ネットワーク

copyright 岩村 益典 1996-1999

 Windows95からはネットワーク機能が標準で搭載されました.また,今日インターネットが多くの関心を呼んできます.ネットワークには,大きく分けてWANとLANがあります.
 WANは,広い範囲でのネットワークを指し,その典型例は世界中をつないでいるインターネットです.接続にはISDNが使われます.LANは,ひとつのビルやひとつのフロアなど,比較的せまい範囲でのネットワークを指しています.物理的にLANを構築するにはイーサネットが使われ,イーサネットケーブルハブが必要です.PC用LANに使われるOSとして,NetWareが大きなシェアをもっていました.現在WindowsNT Serverの利用者も増加しています.
 LANには,クライアント/サーバー型のLANとピア・トゥー・ピア型のLANがあり,Windows95/98ですぐに構築できるのは,ピア・トゥー・ピア型のLANです.さらに,Windows95/98はクライアント/サーバー型のクライアントにも最適なOSです.


イーサネットケーブル

 10BASE-5は,直径0.5インチ(12mm),10BASE-2 は,直径0.2インチ(5mm)の同軸ケーブルです.10Base-Tは,電話で使用するモジュラケーブルに似たツイストペアケーブルを使用します.10BASE-Tの場合は,「ハブ(HUB)」という集線装置が必要です.
 価格や拡張性の点から,10BASE-Tの使用が主流になっています.同様にHUBを使う高速な100BASE-TXは機材が急速に下がったため普及が加速しています.

ハブ(HUB)

 集線装置のことで,ケーブルに10BASE-Tなどを使う場合に必要となります.信号を中継するリピータという機材の一種です.最近,ネットワークのトラフィックを軽減できるスイッチングタイプのHUBが低価格になっています.
 また,10Mと100Mを自動認識できるタイプのHUBも利用しやすくなっています.

イーサネット(Ethernet)

 米国のXerox,DEC,Intelの3社が共同開発し製品化したLANです.現在の標準的なパソコンLANはすべてイーサネットを採用しているといってもよいでしょう.現在のイーサネットの仕様はIEEE802.3規格などで制定されており,最大伝送速度は10M/100M/1Gビット/秒です.
 接続に使用するケーブルによって,10BASE-5,10BASE-2,10BASE-Tなどの種類があります.100Mビット/秒の100BASE-TXには,カテゴリ5のケーブルを利用します. 1Gビット/秒には光ケーブルが使われます.銅線による規格はまた定まっていません.

NetWare

 Novell社が開発,販売しているネットワークOSです.

クライアント/サーバ型ネットワーク(Client Server Network)

 接続されたマシンは対等ではなく,1台(もしくは複数)のサーバーとその他のマシンはクライアントになります.サーバーにネットワークの資源を集中させる,大規模なLANに適用されます.

ピア・トゥー・ピア型ネットワーク(Peer to Peer Network)

 接続されたマシンは,お互いに対等で,サーバーにもクライアントにもなれるLANのことです.数台をつなぐネットワークを構成するのは楽ですが,大規模になると管理が大変です.Windows95/98は標準でこの機能をサポートしています.

ISDN(Integrated Services Digital Network)

 ディジタル回線を使った通信サービスのことです.我が国では,1988年にスタートしました.ISDNは,同期転送方式という方式で,1本の物理回線を複数チャネルで使うことができます.NTTのサービス名であるINSネット64の場合には,64KbpsのBチャネル(電話などの通常の通信に使うチャネル)2本と,16KbpsのDチャネル1本分をサポートしています.
 また,その上は1.5Mbps,ATMを使ったそれ以上の速度のサービスもあります.

インターネット

 米国のARPANNETを起源に,ここ数年急速に発達してきたネットワークです.TCP/IPプロトコル(通信規約のこと)を使って,相互接続された世界的なネットワーク(WAN)になっています.


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