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Windows対応RISCシステム開発パッケージ
CQ RISC評価キット

CqREEKシリーズ Q&Aコーナ(CqREEK/SH-4PCI with Linux関連)


 ここでは,よく寄せられるCQ RISC評価キット/SH-4PCI with Linuxに関する質問についてお答えします.

(Last update 2003/1/27) 

Q1.
 Linuxのバージョンはいくらですか?

A1.
 2.4.5です.


Q2.
 発売開始直後すぐに購入した者です.すでに購入したボードをバージョンアップしていただくことは可能ですか?

A2.
 バージョンアップ前の本キットを購入されたユーザーさんにはバージョンアップの案内を送付しています.その案内にしたがってバージョアップすることが可能です.バージョンアップ前は,暫定版の取説(A4プリンタ用紙にプリントアウトしたもの)と,メディアはCD-Rにより供給しています.
 バージョンアップ後のキットには,印刷された正規の取説(中綴)と,レーベルも印刷されたプレスされたCD-Rを添付しています.購入されたキットに添付されている取説やCD-ROMをご確認ください.


Q3.
 添付のメディアはCD-ROMだそうですが,DVD-ROMドライブからは起動できませんか?

A3.
 ATAPI接続でCD-ROMが読めるドライブであれば,CD-R/RWドライブでもDVD-ROMドライブでも問題ありません.読み出し速度は何倍速でもかまいません.


Q4.
 ホームページにあるBIOS起動画面やLinux起動画面を見ると,MACアドレスが11.22.33.44.55.66となっていますが,MACアドレスは割り振られていないのでしょうか?

A4.
 ホームページの画面は起動サンプルです.また本キットの出荷時に書かれているMACアドレスはテスト用の暫定版のものです.各ボードそれぞれにMACアドレスを割り当ててあります.ATXマザーボードのLANコントローラの上にシールを貼ってありますので,そこに書かれている値をMACアドレスとしてBIOS画面で必ず設定してください.


Q5.
 CompactFlashのソケットは,活線挿抜には対応していますか?

A5.
 本ボードのCompactFlashソケットは,活線挿抜には対応していません.必ず電源を切った状態で抜き差ししてください.


Q6.
 このボードのCompactFlashのソケットは,フラッシュメモリATAカードしか使えないのでしょうか.ATAカード以外のLANやモデムなどのI/O系カードは使えませんか?

A6.
 本ボードでは,CompactFlashをTrueIDEモードで使用しているので,I/O系のCompactFlashカードは,ハードウェアの仕様を変更しないと使用できません.
 添付のCD-ROMの中に,本ボードのハードウェア取扱説明書のPDFファイルを収録しています.その最後に全回路図およびCompactFlashを制御しているPLD(アルテラ製)のソースを示しているので,それらの情報をもとにPLDを書き替えれば,I/O系のCompactFlashカードも使用できるようになるでしょう.これに関してはユーザーの責任においてご使用ください.


Q7.
 8Mバイトといった容量の少ないCompactFlashにもインストール可能ですか? またCompactFlashのソケットに入るメモリカードアダプタを使って,SDカードやメモリースティックを使うことは可能ですか?

A7.
 本キットで対応しているCompactFlashの容量は,32M/48M/64M/96M/128Mバイトのカードです.32Mバイト未満のカードでは容量が足りません.また128Mバイトを超える容量のCompactFlashは,弊社ではまだ動作確認をしていません.
 また,アダプタを使ってほかのメモリカードをCompactFlash互換にした場合ですが,TrueIDEモードのATAカードとして見えれば使える可能性はありますが,動作の保証はできかねます.


Q8.
 ATX電源の容量はどれくらいのものがよいのでしょうか.またATX電源には仕様的に細かいバージョンがあるようですが,どの仕様がよいのでしょうか.Pentium4対応のATX電源がよいでしょうか?

A8.
 本ボード自身の消費電力は非常に少ないので,150W〜200W程度の比較的容量の小さいATX電源で問題ありません.同時に使用するHDDやCD-ROMの台数が多い,または消費電力の大きい物を使うという場合,それに見合った容量のATX電源をお使いください.
 また,細かいバージョンの違いも特に気にする必要はありませんし,Pentium4対応でも対応していなくても,どちらでもかまいません.ごくごく一般的なATX電源を使用することができます.
 なお弊社としては,ATX電源メーカーや型番を指定していません.PC/AT互換機のパーツを扱っている一般的なPCパーツショップでお求めください.


