CD-ROM

copyright 岩村 益典 1996-1999

 音楽用のCDをベースにしており,データの記録されたCD-ROMをドライブにセットして取り込むものです.読み出し専用で,1枚のCD-ROMには約540Mバイト以上のデータを記録することができます.動画やグラフィックなどファイルサイズの大きいデータを数多く保存する場合に適しています.音楽CDやフォトCDに対応したものばかりではなく,CD-IやビデオCDに対応したフォーマットもあります.
 データの転送速度は,音楽用CDの150Kビット/秒を標準として2倍速,8倍速・・・と呼んでいます.40倍速以上の製品もあります.動画などを楽しむためには,最低2倍速が必要です.
 なお,接続するインターフェースとしては,EIDE接続のものとSCSI接続のものとがよく使われています.
 最近は,DVD-ROMのドライブも入手しやすくなっています.CD-ROMより大容量で,記録容量が片面1層で4.7GB,片面2層で8.5GBです.


回転数と転送速度

 CD-ROMの回転数は,音楽用CDの回転数を標準として定められています.

モード

回転数

データ転送速度

標準 200〜530rpm 150Kビット/秒
2倍速 400〜1060rpm 300Kビット/秒
4倍速 800〜2120rpm 600Kビット/秒

 2倍速というのは,データの転送速度が2倍ということで,たとえば動画の場合,画面中の人物が2倍の速さで動くわけではありません.

CD-ROMのフォーマット

 CD-ROMのローレベルフォーマットはYellow Bookといわれる規格に準拠しています.1セクタ2352バイトで構成されています.

 CD-ROMの論理ドライブは,ハイシェラフォーマットまたはその国際規格であるISO 6990フォーマットが標準になっています.

 DOSなどでCD-ROMを読むためには,MSCDEXというプログラムが必要です.
 Windows9xではCDFS(CD-ROM File System)が担当します.

CD-ROMのインターフェース

 CD-ROMのインターフェースは,いろいろあります.しかし,現在のところはEIDEに接続するタイプのもの(ATAPI)と,SCSI接続するタイプのものが標準となっています.
 しかし,過去の専用インターフェースを利用するものも多いので注意してください.たとえば,サウンドブラスターに接続できるCD-ROMドライブがありますが,これにも専用インターフェースのものとATAPI接続のものとがあります.注意しましょう.

EIDE;ATAPI(AT Attachment Packet Interface)

 IDEインターフェースを使って,ハードディスクドライブ以外のデバイスも接続できるように考案された規格です.CD-ROMやテープストリーマなどが利用できるようになっています.

MSCDEX(Microsoft Compact Disc Extensions)

 CD-ROMドライブをネットワークドライブ(???)としてアクセス可能にする常駐プログラムのことです.MS-DOSでCD-ROMを利用するために使用します.Windows95では,システムに組み込まれています.

ローディング方式

 CD-ROMのディスクをどのようにドライブにセットするかの方式をいいます.現時点では,トレー式が主流です

トレー式 オートローディング方式のトレーにCD-ROMを載せて,トレーがディスクをドライブ内に収納します.
キャディ式 CD-ROMを入れる「キャディ」と呼ばれるケース(ドライブ本体とは別の部品)にCD-ROMを入れて,そのキャディをドライブにセットします.
シェル式 ポータブルCDプレイヤと同じ方式です.ドライブの上にある蓋を開けてCD-ROMをセットします.
マガジン式 キャディ式と似ていますが,一つのマガジンに複数のCD-ROMを入れてドライブにセットします.
スリットイン方式 スリットにCD-ROMを直接挿入します.


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