〔図2〕WWWシステムの通信のしくみ

〔図2〕WWWシステムの通信のしくみ


 WWWサーバとWWWクライアント
〔図3〕URLのしくみ

〔図3〕URLのしくみ
 WWWクライアントソフトウェアが,WWWサーバソフトウェアと通信するようすを図2に示します.
 まず,@ユーザーがWWWクライアントソフトウェアに対して,アクセスしたい情報の場所をURLで指定します.これはWWWブラウザソフトウェアで,URLを指定した場合や,ハイパーリンクをクリックしたときに相当します.
 次に,AWWWクライアントソフトウェアの中のHTTPクライアントソフトウェアが,TCP/IPソフトウェアに対して,TCPのセッションを張るように要求します.これは図3のようにして,ユーザーが指定したURLのホスト部の情報から,どのWWWサーバのどのポート番号と通信したらよいかを決定します.
 要求を受けたTCP/IPソフトウェアは,BサーバとのTCPセッションを開始します.もしサーバソフトウェアが停止していたり,サーバコンピュータと通信ができない場合には,TCPセッションが開けませんので,エラー終了します.
 TCPセッションが開けた場合には,CWWWクライアントからWWWサーバに向けてファイルの取得を要求します.WWWサーバソフトウェアはこれを受信して,サーバが持っているファイルの中に該当するものがあるか,セキュリティ的に問題がないかなどをチェックします.問題がなければ,DファイルをWWWクライアントに送信します.問題があれば,その内容をエラーとしてWWWクライアントに返します.
 ファイルを受け取ったWWWクライアントは,Eそのファイルを解析します.HTMLファイルや画像ファイルであればディスプレイに表示し,実行形式のファイルであれば,ファイルに保存する処理などをします.

HTTPプロトコル
 HTTPは,HTMLや画像ファイルなどをWWWサーバからWWWクライアントに転送する役目をするWWWシステムの中核となるプロトコルです.HTTPには0.9,1.0,1.1の3つのバージョンがあります.0.9はほとんど使われなくなり,現在では1.0と1.1がおもに使われています.今回は,HTTP 1.0の主要な部分のみを解説します.
 HTTPによる通信のようすを図4に示します.HTTPの最大の特徴は,通信がバイナリ形式ではなくテキスト形式であることです.もしバイナリ形式であると,なんらかのプログラムを作ったり,16進エディタを駆使しないと,手動でWWWサーバにアクセスすることができません.しかし,テキスト形式なので,人間がキーボードから直接文字を打ち込むことができます.
 後半では,実際にtelnetコマンドを用いて,手動でWWWサーバにアクセスする実験を行いますが,テキストならばこのようなことが容易にできます.


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