Q9.
 「一部のATX筐体に入らない場合がある」との説明があります.手元に余っている筐体を使いたいのですが,具体的にどこが問題で入らない可能性があるのでしょうか?

A9.
 ホームページにあるボードの拡大写真を参照してください.写真右下にD-Sub9ピンのコネクタがあります.これがATXマザーボード形状から約6〜7mmくらい外にはみ出しているのです.
 例えば縦型のミドルタワー型のATX筐体の場合,ATXマザーボードのすぐ上の部分にATX電源が配置されていますが,マザーボードとATX電源の間に1cm程度の隙間がないと,このコネクタがぶつかって筐体にマザーボードを固定できないのです.
 また,PCIスロットが3スロットなので一見するとMicroATXサイズに見えますが,MicroATX筐体には入りません.I/Oパネル側に近い拡張スロット1つは未使用となるので,拡張スロットを上から数えて5スロット分の位置までマザーボードがきます.さらにLANコネクタがマザーボードの下にくるので,LANケーブルの取りまわし分の余裕を考えると,通常のATX筐体(拡張スロット7スロット)が必要になります.


Q10.
 このマザーボードのCompactFlashのソケットがある部分は,一般的なATXマザーボードではサウンド入出力やジョイスティックが配置されています.買ってきたATX筐体についているI/Oパネルのカバーも、サウンドやジョイスティックコネクタの穴があいています.このままこのカバーを付けるとCompactFlashが抜き差しできません.また,CompactFlashをこのマザーボードに差し込むと,CompactFlashのお尻がATXマザーボードからはみ出るので,I/Oパネルカバーがつけられなくなります.このマザーボード用のI/Oパネルはありませんか?

A10.
 大変申し訳ありません.このマザーボードに合うI/Oパネルのカバーはありません.一般的なI/Oパネルのカバーは,かなり薄いアルミ板でできているので,ユーザーのお手元で各自加工や改造をして活用していただくようお願いいたします.
 なおI/Oパネルのカバーは,付けなくても機能的にはまったく問題ありません.


Q11.
 PCIバススロットにPCIボードを差し込んで,それを制御したいと思います.ドライバの開発事例などの情報はありませんか?

A11.  UpDate!
 大変申し訳ありません.InterfaceEmbedded UNIXで,本キットを使ったドライバ開発事例の記事の掲載を予定しています.掲載時期はまだ確定していません.今しばらくお待ちください.

 大変お待たせしました。Interface2003年3月号にPCIボード用ドライバの作成事例の記事を掲載しています.ご参照ください.


Q12.
 対応可能なHDDには,例えば最大容量に制限があるとか,Enhanced IDEでなければならないといった制限があるのでしょうか.

A12.
 最近登場してきた137Gバイト以上の容量をもつHDDには対応していません.1Gバイト以上,137Gバイト未満であれば,容量的な問題はありません.容量が1Gバイト未満(特にEnhanced IDE以前)のHDDは,動作しない可能性があります.
 IDE HDDにおいては,ATAPIのCD-ROMドライブほど互換性の問題は発生しません.上記の条件内で有名メーカーのドライブであれば,まずどんなHDDでも動作するはずです.


Q13.
 周辺機能が豊富のようですが、搭載されている主なデバイスのメーカー名や型番,ブロック図などを見せていただけないでしょうか?

A13.
 『CQ RISC評価キット/SH-4PCI with Linux』の紹介のページにブロック図とデバイス名などをアップしましたので,そちらをご参照ください.
 これでおわかりのように,SH-4の直のPCIバス上にはPCI-PCIブリッジを置き,各種周辺機能のPCIデバイスはブリッジの先のPCIバス上に実装しています.これにより,ボード上のPCIスロットには,一般的なPC/AT互換機で使われている5V電源系のPCIボードを差し込むことが可能になります.
 なお,CompactFlashコントローラは,CPLDで設計した独自仕様のコントローラとなっています.回路図およびCPLDの設計ソースは,キット添付のCD-ROM内にあるハードウェアマニュアルに掲載しています.またA6でも回答したように,本ボードのCFソケットはTrueIDEモードで設計されています.I/O系のCFカードはそのままでは使用できません.


Q14.
 手元にあったCD-ROMドライブを接続したのですが,うまくCD-ROMから起動しないようです.そちらで動作確認したCD-ROMドライブのメーカー名や型名を教えていただければ,それを同じドライブを用意したいと思います.

