原作「赤毛のアン」,モンゴメリ
映画「赤毛のアン」

 筒井康隆の「七瀬ふたたび」を小学5年のときに読み,「世の中にこんなにおもしろい世界があるのかぁ!!!」と,すっかりSFにのめり込んでしまう前は,アタシだって「世界文学全集」なんぞを読んでた.「秘密の花園」も「あしながおじさん」もひととおり読んだ.でも,今はぜーんぜん内容なんて覚えてない.

 そういえば,あのころ,世界文学全集をアニメにした「ハウス名作劇場」なんてのが,日曜日の夜7時半からやってたっけ.「トムソーヤの冒険」とか「南の島のフローネ」とか好きだったなぁ.でもいちばん好きだったのは「赤毛のアン」だった.再放送も何回も見た(「一休さん」や「銀河鉄道999」,「トムとジェリー」の再放送も,くどいほど見てたっけ).

 「赤毛のアン」はもちろん原作も読んだけど,わたしがアンを思うときは,あのアニメのアンやマシューやマリラの顔である.と,このぺーじを書きながら,インターネットをしていると,なんと,「アンのお部屋」というサイトを見つけてしまいました.よかったらどうぞ.

 で,映画のほうはあまり期待せずに見に行った.もう10年くらい前のことかな.やっぱり,アニメで毎週1回,1年間やってきたものを,2時間弱の映像なんかにおさめられっか!と思ってた.

ところがどっこい.すごい.

 そこには,わたしがイメージしてたとおりの人物が,イメージどおりの自然の中で,イメージどおりに動いていた.アンが少し太ってはいたが,でも魅力的なアンを演じていた.マシューやマリラなんか切なくて良い.

ただし,

この映画の唯一の欠点,いや正確に言うと,この映画を見に行ったときの状況の唯一の欠点は,ストーリを映画よりも先に口走ってしまうアホな人間と一緒に見に行ってしまったということ.たとえ,原作を読んで,ストーリがわかっていたとしても,心の中でそっとつぶやいててください.