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820とCoppermineの実力
10月18日、810eは発表されましたが、820の発表は遅れました。原因はRUMBUSメモリを複数取り付けると不具合が生じる、ということです。このバグフィックスには820チップセット自体の再設計が必要となり、そのためには後6ヵ月くらい必要となるというわけで、インテル社は今回のComdexFallで発表したのは、RIMMソケット2本タイプとDIMMソケット2本タイプです(11月15日)。つまり、チップセット自体の変更は行わず、仕様を変更してリリースし、その間に、当初予定したRIMM+DIMMを完全サポートする新820を開発しようという方針のようです。
実際には、RIMM+DIMM(SDRAM)タイプのメインボードを今回リリースするメーカーもありますが、インテル社は寛容のようで、不具合を認識した上で使用するのなら問題ないというのかもしれません。実際のところ、128MBのRDRAMは8万円以上するため、RIMMソケットのみのタイプでは費用が高くつくし、DIMMタイプだとパフォーマンスが心配だ、という声が聞こえてくるのは当然です。
そこで、今回はSECC2-CoppermineすなわちPentium3 600EB(Bはシステムバス133MHzに対応:Eは0.18ミクロン(従来タイプは0.25ミクロン)従来タイプに同じ周波数があったときにつく)を使って、820メインボードとApolloPro133A(694X)メインボードを比べました。
ギガバイト製GA-6CX
ソルテック製SL-67KV
使用CPU | Coppermine:Pentium3 600EB Pentium2 400 |
使用メインボード |
820チップセット:ギガバイトGA-6CX メモリ;メルコ製RDRAM 128MB![]() ApolloPro133A:ソルテックSL-67KV メモリ;PC133 128MB |
使用グラフィックスカード |
某社TNT2 32MB AGP4xカード |
ハードディスク | クアンタム FBCR4.2GB |
6CX Coppermine 600MHz HDBENCH(2.61) 図
ALL | 浮動小数点 | 整数演算 | 矩形 | 円 | テキスト | スクロール | Direct Draw |
Read | Write | Memory |
29368 | 48639 | 38590 | 60031 | 8814 | 49043 | 1055 | 60 | 14104 | 14669 | 31040 |
SL-67KV Coppermine 600MHz HDBENCH(2.61) 図
ALL | 浮動小数点 | 整数演算 | 矩形 | 円 | テキスト | スクロール | Direct Draw |
Read | Write | Memory |
29342 | 48586 | 38546 | 60028 | 8808 | 49042 | 1055 | 60 | 14007 | 14669 | 31420 |
6CX Pentium2 400MHz HDBENCH(2.61) 図
ALL | 浮動小数点 | 整数演算 | 矩形 | 円 | テキスト | スクロール | Direct Draw |
Read | Write | Memory |
26133 | 32475 | 25767 | 66160 | 4853 | 49043 | 2036 | 60 | 14084 | 14649 | 20974 |
SL-67KV Pentium2 400MHz HDBENCH(2.61) 図
ALL | 浮動小数点 | 整数演算 | 矩形 | 円 | テキスト | スクロール | Direct Draw |
Read | Write | Memory |
26147 | 32428 | 25730 | 66030 | 5495 | 49040 | 1815 | 60 | 13988 | 14649 | 20991 |
● 考察
結局、820でDIMMをサポートするメインボードで動作するものを入手できなかったため、ApolloPro133Aと比べました。結局、このテスト結果からは、RDRAMの優秀性は分かりません。Coppermineにしても、Pentium2-400MHzと比べたとき、クロックの差くらいしかないようです。どうやら、ApolloPro133Aの性能の良さを証明してしまったようです。
確かに、アプリケーションによっては差が大きくなるのでしょうが、実際にテスト画面を見たり、アプリケーションを動作させただけでは違いはないようです。
BXの方がApolloPro系よりもオーバークロックに強いなど、安定性などについても言われています。台湾メインボードメーカーは、システムバス133MHzにもなって、オーバークロックなどという危険なことはやめて欲しい、とのことです。実際、台湾で取材したところでは、BXチップ製品は、ほとんど日本向けで、世界的には数の少ないBXではなく、VIAチップセット製品を出荷しているとのことです。
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Copyright 1999 岩村益典