A14.
 世の中にはさまざまなメーカーからCD-ROMドライブが発売されています.それらすべてで動作確認をとることは不可能です.またATAPIはある意味IDEポートに無理やりCD-ROMドライブを接続しているので,ドライブ登場当初は互換性の問題が発生しました.実は現在でも個々のドライブの細かな動作は統一が取れているわけではありません.よって本ボードでは使用できないCD-ROMドライブも存在することを,あらかじめご了承ください.
 現在のところ,こちらで動作確認がとれているメーカーとドライブの型名を示します.なお,同じ型名のドライブでも,製造ロットの違いなどでファームウェアのバージョンが異なり,動作する/しないの結果が異なる場合があります.
メーカー型番BIOS起動Linux上
(未パッチ)
Linux上
(パッチ済)
備考
ソニーCRX100E 
東芝XM-5602B 
東芝SD-M1612B× 
パイオニアDVD-106SロットによりLinux上で動作しない
可能性あり
(パッチをあてればok)
日立GD-7000 
日立GD-5000× 
松下LF-D310 
松下SR-8558-C× 
ミツミCRMC-FX400D
/FX400B
 
リコーRW7080Aアイオーデータ機器のCDRW-AB84Gも
同じユニットを使用しいる
AOpenCD-950E/TKU 
NECCDR-1400A× 
TEACCD-W540E 
表の見方:
 本ボードはCD-ROMから直接Linuxを起動可能ですが,この時はCPUボードに搭載されているフラッシュROM内に書かれたBIOSが,ATAPIのCD-ROMドライブを直接制御してLinuxのカーネルイメージファイルをメモリ上に読み込んでいます.表中の“BIOS起動”とは,このCD-ROM起動を意味します.
 メモリ上にロードされたカーネルは初期化を行いLinuxを起動します.その起動したLinuxからCD-ROMを使う場合は,マウントコマンドにより接続して使うわけですが,この段階ではLinuxカーネル内に組み込まれているATAPIドライバが動作しています.ここで正常にマウントでき,Linux上でファイルのコピー動作が行えるかどうかを示しているのが表中の“Linux上”の項目です.
 BIOS内のATAPI制御プログラムとLinuxカーネル内のATAPIドライバは別のプログラムなので,片方で動いて片方で動かないという可能性があるのです.
 BIOS起動が可能でLinux上で正常動作しないドライブの場合,CD-ROMからLinuxを起動することはできますが,その後にLinux上からCD-ROMをマウントすることができないので,HDDなどへのインストール作業ができません.
 BIOS起動はできないが,Linux上では使えるというドライブの場合,何らかの方法でHDDやCompactFlashにLinuxをインストールして(キット添付の取扱説明書6.3や6.4の方法),そのデバイスから起動すれば,起動したLinux上からは正常にマウントすることが可能です.

 なお,できるかぎり動作するドライブを増やせるように,ドライバなどの改良を行っていく予定ですが,最終的には対応できない場合もあります.あらかじめご了承ください.

 マウンドできなかったCD-ROMドライブのうち、一部ドライブについては原因が判明しました。上記の表中で“Linux上(未パッチ)”が×で“Linux上(パッチ済)”に○が付いているドライブは、パッチをあてることで本不具合は解消します。こちらからダウンロードしてカーネルを再構築してみてください。


Q15.
 CD-ROMから直接Linuxは起動できるのですが,その後,Linux上でうまくマウントできないCD-ROMドライブに当たってしまいました.CD-ROMがうまくマウントできないのは,起動ドライブとしてCD-ROMドライブを使っているからであって,ほかの方法でHDDやCompactFlashにLinuxをインストールし,そのデバイスから起動したLinux上からCD-ROMをマウントすれば,動くという可能性はないでしょうか?

A15.
 弊社で実験した限りでは,その方法でも動作しませんでした.CD-ROMから直接起動しようと,何らかの方法でHDDやCompactFlashにLinuxをインストールし,それから起動したとしても,カーネルに組み込まれているATAPIのドライバはどれも同じものが動作しているからです.


Q16.
 telnetdやhttpdなど、サーバー系のプログラムは用意されていないのでしょうか?

A16.
 お待たせいたしました,Embedded UNIX Vol.1で,httpdサーバーとしてApacheを,CGIとしてPHPを動かす記事を掲載しています.こちらを参照ください.


