5〜30MHz市販トランシーバに付加するHF対応の電波方向探査アダプターの製作

電波の発信源探査というと,一般的には複雑で大がかりな設備を用いた軍事施設や行政による電波監視業務を連想し,われわれアマチュアにとっては技術的研究の対象になりにくいものでした.本稿ではそうした特殊な技術であるというイメージを排除し,「電子工作程度の回路構成」に簡素化した電波方向探査システムをご紹介します.



ユーザーリポート
430MHz FMハンディトランシーバ ケンウッドTH-K4
充電バッテリー付属で5Wのパワー


開梱してNi-MH大容量 バッテリー(7.2V,1100mAh)と充電器が付属していることに改めて新鮮さを感じました.まるで携帯電話のような電池環境で,以前のハンディ機では別 売りがあたりまえであった時代を思うと世の流れを感じます.さらに単3×6本で使える乾電池パックまで付属にあり,携帯電話とは異質なものであることを感じます.
 また,付属のNi-MH電池を使うと5W出力が可能で,なんとパワフルなハンディ機なんだ,と見直してしまいます(乾電池時は3.5W).
 TH-K4は取扱説明書を見なくても直感的にわかるボタンと機能,そして液晶表示も見やすく,噂どおりのシンプルなハンディ機ですが,いわゆる連絡用(といってもれっきとした交信ができる)に使い勝手のよい仕様です.




VoIP無線の世界への誘い!世界規模で広がるネットワーク経由のQSOシステム
あなたにもできる入門EchoLink


EchoLinkやWiRES-II,eQSO,IRLP(Internet Radio Linking Project)などインターネットを中継回線に使ったアマチュア無線の運用形態(VoIP無線)が脚光を浴びています.これらのシステム(インフラ)は,そのサービスを提供するいわゆるボランティアの方の尽力があって成り立つものですが,そのサービスエリアであれば,ハンディ機やモービルからでも国内外を問わず,遠方の地とFMモードで手軽にQSOすることが可能になります.
また,手元のパソコンのマイクを使って遠方の局からQRVできるものもあります.
このようなシステムの構築によって,アンテナなどの環境が厳しい方でも,広い範囲のアマチュア無線家とのコニュニケーションが可能となり,楽しみが倍増します.アマチュア無線の活性化としても期待の声が少なくありません.
そこで,約140カ国10万局を超えるユーザーに普及しているEchoLinkを解説します.まず始めとして,手元のパソコンからインターネットを介して遠方のEchoLinkシステムよりQRVする方法をご紹介します.



ベランダ用にデザインしたコンパクトアンテナ28/50MHz2バンドトラップV型ダイポールの製作

最近V/UHFの小さなアンテナばかりを作っていたところ,ローカル局より28MHzに出られるアンテナの製作依頼がありました.小型でベランダに簡単に設置ができ,モービルホイップ並の性能でよいとのことでした.単にバンド内のワッチに使うのが目的のようです(しかし,実は新しいリグを買ったらしい?).



QRPリグの予備実験に最適な大人の電子ブロック(前編)

1970年代に流行った電子ブロックの復刻版が先ごろ話題になりました.1970年代は電子ブロックやマイキットなど,ブロックや配線の組み合わせでいろいろな回路が実現できる“電子おもちゃ”が大人気でした.
QRPリグの予備実験用に発振器の実験回路を作ったところ,思いのほか応用範囲が広く,便利に使えました.今回は,これらを大人の電子ブロックとしてご紹介します.前編は基本構成について,次号は応用例についてという予定です.