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MVP4メインボードテスト 0126.jpg (14538 バイト)0127.jpg (22732 バイト) Tekram製P5M4-M
EPoX製MVP4A
FIC製PAG2130

● はじめに
 先にEPoX製のMVP4メインボードについて紹介しました.5月にEPoX台湾本社で,新しいリビジョンを入手しましたし,Tekram社のメインボードも入手したので,テストしてみましょう.

 なお,AMD社の話では,K6-3では,2MBの2次キャッシュを搭載すると,大幅に性能が向上するとのことですが,あるメーカーのエンジニアの話では,512KBと2MBとの差は10%もない,とのことです.そこで,多くのメーカーは1MBの2次キャッシュを搭載してくるようです.
  
Tekram製P5M4-M

 起動時に8MBがVRAM用共有メモリとして割り当てられ,グラフィックスにはTridentが表示されています.また,BIOS設定にAGP2xモード設定の有効無効を設定するようになっており,デフォルトが無効なので,この設定も変更する必要があります.現時点では英文マニュアルなので,それを読めない人には少しつらいですね.

0125.jpg (49544 バイト)

 このメインボードはISAは1本です.しかし,ジュリアスの個人的感想としては,新しい統合チップセットメインボードでは,ISAカードはあまり良くないようです.

テストの環境
ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB
 CPU K6-3 400MHz
Fogcity2 Direct3D 11.68
OPENGL 動作はするものの,非常に遅く全く実用外
HDBENCH 14542

  さて,BIOSにも,K6-3固有の設定はなさそうです.そこで,次に,K6-2の400MHzで実験してみることにしました.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB
 CPU K6-2 400MHz
Fogcity2 Direct3D 11.36
OPENGL 動作はするものの,非常に遅く全く実用外
HDBENCH 14481

 
EPoX製MVP4A

  先に紹介したMVP4Aの完成版が届きました.ISA2本を搭載し,CPU設定は,BIOSではなくジャンパーで行いますが,設定が簡単なので,初心者にも安心してすすめられます.

0129.jpg (29478 バイト)

0128.jpg (57243 バイト)

 しかし,マニュアルなどはまだ完備していないので,その他の点については,何ともいえません.チップセットに内蔵された,グラフィックスはBIOSで切ることができるようです.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB
 CPU K6-3 400MHz
Fogcity2 Direct3D 11.70
OPENGL 動作はするものの,非常に遅く全く実用外
HDBENCH 14533

 ドライバがまだベータ版なので,少し厳しいようです.完全なリリース版を待って,再びテストして見ましょう.
 
FIC製PAG2130

 このメインボードは,ジャンパーでシステムバスを100MHz,133MHzに固定できるようです.チップセットノースブリッジの向きが興味深いですね.また,ソケット7の中に配置されている温度センサーがフレキシブルタイプであるのも興味深いです.

033.jpg (10878 バイト)

030.jpg (68580 バイト)

 問題は,まだ製品化される前の状態なので,製品構成が不明なことです.マニュアルが初心者向きか,ドライバのインストールは簡単か,など,近く報告できればよいと思います.

テストの環境
 ハードディスク FBST3.2GB ATA33
 メモリ 64MB
 CPU K6-3 400MHz
Fogcity2 Direct3D 12.09
OPENGL 動作はするものの,非常に遅く全く実用外
HDBENCH 14575

MVP4メインボードテストの結論

 テストなので,K6-3を使用しましたが,性能的には,Celeronが安いのでK6-3をまだあまり推奨できないところがつらいですね.実際のところ,2D性能が810より遅いように思われます.もちろんそれでも,実用上十分なのですが,TNT2をテストした後だけに,なかなかつらいところです.3D関連でも,810の方が画面がよりなめらかな感じです.ソケット7の限界を見るような印象を受けました.

 なお,今回入手したTekramの製品は,日本向けのものではなく,2次キャッシュ512KBタイプです.OpenGLの問題は,ドライバなのか,そういう仕様なのか何ともいえません.今後も追って作業をつづけていきたいです.BIOSでグラフィックスを切ることができても,ボード上にAGPスロットがないわけですからAGPカードが使えないわけです.この辺がつらいところです.

 また,K6-3とK6-2との差についても,通常のベンチマークでは大きな差はないようです.実際に使ったところでも,あまり差はないようです.そして,忘れてはならないのが,新規格のVCMメモリについてです.VCMにもっともはやく正式対応しそうなのはAopen社のようです.しかし,取り付けると20%-50%以上もパフォーマンスが向上するということで,非常に興味がもてます.Aopenのボードを入手次第,テストしてみたいです.
 なお,この対応問題は,ハードウェアの問題ではなく,BIOSの問題のようで,BIOSのアップデートで対応できるようです.

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6/14 FIC社の2つめのテスト条件が待ちあっていたので修正.「CPU K6-2 400MHz」

 

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Copyright 1999 岩村 益典