Q17.
 USBはサポートしていないそうなのですが、ベースとなるようなドライバのソースはありますか?(移植するほど技術力はありませんが…)

A17.
 ドライバは、次のディレクトリに収録されています。
   /opt/lineo-BDK/KMC-BDK/src/linux/drivers
このディレクトリの下はさらに各インターフェースごとにディレクトリがわかれています。例えばide関連は、
   /opt/lineo-BDK/KMC-BDK/src/linux/drivers/ide/*
シリアル関連なら、
   /opt/lineo-BDK/KMC-BDK/src/linux/drivers/char/*
となります。
 USBなど、本Linuxで現在サポートしていないデバイスについても、オリジナル(PC/AT用)のドライバのソースは次のディレクトリに収録しています。
 ・USB関連
   /opt/lineo-BDK/KMC-BDK/src/linux/drivers/usb
 ・FDD関連
   /opt/lineo-BDK/KMC-BDK/src/linux/drivers/block
 ・LPT関連
   /opt/lineo-BDK/KMC-BDK/src/linux/drivers/parport


Q18.
 クロス開発環境の推奨OSはRedHat6.2となっていますが,RedHat7.xや最新のRedHat8.0ではだめでしょうか?

A18.
 こちらで動作確認(カーネルの再構築のmakeファイルがうまく実行できるかどうか)したのは次のものです.
   RedHat6.2
   RedHat7J
   RedHat7.1
   RedHat7.2
 また,Embedded UNIX Vol.1で,RedHat7.3の環境でクロス開発環境を構築する解説記事を掲載しています.ご参照ください.
 最新のRedHat8.0ではまだ動作確認をしていません.近日中にご報告いたします.


Q19.  New!
 本キットの紹介ページにあるパッケージの一覧を見ると、NanoxやMicrowindowなどの文字が見えます.グラフィックスを使ったプログラムの作成も可能のようですが,取扱説明書などにはそれに関する記述がないようなのですが…

A19.
 大変申し訳ありません.InterfaceEmbedded UNIXで,NanoxやMicrowindowに関した記事の掲載を予定しています.
掲載時期はまだ確定していません.今しばらくお待ちください.


Q20.  New!
 BIOSでのMACアドレスの設定がうまく行かない場合があるようですが…

A20.
 MACアドレスの設定に限らず、IPアドレスやGATEWAYアドレスの設定も同様ですが、文字入力を間違って訂正/編集した場合など、コマンドを正しく受けつけない場合があるようです(内部のコマンド入力バッファにゴミが残る?)
 取説では、

   KZP>set mac ??:??:??:??:??:??[リターン]
のように1行で入力するよう説明していますが、
   KZP>set mac[リターン]
   ??:??:??:??:??:??[リターン]
というように、2回に分割した入力方法も可能です.
 正しく設定できたかどうかは、
   KZP>
のようにプロンプトが戻ったことを確認してからリセットボタンを押し、再起動したときの各パラメータの表示を確認してください。

 BIOSのコンソール入力部分に若干のバグがありました。バージョンアップ版のBIOSをアップしました。こちらからダウンロードし、取扱説明書やダウンロードページの明書を参照してバージョンアップを行ってください。


Q21.  New!
 作成したCプログラムのデバッグで、ソースコードデバッグをしたいのですが、gdbの稼動実績はありますか?

A21.
 Interface2003年3月後で、GDB+DDDによるGUI対応のデバッグ環境構築事例を掲載しています。そちらを参照ください。


Q22.  New!
 カーネルなどのソースは当然オ―プンになっていると思いますが、BIOSのソースは添付されているのでしょうか?

A22.
 大変申し訳ありません。本キットのBIOSの著作権は開発元にあり、BIOSのソースはキットには添付しておりません。別途お問い合わせください。


Q23.  New!
 CPUのエンディアンはどちらで動作していますか? エンディアンを切り替えることはできますか?

A23.
 本システムのエンディアンはリトルエンディアンとなっています。ビッグエンディアンでの動作は想定しておりません。コンフィグレーションを変えてカーネルを再コンパイルすることは可能ですが、BIOSの初期化ルーチンがリトルエンディアンで動作しているので、CPUのエンディアンのモードを切り替えると動作しません。


Q24.  New!
 本キットで“Linux対応”と明記された、PC/AT互換機用に発売されているPCIボードをスロットに差し込んで使うことはできますか?

A24.
 市販のPCIボードで“Linux対応”と明記されているものは、そのほとんどがPC/AT互換機用のLinuxを想定しています。SH-4用のLinuxではありません。PCIスロット上にPCIボードを差し込んでお使い頂くときは、ユーザーご自身の手でドライバをご用意ください。
 ドライバ移植/開発の方法については、A.11で回答しましたように、Interface誌およびEmbedded UNIX誌などで、ドライバ開発の事例を掲載していきたいと思います。ご期待ください。


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