SQL Server 7.0について,
今,最もマイクロソフトが力を入れていることは?


 セミナー開講に寄せてマイクロソフトソリューション デベロッパー事業部の東貴彦事業部長からのスピーチの中で,マイクロソフトがSQL Server 7.0に対してどのような考えを持っているのかを聞くことができました.まずSQL Server 7.0の開発状況については「開発の最終段階に入っており,年内に開発完了する.その後生産に移る予定である」という報告がありました.
 次に強調していたのは,SQL Server 7.0出荷に備え,マイクロソフトは対外的にどのようなことを行おうとしているか,行っているかという点です.SQL Server 7.0はデータベースエンジンであり,これはプラットフォーム,開発ツールを提供するという意味を持っています.
 マイクロソフトが現在最も力を注いでいるのが,ユーザーへパッケージやアプリケーションを提供する立場にある,開発パートナーへの技術支援です,という説明がありました.パッケージやアプリケーションの開発各社に対し,最終チェックのためのマイグレーションラボを提供し,現在国内で10社以上が検証中とのことです.
 また,出荷後はユーザーに接する立場の技術者が必要になります.そのために日本で1万人以上のSQL Server専任のデータベース管理者を教育/育成するためのプログラムを進めているとのことです.
 製品そのものについては,スケーラビリティと信頼性が最も重要であり,その実証としてMicrosoftでは全世界2万人の従業員が使用する自社システムのうち,すでに20システムをSQL Server 7.0に移行済みであり,現在運用しているという説明がありました.
 最後に話題に挙がったのが,本セミナーのテーマの1つでもあるOLAPサーバーです.企業が厳しい経済環境の中で発展を続けていくためには,生産性と競争力の強化が求められています.そのための有効な手段としてナレッジマネジメントがあり,これを強力にサポートするのがSQL Server 7.0,OLAPサーバー,データウェアハウジングフレームワークを構成する部品群です.
 データウェアハウジングやデータ分析を従来の専任,プロフェッショナルのみでなく,もっと一般的なユーザーの手に届くものにしたいと考えていることが分かりました.

<池田 力也>