| 次号筆者にインタビュー! |
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■身近なものの中で活躍するアナログ回路,その感動ポイントを教えて! |
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薄さ9.9mmの携帯電話機の電磁干渉防止 写真は,昨年の暮れに買い換えた私の携帯電話機(W55T,東芝製)です. ![]() 行きつけのショット・バーにいた某A新聞社の方に 「あっ,それ何にも(機能が)入ってないやつでしょ?」 と言われ,ガッカリした思い出があります. 技術者ではない方にとっては,この凄さが理解できないのだろうなぁと思いました.
おそらく,そのA新聞社の方は,この携帯電話機にワンセグ受信機能や電子マネー機能が入っていない点を指摘したのだと思います.
この携帯電話機で,私が特に関心するのは,高度な電磁干渉防止に関する技術です.
最近の携帯電話は多機能化が進んだため,皆さんディジタル技術にばかり目が行きがちです. <川田 章弘>
スイッチング・レギュレータやACアダプタの小形化 近年のスイッチング・レギュレータやACアダプタの大きさ(小ささ)には驚かされます.大きな出力電力でも極小さな回路で実現しています. これは,変換効率が上がったためで,一昔前なら効率80%を超えれば良い方だったのに,今や95%を超えるものも珍しくありません.高効率化にはFETを使った同期整流方式の採用が最も貢献しています. あまり変化がなさそうな電源回路も年々進歩しています. <藤田 昇>
携帯電話の変復調技術 ユビキタス時代とやらで移動無線通信が花盛りです. 携帯電話の数百kbpsから無線LANの数百Mbpsまでと驚くほど高速です. 使用できる周波数帯域が広がったわけではないのに高速化を実現できたのは変復調技術が進歩したためです.
変復調回路はアナログ技術のかたまりだといわれますが,最近はディジタル回路と複雑なプロトコル(通信規約)を組み合わせることによって,周波数効率のよい通信システムを実現しています. <藤田 昇>
DVDの信号を読み取る技術 DVDのデジタル信号を読み取るのはレーザ・ダイオードの単波長の光ですが,光ノイズ除去の為に高周波を重畳します. 高周波重畳発振回路の負荷がレーザーダイオードで,回路とダイオードのマッチングが効率と高周波ノイズ低減の決め手です. <長田 久>
新世代PFC(力率改善回路) 力率改善回路は大型テレビや蛍光灯の電子安定器などのAC電源入力直後に位置し,電圧と電流の関係を純抵抗負荷に近づけます.ピーク電流を抑え発電・送電設備の負担を軽減します. 初期のものも感動的なアイデアですが,乗算器という難しい回路が必要でした.最近のものは乗算器無しにPWM変調の基準波形の傾きを変えるという,いかにもアナログ的で巧妙な手法で乗算を実現しています. 止まらない環境破壊と燃料や食料の問題に対し,消費を最高の美徳とした製品開発は無力ではないかと.“ICは喰えない”と,ついこの間までそう思っていました. しかし,エネルギーは人類の生存には必要不可欠,電源・パワー関係には希望がある,そんな気がしてきました. <玉川 一男>
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■アナログ回路エンジニアになるための近道を教えて! |
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他の人が設計した回路図と製品をよく観察する なぜこういう回路にしたのか,なぜこの部品を選んだのか,なぜこういう実装方法なのかを考えることによって技術力がアップします. もし,理解できないところがあれば技術不足の証拠なので,重点的に勉強しましょう. 回路図を見ただけで,私だったらこうするのにと思えるようになればあなたは上級者です. <藤田 昇>
アナログ回路は必ず理論どおりに動く アナログ回路は電気の動き(電荷の流れ)が直感的に見える回路です. まずは,基本的な法則を理解しておきましょう. でも,たくさんの法則があるので最初からすべてを理解するのは困難です.そのため,分野ごとに覚えていくことになります. 極端な話ですが,低周波回路ならオームの法則とその応用さえ知っていればほとんどの回路を理解できます. <藤田 昇>
技術の習得には実践のトレーニングが必要 座学だけでは不足です. かつては“ラヂオ少年”という文化があり,この道に進む者の多くが若年の内から遊びを通じて基礎を学ぶ機会を得ました. 実務を離れたところでもトレーニングの場を持つこと,できればアマチュア無線やオーディオのような趣味としてしまうことが一番だと思います. <玉川 一男>
先人に学ぶ 社内に設計失敗集なんてものがあればそれを熟読しましょう. 国立国会図書館の会員登録をしましょう. <長田 久>
座学と実験をバランスよく 「幾何学に王道なし」というユークリッドの言葉を引用するまでもなく,これといった近道はないと思います. しいて言うなら,座学と実験でバランスよく学ぶことです. 効率よく学ぶには,自宅でも本を読み,その内容を会社で実験によって確かめるようにすれば効率的です. 会社は学校ではないため,たとえOJTで与えられた課題であっても,「実験結果」を求められます. テストだけができる優等生では駄目です.数式による回路解析やシミュレーション結果を見せても,必ず「実験と一致したのか?」と尋ねられます.
仮説を立てるには,座学による知識が必要ですし,仮説を検証するには実験が必要です.そして実験結果を分析するには洞察力が必要です.
●オススメの本
▲アナログ回路一般
▲アナログ集積回路
▲高周波回路
▲PLL回路
▲高速ロジック回路
▲EMI/EMC技術
▲計測技術 <川田 章弘>
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