編集部
サレジオ工業高等専門学校(サレジオ高専) 電気工学科では,1年生の「工学基礎」の授業として,電動カートを製作しています.モータ等の制御部品こそ共通ですが,ベニヤ板で作る筐体はまったく自由で,班ごとにコンセプトを決めて設計し,自分たちで組み立てて,乗ってみるところまで行うとのこと.どんなカートに仕上がっているのか見せていただきました.
ちなみに,モータや制御基板は,CQ出版が販売している「CQブラシレス・モータ&インバータ・キット」を採用いただいています.このキットができる前は,海外製のモータを使っていたそうです.
カートその1には屋根がついています.雨でもぬれずに乗れるかも?
1年生が製作した電動カート その1
カートその2は,「コンパクトさ」をコンセプトに設計したとのことです.ただし足が入りきらず,後から前方に板を足してアクセルとブレーキを置いたそうです.ウィリーしてしまうので転倒しないように後方に木材を足すなど,まさに試行錯誤を経た作品です.
カートその3は,座面の高さを調整できるようになっています.高さを変えるとどのくらい座り心地が違うのか,気になるところです.
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授業を指導している齊藤 純先生によると,設計や製作はあくまでも生徒中心で進め,指導する側はなるべく先回りしないように心がけておられるそうです.明らかに失敗しそうなところも「これでいいの?」と声はかけるものの,なにがどうまずいのかは,生徒が実際に体験して理解することを重要視しているとのこと.確かに,失敗を通してわかったことは,なかなか忘れませんからね....
最後に,先生方が作ったオリジナル電動カートを見せていただきました.デザインは,デザイン学科の先生に担当いただいたとのこと.さすがに美しい出来ですね.これ,欲しいです!