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100VG-AnyLAN(ひゃくブイ・ジー・エニー・ラン)

 IEEE802.12でDPAM(Demand Priority Access Method)として規格化されたLAN方式の一般名称である.単にVGとかAnyLANとだけ呼ぶ場合もある.VGというのはVoice Gradeの略で,構内電話回線などの音声品質レベル(カテゴリ3相当)のツイスト・ペア線が通信媒体として利用できることを意味している.
 特徴は送信要求の調停権がすべてハブ側で管理されていることにある.ハブは各端末からの送信要求をモニタし,特定の端末にだけ送信許可を与える.各端末は1回の送信要求で1パケットしか送信できない.送信許可はラウンド・ロビン手法で管理されているので,各端末のアクセス権は公平に管理される.ただし,DPAMという名称が示すように,送信要求には2段階の優先レベルが設けられており,優先レベルの高い送信要求のほうが先に処理される.これはEthernetにはない特徴である.
 また,100VG-AnyLANのハブではスイッチング・ハブと同じように接続されている端末のMACアドレスが学習されており,余分なトラフィックを減らすよう工夫されている.
 通信フレーム形式として,802.3(Ethernet)および802.5(トークン・リング)の両フレーム形式をサポートしているのも本方式の特徴で,AnyLANの由来である.


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