FAQ.01 FM3マイコンの開発環境について(その1)
2012年6月号付属FM3マイコン基板FAQ(よくある質問) 2012年5月10日
Q1.IAR社のIAR Embedded Workbench for ARMの評価版には、
・30日間期間限定版
・コードサイズ制限版(最大32Kバイト)
の2種類があるようですが、MDK-ARM評価版の制限は何でしょうか?
A1.MDK-ARM評価版の制限は、ビルドできるプログラムのサイズが最大で32Kバイトとなります。試用期間に制限はありません。またMDK-ARM評価版には、現在のところ試用期間限定版は用意されていません。
Q2.6月号特集記事ではデバッグの方法について解説がありませんが、どのような方法があるでしょうか。
A2.昨年や一昨年の付属基板企画では、USB接続のリモート・デバッガをベンダに用意いただいたのですが、今回はそのようなデバッガは用意していません。基本的にはJTAGデバッガをご用意いただき、それを使ってもらうことを標準としています。
開発環境としてIAR Embedded Workbench for ARMを使う場合は、ARM用 J-LinkがスタンダードなJTAGデバッガとなります。
・IAR社エミュレータ(ICE)
開発環境としてMDK-ARMを使う場合は、JTAGデバッガとしてULINKシリーズが対応しています。ULINKシリーズにもいくつか種類があるのですが、一番安価なものとして"ULINK-ME"があります。ULINK-MEを単品でも販売しているところは、下記の代理店などがあります。
開発環境としてGNU系ツールを使う場合は、OpenOCD対応のJTAGデバッガがよく使われています。USB-JTAG変換部分には、FTDI社のUSB-シリアル変換IC FT2232を搭載した
JTAGkey、またはその互換アダプタが安価で市販されています。
FT2232H搭載のOpenOCD対応のJTAGアダプタとしては、次のようなものが市販されています。

なお、GNU環境でのプログラム開発およびデバッグの方法については、大変申し訳ありませんが、7月号発売までお待ちください。
また、開発環境としてGNU系ツールを使う場合は、6月号プロローグで紹介しているように、FM3マイコン基板を2枚用意して、片方をJTAGデバッガとして使うことも可能です。この方法についても7月号で掲載予定です。
(7月号にはDVD-ROMが付属し、gcc、Eclipse、OpenOCDなどツール一式を収録しています!!)