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Bluetooth

RN-42

1

節 

Bluetooth

モジュール

RN-42XVP

のローカル接続コマンド・モード

 XBee ZBモジュールでは,ATコマンドを使って
モジュールを制御することができました.Bluetooth
モジュールRN-42XVPにも,似たようなコマンド・
モードがあります.本章では,このコマンド・モード
について解説します.
 はじめに本節では,Raspberry Pi にRN-42XVPを
ローカル接続した場合のコマンド実行方法について説
明します(非ワイヤレス通信).
 RN-42XVPをXBee USBエクスプローラに接続し,
そのXBee USBエクスプローラをRaspberry Piに接
続します.そして,シリアル端末cuを使って,RN- 
42XVPを接続したシリアル・ポートを開きます.
USB0を開くには以下のように入力します.
  $ cu﹈-h﹈-s﹈115200﹈-l﹈/dev/ttyUSB0⏎

 「Connect」が表示されたら,ローカル接続の完了で
す.次に,コマンド・モードへ入る手続きを行います.

「$(ドルマーク)」を3回,「$$$」と続けて入力してく

ださい.このときに「Enter」キーを押さないように注
意します.BluetoothモジュールRN-42XVPがコマン
ド・モードに入ると「CMD」の応答が得られ,RN- 
42XVP上のLEDが高速に点滅します.
  (入力)「$」「$」「$」(Enter不要)

…コマンド・モードへ

  (応答)CMD
 次節では,リモート接続した状態でコマンド・モー
ドに入りますが,BluetoothモジュールRN-42XVPが
起動してから60秒が経過すると,リモート接続によ
るコマンド・モードへの移行ができなくなる場合があ
ります.
 RN-42のバージョンが,Ver 6.15 04/26/2013より
も古い場合は,この60秒の制限を解除しておきましょ
う.コマンド・モードに移行した状態で以下の,ST, 
255を実行します.
  (入力)「S」「T」「,」「2」「5」「5」「⏎」

…モード移行制限の解除

  (応答)AOK
 コマンド・モードを抜けるには,「-(マイナス)」を
3回「---」と入力して「Enter」を押します.「END」の
応答が得られ,LEDの点滅速度も元の速さに戻りま
す.また,「~」(チルダ)と「.」

(ピリオド)を入力すると,

cu端末が終了します.
  (入力)「-」「-」「-」「⏎」
  (応答)END
  (入力)「~」「.」
 ワイヤレスを経由した実験ではトラブルも多く,と
くにRN-42XVPが正常に動作することを確認する際
や,コマンドのテストを行うときなどにローカル・コ
マンドを使用することがあります.
 例えば,Bluetooth接続ができなくなってしまう場
合や,ヒューマン・インターフェース・デバイス

(HID)プロファイルに変わってしまうこともありま

す.そのような場合は,ローカル接続した状態で,以
下の手順で設定を工場出荷状態に初期化します.
  $ cu﹈-h﹈-s﹈115200﹈-l﹈/dev/ttyUSB0⏎

  (入力)「$」「$」「$」(Enter不要)  

…コマンド・モードへ

  (応答)CMD
  (入力)「S」「F」「,」「1」「⏎」

…工場出荷状態の設定に戻す

  (応答)AOK
  (入力)「R」「,」「1」「⏎」

…再起動(再起動後に設定完了)

  (応答)Reboot!
  (入力)「~」「.」   

…シリアル端末cuの終了

 なお,ローカル接続コマンド・モードとリモート接
続コマンド・モードを同時に実行することはできませ
ん.LEDの点滅速度が低速に戻っていることを.確
認してから,次節に進んでください.高速に点滅した
ままの場合は,シリアル端末cuから「-」「-」「-」

「⏎」

を入力して,コマンド・モードを解除してください.