HAM Journal情報 No.4 6月15日版

 HAM Journal No.101の「FT-101メインテナンスガイド 21世紀バージョン」で募集をいたしましたプレゼントの当選者の発表と,たくさんの方々からいただきました応募ハガキのFT-101に対するひとことコメントをご紹介します.


<プレゼント1>

FT-101用終段真空管6JS6C×2本 2名様(1セットTMTサービス協賛)

群馬県群馬郡 山田 克美 様(JH1HIC)
愛知県額田郡 小林 重之 様(JE2HOL)


<プレゼント2>

TMTサービス協賛 FT-101ケース塗装サービス

東京都品川区 中島 啓成 様(7N2TRM)
石川県河北郡 茶谷 泰彦 様(JA9MH)
愛媛県松山市 山下 淳一 様(JA5SXR)

当選者のひとことコメント

<JH1HIC 山田 克美さん>

 富山のTMTサービスさんは昨年のハムフェアで知ました.インターネットホームぺージを見ましたら,八重洲無線のリグのつまみがありましたのでFR-50Bの交換用として買い求めたりしていました.

 HAM Journal誌は特集のGMSKに興味があり購入しましたが,FT-101メインテナンスの記事を読み,3年程前にローカル局から譲り受けたFT-101Sを修理して電波を出してみたいという気持ちになりました.

 手元のFT-101SはSSB送信時に音声が途切れるという不具合がありますが,修理に挑戦してみようと思います.今回の奮起の気持ちをおこさせてくれたHAM Journalの記事に感謝いたします.


<JE2HOL 小林 重之さん>

 私とFT-101の出会いは24歳になる1984年だったと思います.会社の先輩から譲ってもらったFT-101ESでした.すでに生産は終了していましたが,翌年に電信級に合格してすぐにCWフィルタと1.9MHzバンドの水晶を買い,CWを恐る恐るはじめました.その後,2アマに合格してFT-101はしばらく眠りにつくことになりました.

 FT-101ESを眠りから呼び覚ましたのは,『FT-101メインテナンスガイド』でした.この本を発刊と同時に購入しました.一方,眠りから覚めたFT-101ESはハイバンドがパワー不足となっていました.それまで,恐くてリグの内部に手を加えることがなかった私が,このガイドを購入したおかげで長いリストアの道を歩むことになりました.

 FT-101の取り扱い説明書にしたがっての各部の調整からはじまり,ケミコンをすべて交換,AFユニットのボロボロになったマイカコンデンサをすべて交換しました.

 復活したFT-101ESにFT-101Eを加えてJARLの4大コンテストにはこの2台で積極的に参加したものです.フィールドデーコンテスト参加時には,レギュレータユニットのMFC-6030が昇天して周波数がふっ飛んでしまったり,酷使がたたったのか記事にもあったC13(80p 1kV)の容量抜けで中和が取れなくなる,マイクコネクタのRFチョークが割れて変調が掛からなくなるなどしましたが,メンテガイドとローカル局のおかげでなんとか乗りきってきました.

 1998年の全市全郡コンテストでは21MHz電信部門で2エリア1位という実績も残せました.

 これからも電波が出なくなるまでFT-101を酷使していきたいと思います.


<7N2TRM 中島 啓成さん>

 子供の頃はハムショップで眺めるだけの憧れの存在でした(カタログはいくつ集めたことか).

 社会人になって開局したときFT-101ESとFR-101Dを各々中古で購入.今でも2台並べてDXを楽しんでいます.

 最近はリストアの情報も多くなり,パーツの交換や調整などを行なっていますが,現代のリグと違い,自分で手を入れられる所がよいですね.


<JA9MH 茶谷 泰彦さん>

 愛機FT-101もかなり塗装のはがれ,サビが気になっていたところです.内部はときどき手を入れているのですが,この辺りで見違えるようなセットに変身させてやりたいなぁと思います.

 HAM Journal復刊おめでとうございます.1〜100号までのうち92冊所有しております.大切な愛読書です.復刊を心から喜んでおります.貴誌の発展を祈ります.


