップにより,デバッグ時はEthernet経由でDRAMにダウンロードしていたユーザープログラムを,フラッシュROMからDRAMにダウンロードして実行するという仕組みになっています(いわゆる,CqREEK/SH-1やV821などの疑似ROM化と同じ考え).
Q23.
バージョンアップしたBIOSで,ユーザープログラムをフラッシュROMに格納し,電源ONでユーザープログラムを実行するようにしたのですが,ユーザープログラムの実行が始まりません.どうもCOM0にターミナルを接続して,BIOSのメニュー画面を表示させてからでないとユーザープログラムの実行が始まらないようです.作成したプログラムはターミナルを使用しないプログラムなので,いちいちCOM0にターミナルを接続したくありません.A23.
PPC403搭載のBIOSは最初の初期化時に,COM0に接続しているターミナルが通信可能状態かどうか調べ,ターミナルの準備ができていないと,初期化途中でプログラムが待っているようなのです.よって,フラッシュROMにユーザープログラムを書き込んで自動起動するようにしても,BIOSの初期化途中でターミナルのレディ状態を待っているので,いつまでたってもユーザープログラムが起動しないという状況に陥るようです.
ターミナルが不要なプログラムであれば,たしかにCOM0にケーブルはつなぎたくありません.そこで,自分が出したレディを,相手のレディと見なして自分に返すように,COM0に細工を施します.具体的にはCOM0の6番ピンと4番ピンをショートして,自分が出力したDSR信号を相手のDTR信号として受信します.これでBIOSは,通信相手のターミナルが準備OKだと認識して,初期化プログラムが終了します.これでユーザープログラムが起動します.
Q24.
PPC403GAのProgrammable Interval Timer(PIT)のAutoReloadなのですが,PPC403GAのマニュアル(PDFファイル)を見るとPITは32ビットとのことですが,AutoReloadで下位8ビットしかリロードされていないようなのですが…A24.
日本IBMに確認したところ,これは403GAのエラッタとして確認されているそうです(はやい話がCPUのバグ).
Q25.
CPUボードの電源コネクタが4ピンありますが,黄色とその隣の黒のピンはどうすればよいのでしょうか? またRTCの電源は供給しないと問題があるでしょうか?A25.
電源コネクタは4ピンのうち中二つがGNDです.赤が+5V,黄色がNCです.黄色は線を切ってしまってもかまいません.
またJ3への電源供給は,RTCをバックアップして,一度設定した日付や時間を記憶させる場合に使います.RTCを使わない,または起動時に常に時間を設定するという場合は,J3には電源を供給する必要はありません.
Q26.
エーアイコーポレーションさん行きのユーザー登録ハガキが住所不明で戻ってきたのですが…A26.
申し訳ございません.ハガキに書いている住所が一部違っています.こちらのページをご参照ください.
Q27. New!
CPUボード搭載のCPLD ispLSI2064のソースコードは公開されていますか? またこれを書き換えて回路を書き込むことは可能ですか?A27.
キットにはこのCPLDのソースをABLEで収録しています.オリジナルの機能を削除しないで,空きピン/ゲートを使用してユーザーの回路を作成されることはいっこうにかまいません.このCPLDの開発キットについては,ラティスセミコンダクター(株)にお問い合わせください.
ラティスセミコンダクター(株)
TEL 03-3342-0701
URL(日本語):http://plaza26.mbn.or.jp/~lattice_semi_kk/
URL(英語): http://www.latticesemi.com/
Q28. New!
CPUボードに搭載されているEthernetを使って,TCP/IP通信プログラムが組ますか? またそのためのライブラリなどはついているのでしょうか?A28.
ハードウェアの仕様としては,TCP/IP通信も可能です.
また本キットのEthernet関連のソフトウェアとしては,UDP/IP関連のライブラリが添付されています.しかしTCP/IP関連のライブラリは添付されていません.よって実際にプログラムを開発される場合,ライブラリを使ってすぐにTCP/IPを使った上位アプリケーションを開発するということはできません.
TCP/IPのライブラリが必要な場合は,本CPUボード搭載のBIOSおよびHigh C/C++コンパイラに対応したライブラリを日本IBMから購入する必要があります.
なお,UDP/IPを使ったEthernet通信関連のプログラム記事として,Interface 1997年8月号 ネットワーク対応機器の開発手法の特集の“第4章 PowerPCボードによるイーサネット通信の実現”があります.こちらは本キット添付のソフトウェアだけで開発することが可能です.
Q29. New!
本キット添付のコンパイラのコード形式は何でしょうか? (ELF形式だとありがたいんですが…)A29.
本キット付属のコンパイラ High C/C++ はELF形式をサポートしています.ただしBIOSが認識するファイル形式は ELFの変形ファイル形式で,本キットでは拡張子を IMG としたファイルで扱っています.BIOSのメニューを操作してEtherent経由でダウンロードするときのファイルが,このIMGファイルとなります.
Q30. New!
さまざまなコネクタが搭載されていますが,参考までにピン配置を教えていただけないでしょうか?A30.
J1/J8/J12はシリアル/パラレル/IDE HDDと同じ信号です.J0はD-Sub9ピンなので,PC/AT互換機のCOMポートとまったく同じです.
J2はプログラマブルI/Oコネクタです.ピン配置はこちらを参照ください.
J4は10Base-Tコネクタです.RJ-45Cのモジュラです.
J5/J6/J7はローカルバスコネクタです.ピン配置はこちらを参照ください.
J9はispLSI2064のプログラム専用コネクタです.ここに何らかの周辺機器を接続することは想定していません.ピン配置も,メーカ純正のプログラミングキットのダウンロードケーブルと同じ配列です.
J11はJTAGポートです.ピン配置はこちらを参照ください.
それ以外は,電源やリセットスイッチ用の2ピンのピンヘッダです.
Q31. New!
J5/J6J/J7のローカルバスの信号レベルは3.3Vでしょうか? 5Vでしょうか?A31.
J5/J6/J7のアドレスバスとデータバスおよび一部の制御線は,バスバッファを経由した5Vレベルの信号となっています.それ以外の制御線は,PPC403GAのCPUの信号が直接配線されています.PPC403GAは電源電圧が3.3Vですが,5V入力対応なので,74TTLなどのデバイスを直接接続することが可能です.