5/5

メインボードテスト・・・そして,BX対ApolloProPlus

 注目のメインボードテストです.今回はグラフィックスのテストは別に行っているので,HDBENCHを使用しています.とはいえ,このベンチマークだけですべてを語ることはできません.付属品の使いやすさなども重要です.その点も今後は配慮していきたいです.
 

テスト環境
CPU Pentium2 400MHz (100MHzx4)
メモリ 64MB PC100仕様
ハードディスク クアンタム製FB-ST3.2GB ATA33
OS Windows98
ベンチマークプログラム HDBENCH
グラフィックス ASUSTeK製 AGP-V3400 TNT 16MB SGRAM

 

BX対ApolloProPlus

 まず,BXとApolloProPlusについて,性能比較は先に別コーナーで説明しました.BXとApolloProPlusはピン互換性があるので,同じPCBを使用してメインボードを開発することができます.マーケティングの関連もあるでしょうが,BXとApolloProPlus搭載メインボードでは実売価格で2,000円ほど差があります.この差はチップセットの価格差をある程度反映しているといってよいでしょう.
 今回は,日本エリートグループ社と台湾ECS社の協力により,同じPCBを使った,BXメインボードP6BXT-A+とApolloProPlusメインボードP6BAT-A+を入手したので,テストを開始することにしました.グラフィックスは,最近ジュリアスが使っていい結果を出しているASUSTeK製AGP V3400を採用しました.

・P6BXT-A+ BXでの結果
HDBENCH の総合で21517
・P6BAT-A+ ApolloProPlusでの結果
HDBENCH の総合で21620

以上のことからのみ判断すると,BXとApolloProPlusには違いはほとんど差がないようです.しかし,ApolloProPlusの方が少しよいのは面白い結果です.

 そこで次に,ApolloProPlusを搭載したシャトルHOT661Vで調べたところ.
・HOT-661V ApolloProPlusでの結果
HDBENCH の総合で21731 シャトル製HOT661V組み立て感想

 やはり,BXよりよい結果です.画像を見ればわかるようにメモリアクセスなどが優れているようです.これらから判断できるのは,ApolloProPlusはBXと少なくとも同等の性能であるか,HDBENCHではApolloProPlusに好意的あるのか,という点です.
 しかし,ベンチマーク結果に関わりなく,実際に使用した感じでも差は全く感じませんでした.意外とApolloProPlusメインボードは「買い」かもしれません.

メインボード選定についての注意 民國88年(1999年)5月30日版
 ジュリアスは,もっともユーザーの多いWindows95/98でテストしています.しかし,中にはほかのOSを使いたい人もいると思います.そのときは,ドライバの問題も生じるので,必ずそのOSでの動作が保証されているものを選んでください.動作保証については,普通は各社のWeb上に記載されています.
 また,K6-3など,新CPUの使用に際しても,メーカーが保証しているかどうか調べる必要があります.K6-3はK6-2より大きな電流を必要とします.電圧2.4Vについてはみんな関心を持っているのですが,電流容量については,メーカーの情報がないため気にとめるユーザーも少ないようです.2.5VでもK6-3は動作するようですが,もし,リニアタイプの電源を積んだメインボードなどでは,発熱し,動作しないばかりではなく,最悪の場合発火します.ご注意を.
 なお,リニアタイプかどうかを容易に判定することは,困難ですが,写真のようなヒートシンクがPCB上にある場合は,リニアタイプかもしれません.
 

(注) 2.Xの電圧を作るために,レギュレータICがマザーボード上に搭載されている.スイッチングタイプは一般に小型化できるが部品点数がリニアタイプに比べて増えるなどの特徴がある.

戻る


Copyright 1999 岩村 益典