7章
Internet Information Server -- WWW サイト構築へ挑戦 |
概要
この章では、今となっては、あまりにも有名になった
Webサイトの立ち上げに挑戦してみます。インターネットサイトを提供しないにしても、Windows NTではWebサービスはオレーティングシステムと統合化が進んで、ますますベーシックなものになっています。Webサービスの設定自体は、DNSなどに比べてわかりやすく、目に見える結果が得られやすいので楽しいものでしょう。WWW
とInternet Information Server新聞、テレビ、雑誌上でもよく
http:// で始まるURLを目にしますね。インターネットの普及のおかげで、今更WWWとはどんなものか説明する必要もないと思います。ここでは、簡単にWWWサービスの始まりとそのしくみを紹介しておきます。WWW
の始まりは、ヨーロッパにある核物理学の研究機関 CERN からです。CERNでは、インターネット上でリソースを共有しあうグループウエアを検討していました。これが、WWWの起源に成りました。WWWシステム自体は、非常に新しいしくみなのです。でも、WWWの発展とインターネットの普及はほとんど同期して急速に進行してきました。ただし、WWWシステムの5つの構成要素は、CERNの時代から同じ顔ぶれです。HTML
文章を閲覧するためのソフトウエアは有名で、古くは NCSA Mosaic、現在は Netscape Navigator や Internet Explorer などが代表例です。思い出せば、3年程前はWWWやWebなんてシャレた言葉も使われず、「モザイク」って呼んでいたくらいです。Web
ブラウザの相棒であるWebサーバは、どのような変遷してきたのでしょう。古参としては、Webの生まれ故郷 CERN httpdとMosaicの開発元のNCSA HTTPd が両横綱でした。その後、インターネットビジネスを積極的に展開したNetscape社は、商用のWebサーバを提供はじめます。これが、Netscape Commerce Server で、SSL(Secure Socket Layer)と呼ばれる暗号通信の機能をサポートして、安全にクレジットカード番号などを送信できるように成りました。サーバ機のプラットホームが
UNIXからNTに移行にし始めると、NT向けにも様々なWebサーバが提供され始めました。当然、Microsoft社も自前のWebサーバを開発しました。これがInternet Information Server、通称IISです。IISは、Webサーバだけでなく、FTPなど様々なインターネットサービスを統合的に運用できるパッケージに成っています。IIS4.0
の導入IIS2.0
は、Windows NT Server 4.0に標準で付属しています。NTインストール時に同時にIISもインストールできるので、一緒にインストールしてしまう人も多いでしょう。また、ServicePack 3を追加することによって、IISのバージョンも3.0になります。IIS3.0は、IIS2.0に比べ、セキュリティが強化されているだけでなく、さらにActive Server Pageなどの新機能も追加されています。また、
1998年4月に発表されたWindows NT Option Packを追加すると、IISは、バージョン4.0になります。IIS4.0には、次の機能が追加されました。また、
IISマネージャ事態も大幅に変更され、IE4.0上から管理できるようになりました。(図 old.png、new.png)この本では、
IIS4.0を用いてサービスを実現しようと思います。IIS4.0は、Option Packに含まれているので、Option Packを入手する必要があります。Option Packの入手に関する情報は、次のMicrosoft社のホームページから得られます。 http://www.microsoft.com/japan/products/ntserver/option_pack/ここから先は、
Option PackのCD-ROMからのインストールを紹介します。既に、IIS3.0がインストール済みの場合を想定しています。Option Pack
の導入Option Pack
には、Internet Information Server 4.0以外にもいくつかのサービスが追加されています。この本では、詳しく触れませんが、SOHO環境には有用なものもあるので、必要に応じてインストールしておきましょう。NOTE:
本書では、IIS4,0とFrontPage Server Extensionsに触れるだけです。NOTE:
第8章で、IMSメールサービスをインストールするため、ややこしくならないように、ここでSMTPサービスはインストールしないほうがいいでしょう。この後は、選択したコンポーネントに応じて、ちょっとした初期設定を指示していきます。そして、実際のインストールが始まり、
NTサーバを再起動すれば、利用可能になります。インターネットサービスマネージャ
IIS
サービスの制御は、インターネットサービスマネージャ(IISマネージャ)を通して行います。取りあえず、立ち上げてみましょう。[
スタート] --> [プログラム(P)]--> [Windows NT4.0 Option Pack]
--> [Internet Information Server Service]
NOTE: サービスマネージャには、 IE4.0上から管理できるHTML版と専用アプリケーション版の2種類があります。ここでは、HTML版を紹介します。
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初期設定
インターネットサービスマネージャで特別な設定をしなくても、
WWWサービスは利用できます。IIS4.0の機能の紹介を兼ねて、インターネットサービスマネージャを使ってみましょう。
以下省略.出版されている内容とは少し異なります.Copyright 1998 Kuramitsu Kimio