ラダー図からアセンブリ・プログラムを生成する「連枝」を使って
PICマイコンによるシーケンス制御
川原 篤生/近藤 信幸 共著
B5変型判 240ページ
CD-ROM付き
定価3,080円(税込)
JAN9784789833943
2002年8月10日発行
大変恐縮ですが,こちらの商品は品切れ絶版となりました.
リレー・シーケンス回路は,小規模な制御用途ばかりでなく,本格的な機械/装置制御の分野でも未だに広く使われています.昨今ではCPU内蔵のシーケンサ(PLC)への置き換えが進んでいるとはいえ,ラダー図による制御回路の設計手法は健在です.
本書では,Windowsパソコン上のGUIによりラダー図を作成し,そのラダー図からPICマイコンのアセンブリ言語プログラムを生成するシーケンス回路コンパイラ「連枝(れんり)」による設計手法を解説します.付属CD-ROMには「連枝(スタンダード版)」を収録しましたので,ラダー図の作成と回路動作のシミュレーションPIC16F84用のHEXファイルの生成(注)までが,Windowsパソコン上で可能になります.PIC16F84を実装したハードウェアとPIC用ROMライタを用意すれば,ラダー図で設計したシーケンス回路を実際に動作させることが可能です.
注:PIC16F84用のHEXファイルを生成するためには,マイクロチップ・テクノロジー社のアセンブラMPASM(MPASMWIN.EXE)が必要です.MPASMは同社のWebサイトからダウンロードして入手することができます.
目次
第1章 エレクトロニクスによる機械コントロール
マイコンとソフトウェアについての雑感
1-1 マイコンとは何か
1-2 マイコンの歴史
1-3 オペレーティング・システムとプログラム開発
COLUMN 単一バスのなかでのマルチCPU
COLUMN マルチバスのなかでのマルチCPU
COLUMN 割り込みの問題点
第2章 シーケンス制御のためのハードウェア
リレー回路とシーケンサとマイコン回路と---
2-1 リレー回路の発達
2-2 マイコン回路とシーケンス回路の比較
2-3 BPLC/PPLCの試み
COLUMN ショップ精神
第3章 ラダー図で設計するシーケンス制御の基礎
シーケンサとリレー回路の相違と注意点
3-1 シーケンサの論理展開
3-2 リレー回路の論理方式
3-3 シーケンサの入出力方式
3-4 実際のリレー回路の入出力
第4章 ラダー図で設計するシーケンス制御の実際
パソコン上で動作を確認しながら基本回路を学ぶ
4-1 シーケンサでの配線について
4-2 自己保持回路
4-3 SET/PST命令により押しボタン・スイッチ1個でON/OFFする回路
4-4 タイマの使いかた
4-5 カウンタ回路
4-6 インターロック
4-7 オーバータイム
4-8 チャタリング防止
4-9 オルタネート(交互出力)回路
4-10 パルス回路
4-11 フリッカ回路
4-12 動作不能回路
4-13 回路設計の手順の基礎
第5章 機械コントロールへの応用
ヒート・カット装置,エスカレータ,エレベータの制御を例にして---
5-1 ヒート・カット装置の概要
5-2 安全装置
5-3 ヒステリシス回路
5-4 エスカレータの制御
5-5 エレベータ回路
5-6 動作確認(シミュレーション)
COLUMN マイコン基板のデバッグは大変
COLUMN パソコンの普及に思うこと
第6章 PICマイコンのハードウェアとソフトウェア
フラッシュ・メモリ内蔵版のPIC16F84/16F876/16F877
6-1 PICマイコンのアーキテクチャ
6-2 PICの命令構成
6-3 PICマイコンの周辺機能
6-4 PICマイコンのI/Oピン
6-5 PICマイコンの開発環境
COLUMN ワンチップ・マイコンの定義
COLUMN ワンチップ・マイコンの発生
COLUMN EEPROMメーカによるワンチップ・マイコンの発表
COLUMN ワンチップ・マイコンは「何でもあり」
COLUMN 電池動作
第7章 ラダー図によるPICマイコンのプログラム開発
「連枝」によるPIC用アセンブリ・ソースの生成と回路設計の実際
7-1 リレー回路とシケンサのニーモニック
7-2 組み込み用コンパイラとしてのRENRI
7-3 PICとの対応
7-4 実際にPICマイコンを動作させる
COLUMN マクロ好きな欧米人と裏技好きな日本人
COLUMN 裏技
Appendix A シーケンス回路コンパイラ「連枝」の使用方法
ラダー図による回路設計から動作シミュレーションまで
■ 「連枝」の起動
■ コンパイル
■ 動作確認
■ HEX変換
■ ROM書き
■ デバイスの範囲
■ デバッグ・モード
Appendix B 「連枝」のWebサイト
オプション・ライブラリやハードウェアをサポート
本書付属CD-ROMの内容と使いかた
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