応募者の皆さんのひとことコメント
(一部の方です)


<JE1SLP 吉田 康文さん>

 開局の頃,高くて買えなかったFT-101.今,こうしてじっくり眺めていると当時を思い出します.内部もそれなりにいじれて,取説がないと動かない現代流のストレスの溜まるリグとは大違い.古き良き時代でした.

 今一度,今度は終段をX球にして,余計なメモリーなんて一切ないアナログVFO付きシンプル操作で再デビューしないかな,なんて思っています.


<JE1WUY 塚本 治男さん>

 思えば30年前,社会人になってまもなくFT-101が発売になりました.当時の初任給が4万円.“あぁ,すごいなぁ”と思いながらもその値段の高さにとても私の手が出る無線機ではありませんでした.

 体調を崩し,東京の会社を退職して田舎に引き込んだのを機に,もういちどアマチュア無線をはじめよう,とFT-101を手に入れました.今の無線機は私にはどこか面白味がないと以前から思っていたこともあり,古い無線機で再開したかったのです.

 FT-101はそんな思いにぴったりではあったのですが,修理の部品が手に入らないのが難点です.


<JI1VXT 高橋 悟さん>

 あるきっかけでFT-101Eを手にしたのですが,USBは作動しない,出力は出ない,メインダイアルはガタガタという状態でした.

 USB関係は発振のトランジスタ破損品の交換,ファイナルの中和作業,トラッキング調整,メインダイアルはグリスをすべて取り除き,新しいグリスを注入.これらのメインテナンス作業の結果,使えるまでに修理ができました.

 メインダイアルはグリスの取り除きと再注入でこれまで3台のFT-101を再生しています.VFOのタッチはとてもスムーズなものになっています.

 修理したFT-101は見事に生き返り,今でもときどき火を入れて交信を楽しんでいます.今回のようなメインテナンス記事はとても助かります.


<JK2KPW 犬塚 豊和さん>

 私が就職した1970年当時に最初のFT-101が発売されたかと思いますが,その頃は高価でとても手が届かず高嶺の花でした.

 それが,偶然にも『FT-101メインテナンスガイド』が発刊された1995年に初期の型式のFT-101を入手することができました.警察官をやっているいとこが当時のボーナスをはたいて購入したものを,彼の無線局免許更新手続きを私が代行してやってあげた見返りにゲットしたものです.

 実は私は1966年に開局して1970年から1991年までの約20年間を家庭の事情でQRTしていましたので,ほとんど浦島太郎状態でした.そのブランクを埋めてくれたのがこのFT-101でした.

 メインテナンスガイドをバイブルに,当初,出力も感度もほとんどなかったものを何とか実用機レベルまで持っていく過程は非常に充実していました.

 現在は,7MHzのメインマシンとしてシャックに鎮座しております.今後も可能な限り延命させてやりたいと思います.


<JN2EAS 今泉 学さん>

 FT-101Bを所有.どうしてもモービルでFT-101をDC運用したくなって購入しました.

 どちらかというとカスタム派で,車でいいますとT型フォードをギンギンに改造するように,旧車を現在の水準に引き上げるようなことが好きです.

 基本的にはトリオ党なのですが,FT-101はユニットが整然と配置されていて,機能美を感じます.CR類をポリプロピレンや金属被膜に換えて,一段と綺麗に見せたいです.

 DDSかPLLシンセサイザでQRH対策も検討中です.


<JA3HLX 西岡 正雄さん>

 開局は今から約38年前,当時807で自作して電波を出しました.その後,世間はSSB化となり,FL-50とFR-50のキットを購入して,なんとかSSB化の波に乗ることができました.

 この頃からFT-101は憧れのマシンで高くて手が出ませんでした.ところが昨年の春に,職場の方から無線機があるが古いものなので処分しようと思うが必要なら取りにこないか,と声をかけていただきました.型名を聞くと,なんとFT-101BS!! それも完動品でした.比較的綺麗なので大切にしようと思っています.

