メールの中身

 次に,メールの中身について見てみましょう. 図3は,あるメールの例です.メールは,プロトコルの解説でおなじみの言葉であるヘッダ部とデータ部からなります.データ部には,メールの中身,つまり文章や画像データ,音楽データなどの相手に送りたい情報が入っています. ヘッダ部には,データ部に関する情報が入っていて,メールの題名やメールの送り主や受け取り主のメールアドレス,メールがどこからどこへいつ配達されたかといった管理情報が入っています.

● ヘッダを理解する  
 ではヘッダの中身を見てみましょう.図3の(A)のFrom 行が送り主,(B)のTo行が受け取り主を表しています.このほかに重要なものとしては,Reply-ToやContent-Typeがあります.Reply-Toは,図4のようにメールソフトでメールの返事を書いたときに,デフォルトで付けられる受け取り主を指定するものです.
 よくメーリングリストのメールなどで,Reply-Toがメーリングリストのアドレスではなく,もともとのメールを書いた人のアドレスがそのままReply-Toに指定されてくることがあります.この状態のまま返事を書いてしまうと,メーリングリストに投稿したつもりが,Reply-Toに指定されているアドレスであるもともとのメールを書いた人に送られてしまい,きちんと投稿されない,ということがあります.
 これとは逆に,個人あてに返事を書いたつもりが,Reply-Toにメーリングリストのアドレスが指定されていたがために,メーリングリストに投稿されてしまい,恥ずかしいメールがメーリングリストに流れてしまうということもあります.メールを出すときには,常に受け取り主を指定するTo行に注意しましょう.
 Content-Typeは,HTTPのところで出てきたContent-Typeとまったく同じものです.メールのデータ部が,テキストファイルなのか,HTMLファイルなのか,画像ファイルなのかを指定します.メールソフトは,Content-Typeを見てメールのデータ部をどのようにしてユーザーに見せるかを決定します.図5では,image/jpegなので,画像ファイルだと判断し,本文を文字ではなく画像表示ソフトを経由して画面に表示します.


〔図3〕メールの例
図3


〔図4〕Reply-Toに気を付けよう

図4



〔図5〕メールにおけるContent-Typeの役目

図5

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