第1章 新世代バス規格とIEEE1394(1)

新世代バスの分類(1)


 PCの高速・高機能化に合わせてインターフェースバスも新しい規格がいろいろと提案されている.そこで,まず初めに世の中にある各種バスの中から,現在も使われそして今後も改良を重ねて使われていくことが予想されるSCSIとATA,そしてこれから普及していくであろうFibre Channel,SSA,そしてもっとも身近な新世代バスであるUSBとIEEE1394について,その特徴を整理してみる. (編集部)

新世代バスの分類(1)

 高速なデータ転送が実現可能になり,必然的にそれに対応できるインターフェースバスが要求された結果,シリアル/パラレルともに新世代バスがいくつか現れています.図1にその分類を示しますが,本章ではこれらについて簡単に概要を説明することにします.

 

(図1)

新世代バスの分類

SCSI

 SCSIは,もともとハードディスク装置とパソコンを接続するためのインターフェース規格です.それが周辺装置にまで拡張されて,スピードの改善とともにSCSI-1,SCSI-2,SCSI-3が規格化されています.しかし,それ以外にさまざまな呼び方があり,さらに細かい定義がされています.たとえば,Fast SCSI,Wide SCSI,Fast Wide SCSI,Ultra SCSI,またUltra2 SCSIといった呼び方があり,前記の規格とぴったり合っているわけではありません(表1).

(表1)新世代バスの分類
  バス幅  接続 台数  ケーブル長 回転速度(Mバイト/秒)
SCSI  6m/25m  5
Fast SCSI  3m/25m  10
First Wide SCSI 16  16 3m/25m  20
Ultra SCSI  8/4  1.5m/3m/25m  20
Ultra Wide SCSI  16  8/4  1.5m/3m/25m  40
Ultra2 SCSI 12m/25m  40
Wide Ultra2 SCSI 16 16  12m/25m  80
Ultra3 SCSI  12m/25m  80
Wide Ultra3 SCSI 16  16  12m/25m  160

 また,ノード間距離などはポイント-ポイントの場合と複数のデバイスをつなぐ場合とで変わってきます.したがって,表1に示したのはおおよその値です.

 SCSIも他の技術用語と同じように,時代とともに分類や名前が変わってしまうことがあります.ここではなるべく簡単に示しましたが,接続台数による転送速度の違い,インターフェース(平衡/不平衡,LVDS)によって派生する違いまで分類すると,さらに細かな区別が必要になります.


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