EDS Fair 2001 現地レポート




(5) Atmel社がAVRコアを集積したFPGAを発売,開発環境はDOS版SeamlessCVEを内蔵

 アトメル・ジャパンは,EDS Fairの会場で,8ビット・マイコンAVRと同社のFPGAを1チップに集積した「FPSLIC」のデモンストレーションを行った.AT94K40AL(AVR,4万ゲートのFPGA,SRAMブロックを集積)を搭載した評価ボードと開発ソフトウェアを展示した.

 開発ソフトウェアは,FPGA用の配置配線ツール,フロアプランナ,タイミング解析ツール,論理合成ツール(Leonaldo Spectrum),HDLシミュレータ(ModelSim),AVR用の命令セット・シミュレータ,デバッガ,アセンブラ(AVR Studio),ハードウェア・ソフトウェア協調検証ツール(SeamlessCVE)からなる.このうち,論理合成ツール,HDLシミュレータ,ハードウェア・ソフトウェア協調検証ツールは,米国Mentor Graphics社からのOEM版である.Mentor社は,SeamlessCVEについて,Windows NT/2000版をまだ正式サポートしていないようだが,FPSLICの開発環境ではDOS版のSeamlessCVE(Windows 95/98/NTで実行可能)が動作していた.ただし,DOS版のSeamlessCVEはテキスト・ベースのコマンド入力方式を採っており,専用のGUIなどはないという.

 FPSLICは,米国Eastman Kodak社がディジタル・カメラの開発に利用しているという.このほか,スプリンクラーの制御に利用された例がある.同社では,FPSLICの新しいファミリとして,ARMプロセッサとFPGAを1チップに集積したチップも開発中である.



AT94K40ALを搭載した評価用ボード



ノートパソコンにインストールされた開発環境
DOS版SeamlessCVEが含まれている




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