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磁気回路-コア選択-巻き線の難題を解く
スイッチング電源のコイル/トランス設計

戸川 治朗 著
A5判 4C:12ページ、1C:272ページ
定価3,080円(税込)
JAN9784789846394
2012年10月1日発行
好評発売中!
スイッチング電源のコイル/トランス設計

 パワー・エレクトロニクス設計においてもっとも理解しにくく扱いにくいとされているのが,チョーク・コイルおよびトランスです.材料さえ手にすればだれにでも自作できるものですが,現実には検討すべきパラメータがあまりに多く,どのような手順で設計・製作を進めるのが効果的かの最適解がありません.系統だてて解説した成書も存在しませんでした.本書ではスイッチング電源回路設計の立場から,磁気回路,コアの選択,巻き線法などまで現実的にていねいに解説しています.

目次


第1章 チョーク・コイルとトランスのあらまし
1-1 チョーク・コイルのしくみと働き
1-2 トランスのしくみと働き

第2章 コイル/トランスのコア材を徹底理解する
2-1 コア材の役割と特性
Column(1) 透磁率,比透磁率,初透磁率,実効透磁率
2-2 コア材の温度特性と損失
2-3 コアを磁気飽和させないように使うには
Column(2)トランスの熱暴走?
Column(3)CGS→SI変換
2-4 コア材料 種類のあらまし
 低周波用に使われるコア
 金属系粒子(パウダ)によるコア
 形状自由度が大きいフェライト系コア
2-5 コアの各種形状と使い分け

第3章 コイル・トランスの製作…巻き線の実践ノウハウ
3-1 巻き線…電線の選択はどうする?
3-2 トロイダル・コアを巻いてみる
3-3 巻き線以外に用意するもの
3-4 実際の巻き線作業
3-5 実際のコアにどのくらい線が巻けるのか
Column(4) 巻き枠(ボビン)がないと巻き線できない
Column(5) 薄型化トランスの本命になってきたプレーナ・トランス

第4章 スイッチング電源用チョーク・コイルの設計
4-1 チョーク・コイルのあらまし
4-2 フォワード・コンバータのチョーク・コイル設計
4-3 大電流対応チョーク・コイルの設計
Column(6) 大電流対応のC形コイル
4-4 電流の大きさで特性が変化するチョーク・コイル
4-5 力率改善…昇圧型PFCコンバータ用チョーク・コイルの設計
4-6 非絶縁DC-DCコンバータ用チョーク・コイルの設計
4-7 スイッチングするコイル…可飽和リアクトルによるマグアンプの利用

第5章 スイッチング電源用トランス設計のあらまし
5-1 トランスの基礎知識
5-2 フォワード・コンバータ用トランスはリセットが必要
5-3 トランスのギャップと漏れ磁束とシールド
Column(7) オートトランスとその応用
Appendix 商用周波数用電源トランスの仕様

第6章 スイッチング電源用トランスの設計
6-1 スイッチング電源のあらましとトランス
6-2 フォワード・コンバータ用トランスの設計
6-3 フル・ブリッジ・コンバータ用トランスの設計
6-4 RCC方式出力トランスの設計
6-5 PWM制御フライバック・コンバータ用トランスの設計
6-6 ハイ・サイド駆動に効果…ドライブ・トランスの設計

第7章 ノイズ・フィルタのコイル設計
7-1 スイッチング・ノイズ発生〜二つのモード
7-2 ノーマル・モード・フィルタの役割
7-3 コモン・モード・フィルタの役割
7-4 コモン・モード・コイルの実際
7-5 フェライト・ビーズでノイズを抑える

第8章 コイル/トランスの測定
8-1 コイル/トランスにおける基本測定
8-2 スイッチング電源としての安全性確認