Last Update 2003/10/15

パソコンで学ぶ自動制御の応用学
モータ制御からアドバンスト制御までを実験する

宮崎 誠一/宮崎 仁 共著
A5判 292ページ
定価2,396円(税込)
JAN9784789832946
1992年1月10日発行
[絶版1997.4] パソコンで学ぶ自動制御の応用学
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.

 ディジタル制御も基本的なところはPID制御が主ですが,ファジィ制御などを含むアドバンストな制御への移行がやりやすいのが,マイコンを使ったディジタル制御の効果的な点です.
 本書は基本的な制御技術から,上位の制御技術をマスタしようという人のための解説書です.パソコン上で体験することが可能です.

目次

第1部 プロローグ

第1章 フィードバック制御のあらまし
 1.1 アナログPID制御
  フィードバック制御
  アナログ制御の取り扱い
 1.2 ディジタルPID制御
  量子化とサンプリング
  ディジタルPID制御
  z変換とパルス伝達関数
  アナログ系とディジタル系の相互換算
  PID制御のパルス伝達関数表示
  ポジション・フォームとベロシティ・フォーム
  アナログ制御との比較
 1.3 制御成績の評価
  評価関数
  周波数応答による評価
  ディジタル系の周波数応答
  最適調整
 1.4 パソコン実験のハードウェアとソフトウェア
  ハードウェア
  ソフトウェア

第2章 モータの制御-制御対象の特性解析
 2.1 モータとアクチュエータ
  例題を解く
  モータの用途
  モータの種類
 2.2 DCモータ制御の例題
  DCモータの原理と特徴
  モータの制御変数
  操作変数
  モータの特性
  モータの総合特性 3.1 アドバンスト制御とは

 2.3 シミュレーション実験
  シミュレーション・モデル
  計数設定の手法
  制御実験
 2.4 DCモータ制御の実際
  スイッチング制御
  パルス幅変調周波数の選定
  双方向に回転させるには
  スイッチング制御の実験

第2部 アドバンスト制御

第3章 PID制御の変形と非線形要素の追加
  PID制御の限界
  ディジタル制御の活用
 3.2 PID制御の変形
  定値制御と追値制御
  微分先行型
  微分先行型の実験
  PID制御
  制御動作の切り替え
  プログラム制御
 3.3 曲線形非線形と折れ線要素の追加
  要素の付け加え
  曲線形非線形
  折れ線要素の利用
 3.4 飽和特性と飽和要素の付け加え
  飽和要素
  飽和現象
  飽和要素の付け加え
 3.5 不感帯とヒステリシス
  不感帯
  ヒステリシス
  不感帯とヒステリシスの性質
  不感帯の付け加え
  ディジタル制御と不感帯

第4章 線形要素の追加とサンプリングPI制御
 4.1 線形要素の追加
  付け加える要素の種類
  2自由制御
  目標値フィルタ型の実験
 4.2 むだ時間補償法
  制御系の設計
  モデルによる特性改善
  むだ時間補償法
  実施上の問題
  実験
 4.3 サンプル値PI制御
  もう一つの方法
  サンプル値PI制御の効果

第5章 複合制御/カスケード制御とモータのアドバンスト制御
 5.1 複合制御
  単純フィードバック制御
  単純フィードバック制御の長所と欠点
  複合制御とは
  複合制御の特徴
 5.2 カスケード制御
  カスケード制御の構成
  カスケード制御の効能
  カスケード制御の限界
 5.3 DCモータのカスケード制御
  電流カスケードの実験
  速度カスケードの実験
  カスケード制御の実際
  ディジタル化
 5.4 ブラシレス・サーボ・モータの制御
  モータの概要
  制御方式
  より高度な制御方式
 5.5 インダクション・モータの制御
  一般のインバータ制御
  ベクトル制御
 5.6 パルス・モータ
  概要
  パルス・モータのドライバ
  モータの特性

第6章 フィードフォワード制御
 6.1 フィードフォワード制御と複合制御
  フィードフォワード制御とは
  フィードフォワード制御と複合する
  複合の考え方
  追値制御
 6.2 フィードフォワード制御の演算式
  静特性の補償
  動特性の補償
  近似補償
 6.3 フィードフォワード複合制御系の設計
  フィードバック制御系の設計
  フィードフォワード制御系の設計
  フィードフォワード制御の実験
  複合制御の実験
 6.4 モータのフィードフォワード制御

第7章 制御対象の多変数性
 7.1 妥協の制御
  多変数性とは
  無定位性の制御対象とその制御
  モータの制御
 7.2 制御対象が作るループ
  制御対象自体がループを作る
  ループを開く
 7.3 相互干渉系の制御
  タイプの判定
  制御方式との関係

第8章 多変数制御の実際
 8.1 多変数制御の考え方
  多変数制御とは
  多変数制御の一般形
  総合判断の内容
 8.2 非干渉制御
  非干渉制御の考え方
  非干渉制御の原理
  シミュレーション・モデルの非干渉制御
  近似補償
  非干渉制御の制御成績
  周波数特性による評価

第3部 新しい制御技術

第9章 現代制御理論による制御
 9.1 新しい制御
  従来の制御
  新しい理論に基づいた制御
 9.2 有限時間整定制御
  位置付け
  制御応答
  バングバング制御
 9.3 最適制御
  状態変数
  評価関数
  最適制御の制御式
  問題点
  モータ制御への応用例
 9.4 適応制御
  適応制御の必要性
  オート・チューニング
  最適制御における適応制御

第10章 ファジィ制御
 10.1 ファジィ制御とは
  概要
  特徴
 10.2 ファジィ理論とは
  あいまいさの定量化
  メンバーシップ関数
  推論
 10.3 ファジィ制御の方法
  ファジィ推論を使用する
  制御のやり方
  実際のやり方
  制御方式のバリエーション
  長所と欠点
  ファジィ・モデル
 10.4 ファジィ制御の実例
  電車の自動運転制御
  ブロック図の変形法則
  実験用ハードウェア
  実験用プログラム・リスト