フジワラヒロタツの現場検証(65)

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雑誌いろいろ
 基礎さえきちんとおさえておけば,新技術にもなんら怖れることはない,とよく言われますが,まあそれは,必要条件であって十分条件ではありません.これはOSのわけのわからないふるまいで苦労したことのある方ならば,大きく頷いてくださることでしょう.ちょっとした「癖」のようなものを知っているかどうかで,苦労の度合いが大きくぶれて,へたをすると製品ができあがるか否かにまでになってしまう……などということが十分あり得ますもの.

 たしかに本質的な技術を知っていれば,どんな新しい技術に出会ったとしても,いつかは理解して使いこなすことができるでしょう.でも,期日内に解決できないのでは,仕事としては何の意味もありません.それを解決するのはそういう「つまらない」,「技術とはいえない」ような知識だったりすることも多いのです.もちろん,本質を知ったうえでの話ですけれど.

 そこで筆者は,新しい分野を追いかけてすぐキャッチアップできるような情報を仕入れておくために,自前で数冊,なけなしをはたいて雑誌を購読しておくことにしています.

 しかし,生来の怠け者ですから,たまの休みにはただただ寝ていたいとか,好きなSFやミステリでも読んでいたいとついつい思ってしまい,購入した雑誌を隅々まで読めません.特集記事の筆者や編集の方々には申し訳ないながら,とりあえず読むのはコラムや囲み記事ばかり――そういえば編集後記も,なぜかしげしげと読んでしまいます.

 そんな雑誌購読を続けているわけですが,最近は,いったいどの雑誌を購入するかでちょっと困っています.話題になる分野だと数誌がしのぎを削るような有様で,どの雑誌を読んでいいのやら選択に迷いますし,読むべき雑誌の分野も広くなりすぎた感があるのです.

 以前の筆者のメインは,本誌と日経バイト.いろいろ細かい情報は技術評論社のThe BASIC(ざべ)でも読み,Windows関連は,唯一の日本語フォント情報が載っていた,川俣晶さんが連載されていた雑誌を.さらに,ちょっとアカデミズムっぽい話題は共立出版のbitで,と,自分なりの布陣がある程度定まっておりました.ときどきハードの話題についていくために,興味のある特集のトラ技も買っていました(後の広告を読むのが楽しみですし,トレンドを知るのに役立ちました.設計にシミュレータを使ったり,PLDやらASICやらだと,自分の興味のある分野がなんだかプログラミングと変わらずつまらなくなってしまったのと,難しくなりすぎてハードウェア技術を追っかけるのはやめてしまいました.でも,トラ技のイラストは絶品ですね).

 考えると,筆者が雑誌選びに迷う原因は,技術の流行にあわせて購読誌を乗り換えたくなるためのようです.受託開発では,流行している分野の仕事がどうしても多くなりますし,歳のせいで,営業的なことをすると,カバーしなければならない範囲が大きくなってしまうのです.

 で,流行を追おうとすると,なぜか日経**という雑誌ばかり購読しそうになってしまうのでした.








藤原弘達 (株)JFP デバイスドライバエンジニア,漫画家

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