フロッピディスク・ドライブ

copyright 岩村 益典 1996-1999

 フロッピディスクは,円盤状のポリエステル製フィルムに磁気を用いて情報を記録する記憶装置です.アプリケーションの配布や,データの交換に使われるもっとも一般的なメディアです.サイズは,5.25インチのものと,3.5インチのものがあります(最初は8インチのディスケットから始まった).しかし,現在では通常3.5インチのものしか使われないので,5.25インチのものはオプションになっています.
 また,DOS/Vマシンでは,すべての機種が720Kバイトの2DDと1.4Mバイトの2HDのフォーマットをサポートしています.
 Windows95のフロッピディスク版は,DMF(Distribution Media Format)という,2HDのディスクを1.6Mバイトでフォーマットしたディスクで供給されています.

 Windows98の起動ディスクは汎用CD-ROMのドライバを組み込みます.


ディスケット

 IBM社では,フロッピディスクを「ディスケット」と呼んでいます.

フォーマットと互換性

 DOS/Vマシンの標準的なフォーマットは,720Kバイトの2DDと1.4Mバイトの2HDです.ドライブによっては,1.2Mバイトの2HDや2.88Mバイトの2HEなどもあります.1.2Mバイトの2HDは,NEC社のPC98シリーズとの互換性を考慮したもので,3モードドライブと呼ばれます(ローレベルフォーマットも参照).

3モードドライブ

 DOS/Vマシンやフロッピディスク・ドライブのカタログに「3モードドライブ」という表示があります.この「3モードドライブ」には注意が必要です.720Kバイトの2DDと1.4Mバイトの2HDをサポートしているのは確実ですが,後ひとつが2.88Mバイトの2HEである場合と1.2Mバイトの2HDである場合があるからです.
 特に,海外の3モードドライブには,2.88Mバイトの2EDをサポートしているものがあります.現在,2.88Mバイトのメディアは入手困難です.

ケーブル

 フロッピディスク・ドライブを2台接続したとき,ドライブのA,Bはどのように決まるのでしょうか.ドライブのジャンパで設定するのではありません.ケーブルで判断します.フロッピディスク用の接続ケーブルには,途中にねじれている部分があります.このねじれの先に取り付けられたドライブが,Aドライブになります.
 ところで,ケーブルのドライブ側に2個ずつコネクタが付いていますが,これはドライブ側のコネクタに2種類あり,どちらのタイプでの使えるようにするためです.
 コストダウンのために,3.5インチドライブが1台しか取り付けられないケーブルが実装されたPCもあります.

ローレベルフォーマット

 ディスクの磁性面に,ディスクアクセスに必要な情報を書き込むフォーマットです.物理フォーマットともいいます.formatコマンドを実行すると,フロッピディスクに対してはローレベルフォーマットを行いますが,ハードディスクに対しては行いません.これは,ハードディスクについては,製品出荷時にすでにローレベルフォーマットが行われているためです.


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