Windows 95を見捨てたOffice XP
  「Office XP」Reviewer's Workshop
 

時折、「Windowsは、Officeを実行するためにあります」と言われるほど、Officeの需要は、企業ユーザー・個人ユーザー問わず大きい。そのOfficeスイート製品のシェアNo.1であるマイクロソフトが新版「Microsoft Office XP」のReviewer's Workshopを行った。

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Windows95には対応していないOffice XP

4/2、ヒルトン東京で行われたReviewer's Workshop。会場は、ほぼ満席状態であった。発表は、11:00から16:00までと長丁場であったが、評価用CD-ROMの配布が終了後とあって、我慢して最後までいた報道関係者も多かっただろう。
さて、Office XPでは、とうとうWindows 95は未対応となってしまった。NEC PC-9800シリーズにも対応しない。

Windows 95のマシンにCD-ROMを入れると、このようにエラーとなる。

とはいえ、新版では、ユーザーの声をなるべく多く反映した、と同社はいう。バージョン番号は2002。発売は、2001年第2四半期である。優待アップグレードを提供するキャンペーンもある。

Officeライセンス認証ウィザード

50回起動するまでにライセンス認証を行う(評価版にもあった)。インターネット経由でライセンス認証を行うことができるが、それが不安なら電話でも可能である。


スマートタグ

マウスの右ボタンによる入力支援機能。見てのとおり、翻訳機能もある。


作業ウィンドウ

PowerPointの作業ウィンドウ(右側)。アニメーションの設定も手軽にできる。左側には、スライドをサムネイル表示。

ツールチップヒント

Excelのセルで表示されるツールチップヒント。VBのようだ。

オートSUMの強化

合計しか使えなかったオートSUMボタンが拡張された。ボタン名は「オート"SUM"」のままである。

XML形式のサポート

AccessのXML形式サポート。


複数ユーザーによる、文書の校閲

マルチユーザーによる作業の効率向上に役立つ機能として、文書の校閲を複数ユーザーで行い、さらに版管理を行う機能も追加されている。
また、Outlookによるグループスケジュール管理、会議開催通知も簡単になっていた。
さらに、SharePoint Team Servicesという、Webベースの情報共有システムも利用可能である。ただし、Windows 2000 + IIS5.0が必要である。
SharePoint Team Servicesは、一見したところでは、従来からあるWebベースの手軽なグループウェアである。

Office XPはOffice 2000と比較して、大きな変更点はないにしても、細かな使い勝手の向上がなされている。それらは、Office 2000で不満もなく使えていたユーザーにとっては、うれしい機能というほどではないかもしれない。
一方で、マルチユーザーを想定した新機能、たとえば、校閲は、機能はすばらしい。しかし、すべてのユーザーが同意しなくては、成り立たないものである。「Wordで校閲なんていやだ。私は紙に朱字を入れなければ満足感が得られない」なんていう人がいたら、宝の持ち腐れであろう。


・・・ 参考URL:マイクロソフト株式会社 ・・・