もっとも,食べ過ぎなので食べる量を減らすとか,揚げ物とか脂っこい物を減らすとか,そういう努力もしているエンジニア達もいる.また一度ついた脂肪を落とすため,または継続的に健康管理をするためにも運動を考える人達も多い.シリコンバレーにはフィットネスジムがかなりの数があり,夕方からけっこう混み合うことが多い.
大きな会社になるとビル内にジム施設を持っていて,会社の福利厚生の一部として自慢の種になる.または,会社でジムのメンバーシップを購入している例もある.住んでいる賃貸マンションやアパートにジムがある場合もあり,サービスの差別化として提供されている.まあ,一般のエンジニアは大体が自腹で大型ジムのメンバーシップを払って入るが,普通のジムだと月々30〜50ドル程度なのでそれほど高いとは思われない.
「高級」に分類されるジムもシリコンバレー近辺に2〜3軒あり,これらではゴルフの会員権に似たメンバーシップを買い,さらに月々の使用料が発生するので,なかなかのお値段らしい.高級なジムには運動以外に綺麗なレストランやラウンジ(クラブハウス)があったり,しっかりとした託児所機能が付いている.運動の内容はジムによって違ってくるが,大体はウエイトトレーニング(マシンまたはフリーウエイト),ランニングマシンやエアロバイクなどのエアロビクスマシン,インストラクタがリードするグループエクササイズ(エアロビクス,キックボクシング,ヨガ,スピニングなど)があり,それ以外にプールがあったり,バスケットボールのコートがあったり,ラケットボールやスカッシュがある.そのほかに岩登りのトレーング用のインドアクライマに特化したジムやヨガ専門の道場なども人気だ.
年齢的にもさまざまな人が利用するし,運動レベルもまちまちだ.つまり,凄くマッチョなエンジニアもいれば,最近ジムに入会したばかりの人達など,いろいろなレベルやタイプの人が利用する.日本でも定着しつつあると思うが,夕方に行くと50台近くあるエアロビクスマシンが全部使われていて,皆が黙々と汗をかいているという,ちょっと異様な雰囲気もある.一般論で申し訳ないが,アメリカでは中学校からウェイトマシンを使うことがあるので,とくに男性がマシンエクササイズをすることにあまり違和感はない.
もっとも,ステロタイプ的なひょろっとして色白でナヨナヨしいエンジニアは嫌だ…という人が多いので自らマッチョを目ざしてウエイトトレーニングに励むことも多い.女性はやはり筋肉が急激に付くのが怖い…というのでグループエクササイズに傾く方向が多いが,ウエイトをかなりやっていて,びっくりするほど引き締まった人達も多くいる.
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