「アプリケーションコンテスト2011」学生部門受賞作品

 アプリケーションコンテストとは、ナショナルインスツルメンツ(NI)製のソフトウェア・ハードウェアを使用したアプリケーションを、 全国のユーザより募り、技術、コスト、革新性等の面から審査するコンテストです。
 2011年12月12日には授賞式が行われました。

ここでは学生部門の受賞作品について,概要を紹介します.

詳細は各ホームページを参照下さい.


最優秀賞 「PXIを用いたプラズマ合体実験の制御/392チャンネル同時測定システム」

受賞者

東京大学 大学院新領域創成科学研究科
 複雑理工学専攻 神尾 修治氏

概要

 核融合炉の実用化に向けた球状トカマクプラズマの研究において, プラズマ合体実験を制御する上で不可欠なトリガー同期および392チャンネルにおよぶデータ取り込みを包括して行うシステム構築のため, トリガー信号の送信およびデータの取り込み・表示・保存が重要な課題であった.(右写真は,プラズマ合体実験装置 UTST)

 本システムでは,LabVIEWで統合的にデータ収録を行うことで,他社製のデジタイザからのデータも含めて共通のフォーマットでデータを保存することに成功した. システム構成にあたり,NI社製のPXIを選定した.また本研究室既存のICS社製の機器も用い,これをLabVIEWでコントロールした.

 システム全体で32チャンネルのデジタル出力と,392チャンネルのアナログ入力から成る.



図1 メインパートデータ確認画面

図2 磁気計測によるプラズマ合体の様子

この作品の全文はこちら(http://sine.ni.com/cs/app/doc/p/id/cs-14305




優秀賞  「252 ch球状マイクロホンアレイを用いた高精度収音システム」

受賞者

東北大学 電気通信研究所 / 大学院情報科学研究科
 先端音情報システム研究分野 松永 純平氏

概要

 個々人のHRTFを同時に再現して実際に多数のマイクロホンを用いて収音し,実時間で信号処理を行ったものを聴取者に提示するシステムを構築することを考えた. その為に252個のマイクロホンに入力される信号を同時収音し,データ整形する.
 また全チャネルにおいて,信号を512点で切り出した後に高速でFFT処理する. そして全チャネルにおいて,周波数ごとにHRTFを模した重み係数を乗算することが必要となった.



図3 実時間高精度収音・提示システム

 システムの構築時には,球状アレイと制御用PCを用いSENZI[1,2]アルゴリズムの実装を行った. 制御用PCは,シャーシ,コントローラ,FPGAボードから構成される.
ここでは,252 chを実時間で動作させるためにFPGAボードを3枚用意し,各ボードに役割を分担させて処理している.



図4 高精度収音・提示システムのLabVIEWフロント画面


この作品の全文はこちら(http://sine.ni.com/cs/app/doc/p/id/cs-14310