水中探査ロボット・キット「ROV-TRJ01」
学習用ROVキット「ROV-TRJ01」は,トラ技ジュニアの連載記事「深海のエレクトロニクス」内で紹介した水中機器の開発に必要なノウハウを取り入れ,学習用に設計されたオリジナルROV(遠隔操縦式探査機)です.学習用と言っても,基本的な構造は本物のROVと同等です.

学習用ROVキット「ROV-TRJ01」を組み立てたもの(ロボット本体)
全長約250mm,幅約220mm,高さ約120mm.耐圧容器の最大部の直径は65mm

学習用ROVキット「ROV-TRJ01」を組み立てたもの(全体)
左がロボット本体,右が操縦装置.すべてがキットに含まれている
◆「耐圧」と「防水」を考慮した設計
水中機器で最も重要になるのは,カメラや制御系などの電子機器を収める耐圧容器とフレームです.市販の防水ケースなどでも流用できますが,水中ロボットとしての使用に適した設計になっていません.また,高い水圧の掛かる水中では,接着剤などを多用することは浸水の原因となり,本来の水中ロボットとしての機能を十分に発揮できません.
学習用ROVキット「ROV-TRJ01」のロボット筐体は,本格的な水中ロボットの設計手法を用いて開発されています.@水深10mの水圧でも圧壊しない耐圧容器構造,AOリングを用いた水密構造,B水中航走時の流体抵抗を少なくするドーム型アクリル・ビューポートの採用など,水中ロボットの基本となる構造を,組み立てながら習得することができます.

学習用ROVキット「ROV-TRJ01」の筐体のパーツ(組み立て前)
<「ROV-TRJ01」ロボット筐体の特徴>
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◆搭載部品一式から操縦装置までを合わせてキット化
ROVロボットの筐体に加え,搭載する電子部品やケーブル,プロペラ,モニタ,操縦装置などをまとめてキットにしています.組み立て説明書も用意しています.
<「ROV-TRJ01」パーツ・キット部品表>
水中部
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操縦装置部
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◆価格
「ROV-TRJ01」 筐体(パーツ,要組み立て)とパーツ・キット一式,組み立て説明書付き
- 学校/教育機関向け特別価格(アカデミック価格):105,840円(税込)
- 一般向けの販売価格:159,840円(税込)

◆発売時期
2018年7月10日発売開始◆お問い合わせ先
E-mail:
◆関連動画
本キットを組み立てて,実際に水中で撮影した動画を公開します.本機搭載のカメラと,アクリル・ビューポートの透明度の高さを実感いただけます!
かごしま水族館での試験映像
湖での試験映像
三重県立水産高校 深海探査に関する授業でのROV体験操縦会
操縦会では、深さ4mのプールに沈めた文字盤を「早く」「正しく」読み取るゲームを実施しました.
高校生が慣れない水中ロボットに悪戦苦闘しながら操縦に取り組んでいます.
ROVが,深さ4mのプールでもパワフルかつスイスイ動いているところにご注目ください!