SPICEによるOPアンプ回路の設計
OPアンプの動作がもうひとまわり深くわかる
岡村 廸夫 著
A5判 256ページ
定価2,350円(税込)
JAN9784789832908
1993年5月1日発行
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アナログ回路の基本となるOPアンプ回路の設計と解析はアナログ電子回路シミュレータPSpiceを使うとより深く行うことができます.本書ではOPアンプ回路の設計・解析方法と,OPアンプやコンパレータのモデル化手法について解説します.
目次
第1章 OPアンプ基本回路の動作
1-1 反転増幅器の動作
* はじめの衝撃
* シミュレーションでわかること
* オフセットとドリフト
* オフセットの観測
* 簡単な軽減策
* 反転増幅器のポイント
1-2 非反転増幅器の動作
* 入力インピーダンス
* ブート・ストラップはどう効くか
* 出力インピーダンス
* 非反転増幅器のポイント
1-3 差動増幅器の動作
* 差動成分と同相成分
* 抵抗に誤差があるとき
* 同相成分除去比とゲイン
* 差動増幅器のポイント
第2章 OPアンプの微分・積分・関数発生器への応用
2-1 微分,積分回路を詳しく
* 微分回路と発振
* 位相補償との関係
* ゼロ調整の効きかたと極性
2-2 交流増幅器の動作
* しゃ断周波数はどこに
* 片電源のOPアンプ
* 自動ゼロ調整と低域の特性
2-3 ダイオードやトランジスタを使って
* クランプの問題点
* 折れ線近似と温度補償
* スピード・アップの方法
* オール・パッシブ関数発生器
* 波形整形の細かな調節
第3章 発振器とフィルタへの応用
3-1 正弦波の発振器
* クワドラチャ発振器を詳しく
* 白熱電球のモデル
* ウイーン・ブリッジの実験
* ウイーン・ブリッジの回路定数の検討
* FET等による振幅リミッタ
3-2 アクティブ・フィルタ
* その理想と現実
* 多重帰還型フィルタ
* 高周波特性はどうなる
* 通り抜け防止法の効果
* ステート・バリアブル型
* 高次アクティブ・フィルタの解析
* さらに部品がばらついたとき
* アクティブ・フィルタによる周波数可変の発振器
第4章 コンパレータとその応用回路
4-1 コンパレータの性質
* コンパレータとシミュレーション
* 基本的なコンパレータの実験
* ノイズのある回路の動作と対策
* 発振したコンパレータ
4-2 信号電圧の比較
* コンパレータのよるロジック回路
* コンパレータとヒステリシス
* ウインドゥ・コンパレータ
4-3 フィードバックを使って
* VCOを作る
* 正のピーク・ディテクタ
* 負のピーク・ディテクタ
第5章 誤差をもつ部品による解析
5-1 誤差の組み合わせを試す
* 部品と誤差
* どんな方法があるか
* 最初のOPアンプ回路
5-2 モンテカルロ法
* モンテカルロ法を試す
* 実行のポイント
* 誤差を与えるには
* 誤差の分布を定める
* 結果の表し方
5-3 トレースの自動記録と自動解析
* 無人でどこまでできるか
* PROBEのサーチ機能
* パーフォーマンス解析
* パーフォーマンス解析の実例
5-4 ワースト・ケースと感度解析
* ワースト・ケース解析
* 感度解析
* ループのレベルと回数
第6章 ボード線図とループ・ゲイン
6-1 発振との取り組み
* 発振の実験と観察
* 発振のチェックに使用するモデル
6-2 ボード線図をかく
* オフセットと振幅制限の問題
* 自動ゼロ調整をつける
6-3 ループ・ゲインの測定
* 位相補償の手がかり
* バイアス電圧で変化するループ・ゲイン
* OPアンプと外部回路
* ローカル・フィードバックの効果
第7章 制御つき電流・電圧源とかけ算・わり算器
7-1 制御つき電圧・電流源の応用
* 電圧で制御できるRとL
* 電圧で制御できるC
* 部品のコピーを作る
* 直列にしたダイオードの模擬
* 多入力スイッチをつくる
7-2 かけ算器と割り算器
* かけ算器のモデル
* 割り算器を作る
* いくつかの関数
* リモート・コントロール
7-3 アナログ・ビヘービァ・モデル
* アナログ・ビヘービァ・モデルとは何か
* EとGの限界
* リミッタへの応用例
第8章 OPアンプ・モデルの作成
8-1 どのモデルを使うか
* モデルを比べる
* 既製モデルを使うくふう
* OPアンプはいくつ入るか
8-2 OPアンプ・モデルの考え方
* どのレベルを選ぶか
* 汎用OPアンプのモデル
* OPアンプ・モデルの考え方
* 理想OPアンプのモデル
* アナログ・ビヘービァ・モデルを用いて
8-3 モデル作成プログラムを作る
* パルス特性を測る
* 容量負荷での動作
* 飽和特性とオフセット
* モデル作成プログラムSMO
第9章 コンパレータ・モデルの作成
9-1 コンパレータのモデル
* モデルの構造
* 筆者のコンパレータ・モデル
9-2 コンパレータ・モデルの作成と検証
* モデルの動作と調整法
* 理想コンパレータ
* 伝達特性
* パルス応答
* コンパレータ・モデルの実例
第10章 OPアンプ・モデルの技巧
10-1 オフセットとドリフト
* オフセット電圧と電流
* 温度特性を組み込む
* 温度特性の測定
* 指数形の温度特性
* OPアンプが多数あるとき
10-2 ノイズのシミュレーション
* ノイズのモデル
10-3 OPアンプ・モデルの技巧
* 許容入力範囲
* 片電源のモデル
* グラウンドから浮かせる
* 増幅度可変のモデル
* LM308の模擬
* CMRRおよびPSRR
* 出力電流制限
* アクセサリの使い方
Appendix アナログ・ビヘービァ・モデルのマニュアル
A.1 遅れのない非線形な伝達関数
* 式による表し方
* テーブルによる表し方
A.2 TIMEドメインの関数
* ラプラス変換による表し方
* 周波数テーブルによる表し方