155

5-1

   ベースとなるプレートの製作

 第3部では,123D Designの応用編として,市販のケースにはめ込めるパネル(各電子部品用の穴付き)
のデータを作ります.その後,ケース自身のデータも作成し,作成したプレートを使って実際にオリジナ
ル・ケースを作ります.その他,CAD上でのケースの組み立てなどを行ってみたいと思います.
 なお,本書では3Dプリンタによる造形物の写真を掲載していますが,これらを製作するための3Dプ
リンタには3Dsystems社のCubeProを,材料には純正PLAを使用しました.
 本章では,写真1のような市販のケースのパネルを作成します.ケースには,前面用と後面用の2枚
のパネルがあり,このパネルにスイッチやコネクタ取り付け用の穴をあけて使用します.本章のテーマ
は,所定の電子部品用の穴をあけたプレートを設計し,このプレートごと3Dプリンタで製作してみよう
というものです.

 パネルとなるプレートを製作します.この加工用プレートは,必要な穴をあけて初めて使えるものにな
りますが,穴をあけていく前に,練習を兼ねてこのプレートだけを作成してみましょう.
 プレートの寸法は,縦23.00mm,横61.20mm,厚み1.66mmで作ります.
 第2部では,グリッド線上の任意の場所に図形を作成していましたが,実際にモデルを作成する場合
は,起点となる点を明確にしておいたほうが何かと便利です.このソフトウェアでは,1の赤枠で囲っ
ている部分が座標の原点になっているので,この点を起点としてデータを作成してみましょう.

5-1

ベースとなるプレートの製作

5

小型ケース用プレートを

3D

プリンタで作る

第3部は,123D Designの応用編です.第5章では,簡単なプレートデータを作成し,実際に
3Dプリンターで造形してみましょう.本省から始まる流れの先にある第7章では,1つのケース
を作り上げるところまでを一緒にやっていきます.また,できあがったケースのCAD上での組み
立てや改造の方法も解説します.

第3部 応用編 3Dデータの作成

写真1 

市販のケースに3Dプリンタで作ったオリジナルの

パネルを入れる