 また,タイミングよく『FT-101メインテナンスガイド』の復刻版も登場し,これは昨年の関西ハムフェアのCQ出版の販売ブースで予約購入をしました.


<JH4IBC 赤塚 正博さん>

 昭和40年にはじめて無線従事者の免許を取り,当時としては144MHzくらいから入門するのが普通でしたが,HFからアマチュア無線をはじめようと比較したのがFT-101BSとトリオのTS-520Xでした.結局,現在も手元にあるFT-101BS,外部VFO,スピーカをセットで購入,となりました.

 17年におよぶ運用に耐えてくれましたが,会社の転勤によりアパート住まいとなってからはお蔵入りとなっていました.

 今回の記事を見てなつかしく思い,プレゼントに応募してみました.


<JA5SXR 山下 淳一さん>

 現在,FT-101E,FT-101ESとFR-101を所有しています.開局当時はFT-101とトリオのTS-520全盛の時代でしたが,当時は中学生だったため,とても手に入れることはできませんでした.それでも数年後に中古のFT-101Bを入手してとても嬉しかったことを思い出します.

 その後,15年ほどQRTしていましたが,とあるきっかけでまたアマチュア無線を再開することとなり,何としてもFT-101を手に入れようと思いました.

 そして苦労の末,ほぼ新品に近いFT-101Eを入手することができこれを使って,再開後,180エンティティをゲットすることができました.

 そして,勉強およびリストア用にFT-101ESを入手.今回のメインテナンス記事はまさにバイブルとなっております.これからもよい記事を期待しております.


<JO7EGJ ex.JA8TVP 坂田 宏記さん>

 FT-101ES(完動品)とFT-101S(不動品)を所有しています.いずれも中古で手に入れたものですが,開局当時からのあこがれの機種でした.

 動作するほうは,ときどき通電する程度ですが,大切に使用しています.不動機のほうは何とかリストアしたいと思っています.どこかで記事にあった“必須交換部品”をキットで販売してくれないかな,と思っています.


<JA8PMN 小林 敏哉さん>

 開局したのが30年ほど前.ローカルが使っていたFT-101がとてもまぶしく見え,いつかは自分もと思っていました.

 その後,FT-101ESとFL-101,FR-101を手に入れて使っていましたが,転勤が多く荷物にもなるので,FT-101ESは友人に譲ってしまいまい,現有のリグはFL-101とFR-101改です.FR-101はS,D,DDという順に高価になりますので,私のものはFR-101Sに自分で全フィルタを取り付け,自作のFMユニット,50MHzの受信クリコン,一部の短波放送バンド水晶を入れたものです.

 このごろはあまり使っていないバンドの水晶のアクティビティが下がったり,バンドスイッチがあやしくなったりしていますが,せめてきれいに塗装してあげたいと思っています.


<JG0CRV 平木 伸一さん>

 FT-101ES(100W改)を入手して8カ月がたち,ますますその良さを実感しています.送信のチューニングをしていると開局当時を思い出し,これぞ無線機という存在感があります.

 私のFT-101ESはRFスピーチプロセッサを取り付ければFT-101Eになります.手に入れてトークパワーのあるFT-101でより一層のアクティビティを保ちたいと思います.また,同じFT-101を持っている方とのラグチュウができることが楽しみです.

<編集後記>

 FT-101に対する皆さんの熱い思いが伝わってくるひとことコメントばかりで,機会があればもっと多くの皆さんのコメントを紹介したいところです.皆さんのコメントを見ていますと,“無線従事者免許を取得した当時の憧れの機械で,高価で手がでなかった”という共通項がみられます.実は私もその一人で,ずいぶん無理をいって(親に)懇願+バイトで買ったことが思い起されます.そのFT-101は私の手元には残っておらず,今思うと大変残念です.みなさんのお手もとのFT-101は1日でも長く電波が出るように大切にしてあげてくださいね. 

(HAM Journal編集部 甕岡 秀年)


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