7月号でも報告したが,国勢調査によると,シリコン・バレーが全米中もっともお金持ちが集中している街だった.
似たようなデータが最近また発表された.郵便番号による一番住宅の値段が高い街というデータだ.シリコン・バレーの北の方になる,Atherton(アサートン)と言う町が全米1位になった.位置的にいうとスタンフォード大学があるパロアルト市(Palo Alto)のさらに北でベンチャ・キャピタルが多くオフィスをもつメンロパーク(Menlo Park)の隣だ.平均住宅価格が,なんと2,496,553ドルと報告されている.換算レートを1ドル=105円とすると,日本円にすると2億6千万円ぐらいだろうか.Athertonは住宅の土地が広くて1エーカ単位が多く,それより下はほとんどない.1エーカというと約1200坪でサッカー・グラウンド一つぐらいの大きさだ.
最近では,Athertonの近くにフェラーリとマセラティを販売するカー・ディーラができた.全米で最大のフェラーリのディーラになるそうだ.シリコン・バレー近辺でかなりフェラーリが売れると,入念な市場調査をしてから作られたらしい.
また,Athertonはシリコン・バレーの大金持ちが住むことでも有名だ.最近話題になったのは,オラクルのCEOのLarry Ellison氏の豪邸が売りに出ていることだ.Athertonでも目を引く家で,土地の広さが3エーカ近く,住宅の総面積は,8000スクエア・フィート,743平方メートルという広さだ.
もっとも目を引くのがLarry Ellison氏の「日本」へのこだわりだ.錦鯉がゆうゆうと泳ぐ大きな池や滝など,徹底した日本庭園がこの広い敷地を覆う.また家屋も「日本」へのこだわりが強く多くの部屋からは,縁側に出られ庭園を眺められるようになっている.
Ellison氏は大の日本文化のファンとして知られており,1987年に600 万ドルで買った土地を徐々に「日本」へ変えて行った.日本刀や甲冑,骨董などを多く所有しており,それらが見合う家を作ったということらしい.同氏はすでに新しい新居に移ったようで,これは23エーカの土地だそうだ.江戸時代の日本城を再現するらしい.アメリカでは,「シリコン・バレーのサムライ」と揶揄されているEllison氏であるが,お侍のお屋敷はまだまだ続くようだ.写真などは以下のURLから見られる.
http://www.larryellisonathertonestate.com/
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