ネットで学ぼうインターネット入門

連載 第11回  ダイナミックなWebページを実現するCGIのしくみ


 前回はインターネットでもっとも一般的なアプリケーションであるWWWのしくみについて解説しました.WWWでは,HTMLで書かれた文書や画像ファイルをHTTPというプロトコルによって伝送することで,世界中のサーバから好きな情報を取り出すことができます.伝送されるHTMLや画像ファイルは,ハードディスクに記憶されている情報であるため,常に同じ情報が読み出されます.
 しかし,このHTMLファイルを伝送する際に(ソフトウェアによって生成することで),読み出すたびに異なった情報を送り出すこともできます.
 今回は,このようなダイナミックなWebページを作り出すしくみを実現するCGIについて解説します.


 WWWシステムの復習
 まず,前回解説したWWWシステムについて図1(次ページ)で復習しましょう.WWWシステムは,情報を提供するサーバと,サーバの公開している情報を取得したいクライアントからなるサーバ・クライアントシステムです.
 サーバとクライアントの間の通信には,HTTPという非常に単純なプロトコルが使われます.HTTPクライアントからHTTPサーバに対して,GETコマンドによって情報取得の要求を送ります.この要求を受信したHTTPサーバは,要求された情報がハードディスクの中にあれば,その情報を取り出します.さらにHTTPサーバは,取り出した情報にヘッダ情報を付加して,HTTPクライアントに返送します.このヘッダ情報には,情報が作られた日時や形式,サーバの種類などが含まれています.
 このようにハードディスクなどの記憶装置から情報を取り出す場合,記録されている情報自体が書き換えられない限り,毎回同じ情報がHTTPクライアントに送られることになります.毎回変わらない,つまり静的であるため,このようなWebページを静的なページと呼びます.


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